- 11月29日は『国際ジャガーの日』で、ジャガーの保護活動や生息地減少の現状を広める日
- ジャガーはアメリカ大陸最大のネコ科で、力強い体格と独特の斑点模様を持ち、泳ぎや木登りも得意な万能ハンター
- 日本でジャガーに会える動物園は実は少なく、限られている!

森と川を自在に行き来し、一撃で獲物を仕留める圧倒的なハンター、ジャガー。
11月29日の『国際ジャガーの日』にちなんで、なぜこの日が『ジャガーの日』に制定されたのかの背景やジャガーの生態を紹介します!
11月29日のジャガーの日とは?

みなさんは、11月29日が『国際ジャガーの日(International Jaguar Day)』ということを知っていますか?
この日は、かつて広範囲に分布していましたが、現在はその生息域が大幅に減少したジャガーを守るために制定された国際的な記念日です。
ジャガーはネコ科の中でもトップクラスの力を誇り、美しい模様と圧倒的な存在感で知られますが、近年は生息地の減少や密猟によって、個体数が大幅に減ってしまいました。
そんな危機を広く知らせ、保護活動を進めるために、2018年に中南米17ヶ国が連携して『ジャガーの日』を制定。今ではWWF(世界自然保護基金)やIUCN(国際自然保護連合)といった団体も協力し、世界中で保全活動が行われています。
ネコ科最強のハンター!ジャガーってどんな動物?
ここからは『ネコ科最強のハンター』と呼ばれるジャガーの生態や特徴を紹介していきます!
アメリカ大陸最大のネコ科!ジャガーの迫力に迫る!

ジャガーは『アメリカ大陸最大のネコ科動物』として知られています。体長はオスで2m近くに達し、体重も100kgを超えることが珍しくありません。その骨太で筋肉質な体は、まさに『パワー型』です。
ネコ科の王者といえばライオンやトラが有名です。
具体的な数字で比べると、トラは最大で300kgを超え、ライオンも200kg前後に達するほどの巨体を誇ります。これらと比較すると、ジャガーの平均体重はオスで100〜120kgほどと言われています。
つまり、ジャガーはライオンやトラに次ぐ大きさで、ネコ科では第3位に位置します。
サイズでは劣るものの、体のがっしり感や顎の力はライオンやトラに引けを取らないどころか『咬合力の強さ』はネコ科最強とされています。パワーにおいては、ネコ科のなかで卓越した存在なのです!
黄金のボディに散りばめられた黒い斑点

ジャガーの美しさを象徴するのが、黄金色の毛並みに散りばめられた黒い斑点模様です。
この斑点は『ロゼット』と呼ばれ、中心に小さな点が入っているのがヒョウとジャガーの大きな違いです。
光沢のある体毛とバランスのとれた体格は、野生動物の中でもひときわ目を引く存在です。さらに、なかには全身が黒い『ブラックジャガー』も存在し、神秘的な姿から動物園でも高い人気を集めています。
熱帯雨林から湿地まで!広がるジャガーの生息地
ジャガーの生息地は驚くほど多様で、メキシコからアルゼンチン北部にかけて、熱帯雨林・サバンナ・湿地帯など幅広い環境に適応して暮らしています。特にアマゾン熱帯雨林は、世界最大のジャガーの生息地として知られています。
しかし近年は森林伐採や農地開発によって住む場所が失われ、分布域は急速に縮小しています。
推定で生息数は約17,000頭前後にまで減少しているといわれており、保護活動の重要性が強調されているのです。
泳ぎも木登りもお手の物!万能ハンターの秘密
ジャガーは地上での狩りだけではなく、泳ぎや木登りも得意とする『万能ハンター』です。
特に水辺での狩りはネコ科動物の中では珍しく、魚やカピバラ・カイマン(ワニの仲間)までも捕らえることができます。
強靭な前脚と鋭い牙を駆使し、頭蓋骨を一撃で砕くほどの咬合力を誇るジャガー。ジャガーの咬合力はおよそ620kgほどとされ、陸上動物ではイリエワニ・カバに次ぐ第3位のパワーの持ち主です。
森や水辺で音もなく忍び寄り、一瞬で獲物を仕留める姿はまさに『ネコ科最強のハンター』にふさわしいものです。
ジャガーとヒョウの違いは?

ネコ科のなかでもよく名前を耳にするのが、ヒョウ・ジャガー・チーター・ピューマです。いずれも姿かたちは似ていますが、それぞれに明確な特徴があります。
まず、ヒョウはアフリカやアジアに広く分布し、スリムでしなやかな体つきが特徴です。ヒョウ柄といわれているとおり、黄金色の毛に輪状の斑点があり、木登りの名手としても知られています。ちなみに、写真はジャガーではなく『ヒョウ』です。皆さん、気づきましたか…?
一方、ジャガーはアメリカ大陸に生息し、がっしりとした筋肉質の体格をしています。斑点は中央に黒い点が入った『ロゼット模様』で、咬合力の強さはネコ科最強といわれています。
そして、チーターはもっともスリムで軽量です。顔に黒い涙模様があり、時速100kmを超える世界最速のランナーです。狩りはスピード勝負に特化しています。
最後にピューマは体毛が単色で斑点はなく、生息地も北米から南米まで幅広く分布しています。30〜70kgほどの比較的小柄な体格で『マウンテンライオン』『クーガー』といった呼び名でも知られています。
このように同じネコ科でも、力強さのジャガー・しなやかさのヒョウ・スピード特化のチーター・適応力に優れたピューマと、それぞれに違った進化を遂げているのです!
日本でジャガーに会える動物園4選

意外なことに、日本ではジャガーを飼育している動物園はあまり多くありません。特に、東京の主要な動物園(上野動物園や多摩動物公園)にはジャガーはいないのです。
ネコ科の大型種といえばライオンやトラを思い浮かべがちですが、ジャガーに会える場所は限られているという事実には、少し驚くかもしれません。
ここからは、実際にジャガーに会いに行ける全国の動物園を紹介します。
那須どうぶつ王国(栃木県)
那須どうぶつ王国は、東日本で数少ないジャガー飼育園です。
広い展示スペースでは、ガラス越しに間近で迫力ある姿を見ることができます。ときにはプールに飛び込むダイナミックな姿を観察できることも…?
わんぱーくこうちアニマルランド(高知県)
わんぱーくこうちアニマルランドはアットホームな地方動物園ながら、ジャガーの存在感は圧倒的です。
2024年にはジャガーの赤ちゃんが誕生し、親子で過ごす姿が来園者を楽しませていましたが、この動物園で生まれた『ユウキ』は、繁殖を目的に2025年6月に名古屋市の東山動物園に引っ越ししました。
沖縄こどもの国(沖縄県)
沖縄こどもの国は沖縄発のジャガー飼育園。2024年3月にジャガーの赤ちゃんが2頭誕生しています。温暖な気候はジャガーにとっても過ごしやすく、リラックスした様子を観察できます。
天王寺動物園(大阪府)
西日本を代表する動物園の1つ天王寺動物園。ここでは、珍しいブラックジャガーの『小春』に会うことができます。黒ヒョウと間違われる事も多いそうですが…多くの人がジャガーの力強さに魅了されています。
大阪の中心地でジャガーに会えるのは、大都市としては贅沢な体験ですね!
ジャガーの日から考える未来

11月29日の『ジャガーの日』は、ただの記念日ではなく、ジャガーのことを思い出すきっかけの日です。
個人的に生粋のネコ好きとして見ていると、ジャガーも立派な『猫』の一種だと感じます。確かに見た目は一見すると怖く、狩りも上手な大きなハンターですが、赤ちゃんや甘えている姿を見ると、家の猫と変わらない愛らしさがあります。
丸い目やしなやかな体つき、のんびり昼寝する姿は「やっぱりネコ科なんだな」と、見ていてついほっこり。
ジャガーを守ることは単に一種の動物を守ることではなく、熱帯雨林やそこに暮らすたくさんの命、さらには地球全体の環境を守ることにつながることを、忘れないようにしたいものです。




