アンゴラウサギを飼育したい!もふもふでかわいい人気種の魅力

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まとめ
  • 被毛が高級繊維『アンゴラウール』の原料
  • 種類によって見た目やお手入れのしやすさが異なる
  • 美しい毛並みを保つには、毎日のブラッシングが重要

ふわふわでもこもこの見た目が愛らしいアンゴラウサギ。まるでぬいぐるみのような姿に惹かれて「いつか飼ってみたい!」と思う人も多いようです。

実はこのウサギ、高級素材『アンゴラウール』のもととなる毛をもつ特別な品種。長くやわらかな被毛は世界でもトップクラスのボリュームを誇りますが、その美しさを保つには毎日のお手入れや温度管理が欠かせません。

この記事では、アンゴラウサギの種類や値段の目安、飼い方のコツをわかりやすく解説します。かわいくてもふもふなだけじゃない、アンゴラウサギの奥深い魅力と、飼うときに大切にしたい心構えも紹介します。

目次

アンゴラウサギとは?もふもふでかわいいウサギ!

ふわふわの毛に包まれたアンゴラウサギは、その見た目のとおり『ぬいぐるみのようなかわいさ』で人気を集めるウサギです。

原産地はトルコのアンゴラ地方で、高級繊維『アンゴラウール』の原料となることから、古くから人々に愛されてきました。名前に『アンゴラ』とありますが、アフリカのアンゴラ共和国とは関係ありません。

『アンゴラ』という言葉は、もともとトルコ・アンカラ地方(旧名アンゴラ)に由来しており、同じ地域で生まれたアンゴラヤギやアンゴラネコと同様に、その美しい毛並みを指す言葉として使われています。

特徴的なのは、全身を覆う長くやわらかな被毛。中には毛の長さが20cm以上にもなる個体もおり『世界一毛が長いウサギ』と呼ばれることもあります。もこもことした姿は一度見たら忘れられないほど愛らしく、その存在感は群を抜いています。

性格はおっとりとして温和。人に慣れやすい個体も多く、ゆったりとした時間をともに過ごせるのが魅力です。体重は種類によって2〜5kgほどで、毛に覆われている分、実際よりも大きく見えます。

アンゴラウサギの種類と見た目の違い

アンゴラウサギには、毛の長さや体の大きさ、毛質の違いによっていくつかの種類があります。それぞれに個性があり、見た目の印象やお手入れのしやすさも少しずつ異なります。

毛色や毛質のバリエーション

アンゴラウサギは、白・黒・ブルー・チョコレートなど毛色の種類が豊富です。純白の毛は光を受けると透けるように輝き、濃い毛色の個体は表情が引き締まって見えます。どの毛も絹のようになめらかで、指のあいだからすり抜けるような手触りです

毛の密度が高く、ふんわりと空気を含んでいることから一回り大きく見えますが、本当のサイズに驚くこともしばしば。年に数回の換毛期やその時期ごとで、毛の質感やボリュームが変わるのもお世話をするうえでの楽しみのひとつです。

飼育初心者におすすめの種類

アンゴラウサギを初めて飼うなら、フレンチアンゴラがおすすめです。大型で毛が短めのため、アンゴラウサギのなかではブラッシングの頻度が少なく、お手入れがしやすいのが魅力。性格も穏やかで、人に慣れやすい個体が多く、初めての人でも安心して飼えます。

一方、小柄で顔まで毛に覆われたイングリッシュアンゴラは、見た目のかわいさが群を抜きますが、こまめなケアが欠かせません。毎日のお手入れを楽しめるタイプの飼主さんにぴったり。

「お手入れはほどよく楽しみたい」という場合はフレンチ「手間をかけてでも、もふもふ感を楽しみたい」という場合はイングリッシュがおすすめです。それぞれに魅力があるため、自分のライフスタイルや性格に合った子を選びましょう。

アンゴラウサギの値段は?購入前に知りたい相場や選び方

アンゴラウサギは、流通数が少なく希少な品種のため、ほかのウサギに比べて価格がやや高めです。購入ルートや血統・毛並みによっても値段は大きく異なります。購入の前に知っておきたい相場と、健康な子を選ぶためのポイントを紹介します。

ペットショップやブリーダー、里親の価格差

ペットショップではおおよそ10万円前後が相場で、店頭で見かける機会はあまり多くありません。より専門的に育てられた個体を希望する場合は、ブリーダーからの購入がおすすめで、血統や毛並みによっては15〜30万円ほどの価格です。

一方、保護団体や里親募集サイトを通じて出会えるケースもあり、譲渡費用(数千〜数万円)で迎えられることもあります。どの方法でも、飼育環境や健康状態をしっかり確認してから決めましょう。

血統や毛質で変わる価格の目安

アンゴラウサギの価格は、血統や毛質によって大きく変わります。展示会に出たことのある個体やチャンピオン血統のウサギは、見た目の整い方や毛の光沢が優れており、20万円を超えることも。

とくに毛が均一で、ツヤのある個体ほど高値で取引される傾向があります。日本では輸入個体が中心のため、海外からの輸送費や為替によっても価格が変動します。

健康な子を見分けるチェックポイント

お迎えする前に、健康状態をしっかりチェックすることが大切です。まず目や鼻が乾いていて清潔かを確認しましょう。涙や鼻水が多くみられる場合は、健康状態が良くない可能性があります。

毛並みはツヤがあり、密度が均一かを確認し、皮ふの赤みや傷がある場合は注意が必要です。抱いたときにずっしりとした重みを感じ、食欲があり活発に動く個体が理想。お尻まわりの汚れや毛玉がないかも忘れずにチェックしましょう。

アンゴラウサギの飼育方法!もふもふを保つお手入れのコツ

アンゴラウサギを健康に、そして美しい毛並みのまま育てるには、環境づくりと日々のケアが欠かせません。繊細な毛と皮ふを守るためには、温度や湿度の管理・食事バランス、そしてこまめなブラッシングがポイントです。

ケージと室温の管理ポイント

アンゴラウサギは暑さや湿気に弱いため、室内飼いが基本です。広めのケージを用意し、床材は足への負担が少ない滑りにくいものを選びましょう。理想的な温度は18〜24℃、湿度は40〜60%程度です。季節に合わせて温度を安定させることが大切です。

直射日光やエアコンの風が直接当たる場所は避け、冬はヒーターや毛布、夏はエアコンや冷却グッズで快適な環境を整えます。静かで安心できる場所にケージを置くと、ストレスも少なく穏やかに過ごしてくれます。

食事は牧草中心!野菜・ペレットも活用

アンゴラウサギの主食は、胃腸の健康を保つチモシーなどの牧草です。つねに食べられるようにしておくことで、歯の伸びすぎ防止にも役立ちます。栄養バランスを補うために、ペレットを1日2回ほど与えましょう。

新鮮な水はいつでも飲めるようにし、補助的に野菜(にんじん・小松菜など)を少量ずつ与えます。果物は糖分が多いので、おやつ感覚で少なめに与えるのがポイントです。食事内容を急に変えるとお腹を壊すこともあるため、少しずつ慣らすようにしましょう。

ブラッシングや毛玉対策のポイント

ふわふわの被毛を維持するには、毎日のブラッシングが欠かせません。抜け毛や毛玉を防ぐだけでなく、皮膚の通気性を保ち、血行をよくする効果もあります。とくに換毛期(春・秋)は毛が抜けやすいため、丁寧なケアを心がけましょう。

飲み込んだ毛が胃にたまると『毛球症(もうきゅうしょう)』というトラブルを起こすことがあります。これは、体内に毛の塊ができて食欲が落ちたり、うんちが出にくくなったりする病気で、放置すると命に関わることも。

スリッカーブラシやコームを使って毛をやさしくほぐし、牧草をたくさん食べさせることも予防につながります。慣れてくるとブラッシングの時間を心地よく感じてくれる子も多く、絆を深めるひとときになりますよ。

アンゴラウサギのかわいさやもふもふを長く楽しむために!

アンゴラウサギは、その愛らしい見た目やもふもふの毛並みだけでなく、繊細で丁寧なケアが必要な動物です。毎日のブラッシングや温度管理を怠らず、静かで安心できる空間を整えることが、健康に長生きしてもらうための重要なポイント。

ブラッシングの手間はかかりますが、時間をかけてお世話をするほど信頼関係が深まり、穏やかで優しい表情を見せてくれるようになります。もふもふの毛に包まれたアンゴラウサギと過ごす時間は、毎日にあたたかな癒しをもたらしてくれるはずです。

アンゴラウサギを飼うと決めた場合は『かわいい』だけでなく、命を預かる責任を意識しながら向き合うようにしましょう。

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ゆかりーぬ

ゆかりーぬ

レオパとニシアフを飼っている爬虫類好きライター。実家ではチワワ2匹と生活していた。
動物や神社仏閣などニッチなジャンルの記事執筆から、インタビューや飲食店取材も行う。好奇心くすぐる記事をお届けします。

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