メンダコは飼育が難しい?!かわいい深海のアイドルを見に行こう!

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まとめ
  • 頭部にある耳のような突起は、実はヒレ!墨を吐かないタコ
  • その生態の多くは未だ謎なことが多く、飼育が困難!
  • 展示期間は数日から数週間程度と非常に短く、長期的な飼育に成功した例はほとんどない

かわいらしい耳のような突起を持ち、SNSで話題の深海生物『メンダコ』を知っていますか?ふわふわと水中を浮遊するかわいい姿から『深海のアイドル』と呼ばれ、多くの人々を魅了しています。

しかし、水深500メートルを超える深海に生息するメンダコの飼育はかなり難しく、水族館での展示も少ないです。今回は、神秘的な魅力を持つメンダコの生態や、実際に出会える可能性のある水族館、そして深海生物ならではの展示の難しさについて紹介します。

目次

謎多き深海のアイドル!メンダコとはどんな生き物?

深海に暮らす不思議な生き物、メンダコ。大きな丸い目と半透明な体、そして頭部にある耳のような突起は、実はヒレ!この耳のようなヒレはメンダコの可愛らしい特徴の1つです。

分類学上はタコ科に属する軟体動物ですが、普通のタコとは異なり、脚が膜で繋がっているため、脚を使って泳ぐことができません。また、墨袋を持っていないため、墨を吐くことができないタコなんです。

全長は約20センチメートルという、手のひらに乗るほどの小柄なサイズで、水深500〜1000mの深海に生息し、その生態の多くは未だ謎に包まれています。暗闇の中でゆらゆらと泳ぐ姿は、まるで深海のバレリーナのよう。神秘的な存在として、研究者たちの興味を引き続けています。

深海のアイドルと呼ばれる理由

水族館のお土産コーナーでもグッズ化されたり、可愛らしいイラストも多いメンダコ。その人気の秘密は、まるでアニメのキャラクターのような愛らしい見た目にあります。

特に、耳のようなヒレをひらひらと動かしながらパラシュートを広げたように泳ぐ姿は、多くの人々の心を掴んで離しません。深海生物は一般的に不気味な印象を持たれがちですが、メンダコは愛くるしい表情と動きで、深海生物の新たな魅力を私たちに見せてくれています。

メンダコの飼育が難しい理由

深海のアイドルとして人気の高いメンダコですが、水族館での飼育は世界的に見ても極めて困難とされています。

深海環境の再現が難しい

メンダコが生息する深海環境の再現には、高度な技術と設備が必要です。

メンダコが生活する水深500〜1000mの深海は、水圧が地上の50〜100倍にも達し、水温は2〜4度程度。また、ほとんど光の届かない環境を水槽で作り出す必要があるのです。

また、メンダコは水槽の環境が少しでも変化するとすぐに死んでしまう非常にデリケートな生き物。そのため、これらの条件を長期的に維持することは、技術的にも経済的にも大きな課題となっています。

餌や生活習慣が謎に包まれている

深海での生態が十分に解明されていないため、適切な餌の種類や量、給餌のタイミングなど多くの謎に包まれているメンダコ。

深海での食性や行動パターンについての情報が限られており、飼育下での最適な環境づくりが手探り状態なことも飼育が困難とされている理由の1つです。そのため、長期的な飼育に必要な詳細な栄養要件は依然として不明なままです。

寿命や健康管理の難しさ

深海生物特有の繊細な体質により、わずかな環境変化にも敏感に反応してしまいます。

また、体調の変化を外見から判断することが難しく、健康管理が極めて困難です。これまでの飼育例でも、展示期間は数日から数週間程度と非常に短く、長期的な飼育に成功した例はほとんどありません。

超希少!メンダコに会える水族館はある?

日本国内でメンダコの展示実績がある水族館は限られていますが、深海生物研究の最前線として、貴重な機会を提供しています。

※2025年3月時点の情報です。実際の展示については各水族館の公式サイトを確認してください。

沼津港深海水族館【静岡県】

深海生物の展示に特化した施設として知られる沼津港深海水族館。ここでは時期があれば生きているメンダコに会うことができ、深海生物の研究と展示技術の向上に取り組んでいます。

所在地静岡県沼津市千本港町83
アクセスJR東海道線「沼津駅」南口より バス約15分「沼津港」下車(タクシー約5分~10分)
料金大人(高校生以上)1,800円、こども(小・中学生)900円
営業時間10:00~18:00
休園日年中無休 ※ただし1月にメンテナンス休業あり
駐車台数専用駐車場はなし。近隣の有料駐車場(約500台)を利用

メンダコを展示したことがある水族館

過去メンダコを展示したことがある水族館は以下の通りです。

なお、2025年現在はすべての水族館においてメンダコは非展示です。

  • 葛西臨海水族園(東京都江戸川区)
  • サンシャイン水族館(東京都豊島区)
  • 新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)
  • 名古屋港水族館(愛知県名古屋市)
  • 鳥羽水族館(三重県鳥羽市)

展示がない場合の楽しみ方

メンダコに直接会えない時期でも、楽しみ方はたくさんあります。

多くの水族館では、過去の展示映像やメンダコグッズを用意しており、深海生物コーナーでその神秘的な世界を体感できます。

また、定期的に開催される深海生物の特別展や講演会では、研究者から最新の発見や興味深い生態について学ぶことも可能。SNSでの動画配信や写真展示なども、メンダコの魅力を知る良い機会になるでしょう!

メンダコに会える機会は超貴重!水族館の公式SNSで情報をチェック

愛らしい姿で多くの人々を魅了するメンダコですが、その神秘的な生態と飼育の難しさから、実際に観察できる機会は非常に限られています。

だからこそ、各水族館の公式SNSをこまめにチェックし、展示情報をいち早くキャッチすることが重要です!

とっても貴重な、かわいいメンダコを見られる機会。ぜひ、メンダコをきっかけに深海生物について少しでも興味を持ってくれると嬉しいです!

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miwa

miwa

生粋の猫派ライター。アメショの猫に飼われながら、他にもカメ・インコ・ウサギ・金魚と幼き頃から過ごしていました。また、水族館大好き。特にサメ類への関心が強く、実は、シロワニの生態研究者になることを夢見ていました。趣味のダイビングでは、海中での生物観察も楽しんでいます。実際のダイビング経験と水族館での観察、両方の視点から海の生き物たちの魅力を伝えていきたいです。

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