- 短頭種なので暑さに弱い！空調管理を適切に
- 運動不足で肥満になりやすい。ペットが体を動かすための工夫をしよう
- 定期的な健康診断で、先天性の疾患を早期発見することが大切
エキゾチックショートヘアは、潰れた『ブサカワ顔』が魅力的な描種です。一般的な家庭猫用の値段では、19～30万円ほどで購入できます。
今回は、エキゾチックショートヘアの基本的な飼育方法を紹介します。エキゾチックショートヘアの性質や注意するべき病気などを知り、お迎えに適した環境を準備していきましょう。
エキゾチックショートヘアとはどんな性格？
ここでは、エキゾチックショートヘアの性格や特徴を簡単に紹介します。エキゾチックショートヘアは、ペルシャをルーツに持つ描種です。性格にも見た目にも、ペルシャ特有の性質を色濃く受け継いでいます。
のんびり屋でマイペースな、おっとりした猫
エキゾチックショートヘアは、のんびり屋でマイペースな性格をしています。
静かな環境を好み、争いごとは避ける平和主義者です。おっとりとした一面が目立ちますが、実はかなりの甘えん坊。飼主とのスキンシップも大好きで、穏やかなコミュニケーションを求めます。
実は社交的！人見知りせず、ほかのペットとの共存もできる
自分のペースを大切にするエキゾチックショートヘアですが、社交的な一面も持っています。
人見知りをしない子が多く、ほかのペットとの共存も可能です。気性も落ち着いているため、多頭飼育を検討している人にとっては1匹目にピッタリな猫といえるでしょう。
エキゾチックショートヘアの基本的な飼育方法
ここでは、エキゾチックショートヘアの基本的な飼育方法を紹介します。
ブサカワな顔がかわいいエキゾチックショートヘアは、飼育の難易度が比較的低い点も人気の理由。必要なお世話をしっかり把握したうえで、ライフスタイルを調整していきましょう。
ブラッシングは週に3日程度
短毛種であるエキゾチックショートヘアの飼育では、ブラッシングは2日に1回程度で十分です。短毛猫用のラバーブラシやスリッカーブラシを中心に、1日5分程度のブラッシングをしてあげましょう。
ただし、ダブルコートを持っているので抜け毛の量は多めです。またペルシャの被毛の特性を受け継いでいるため、毛自体がフワフワしていて飛び散りやすい点にも注意が必要です。毛玉防止にはもちろん、衛生的な環境を維持するためにも、子猫の頃からブラッシングに慣れさせましょう。
静かに過ごせる環境を用意する
エキゾチックショートヘアは、静かで落ち着いた環境を好みます。リラックスして過ごせるように、大きな音が響かない場所で安心できるエリアをつくりましょう。のんびりお昼寝するのが好きな猫なので、ベッドの置き場所にはこだわってあげたいところです。
可能であれば、家族の生活導線から離れた場所にベッドやキャットタワーを設置してあげましょう。とくに小さなお子さんがいる場合は、鳴き声や遊ぶ声が届きにくい場所を選ぶことで、ストレスを予防できます。
涙がたまりやすい描種。目の周りのケアも心がけよう
短頭種であるエキゾチックショートヘアは、涙が溜まりやすいことが特徴です。涙を放置すると『涙やけ』ができ、皮膚トラブルを招く原因になります。日常的に目の周りのケアを心がけ、異常にすぐに気づけるように備えましょう。
また涙の過剰な分泌は、流涙症をはじめとする病気のサインかもしれません。早期発見のためにも、目元のチェックを習慣化させることが大切です。
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エキゾチックショートヘアを飼育するときの注意点
ここでは、エキゾチックショートヘアを飼育する際の注意点を紹介します。エキゾチックショートヘアは、鼻ぺちゃ顔＆のんびり屋な性格が特徴的です。描種の性質をもとに、飼育上の注意点を学んでいきましょう。
熱中症には要注意！温度と湿度の管理を適切に
エキゾチックショートヘアを含む短頭種は、気道が短いため呼吸による体温調整が苦手です。気温が高い季節では、ほかの描種以上に熱中症のリスクが上がってしまいます。
猫にとって快適な室温は21～28度であるため、家電やグッズを使いながら温度や湿度を調整しましょう。とくに夏場は、ペットのお気に入りの場所に直射日光が当たらないように工夫してください。
運動量が少なくなりやすい。肥満対策をしっかりと！
のんびり屋なエキゾチックショートヘアは、運動量が少なくなりやすい描種でもあります。運動好きな猫と同じ量のフードを与えていると、肥満のリスクが上がってしまいます。
興奮することも少ない猫であるため、運動量が少ない場合は飼主から遊びに誘い、体を動かしてもらいましょう。肥満予防のためには、獣医師と相談しつつ低炭水化物フードを選ぶのも一つの手段です。
エキゾチックショートヘアの基本情報
ここでは、エキゾチックショートヘアの基本情報を紹介します。エキゾチックショートヘアへの生態的な理解を深め、飼育のイメージを広げていきましょう。
エキゾチックショートヘアの身体的な特徴・サイズは？
エキゾチックショートヘアは、平均体高24～27cmの中型の猫です。オスの平均体重は5～7kg、メスは2～6kg程度となっています。
全体的に丸みを帯びたコビータイプの猫で、子猫の頃からずんぐりとした体型が特徴的。手足や胴体が短く、筋肉質で骨太な体つきをしています。
平均寿命は約10～13歳
エキゾチックショートヘアの平均寿命は、10～13歳程度です。
猫全体の寿命が13～20歳であるため、平均よりも短めといえます。ただし実際の寿命は、先天的疾患の有無や飼育環境・ストレス・食生活などによっても異なるため、上記の限りではありません。
かかりやすい病気は？エキゾチックショートヘアの健康を維持するには
ここでは、エキゾチックショートヘアが患いやすい病気・疾患について紹介します。すべての猫には、描種ごとに身近な病気が存在しています。エキゾチックショートヘアがとくに気をつけるべきリスクを学び、健康な生活を守りましょう。
短頭種気道症候群
短頭種気道症候群は、エキゾチックショートヘアをはじめとする短頭種が患いやすい疾患です。
健全な呼吸を妨げる症状が重なり、重症時では急性の呼吸困難にもつながります。肥満によって悪化しやすいため、症状の予防には適切な体重管理が求められます。
流涙症
流涙症とは、涙が止まらなくなる症状です。
短頭種は鼻涙管（涙を鼻の奥へ流す管）が狭いため、とくに患いやすいとされています。普段より涙が多かったり、猫が目を気にしていたりする場合は、速やかに病院を受診しましょう。日頃から目元を小まめに拭いてあげる習慣も大切です。
多発性嚢胞腎（たはつせいのうほうじん）
多発性嚢胞腎は、エキゾチックショートヘアが遺伝的に患いやすい病気です。
腎機能が徐々に低下していき、症状の悪化によって命を落としてしまうこともあります。発症すると治療法はなく、進行を遅らせるための療法が用いられます。遺伝性の先天的な病気のため予防方法もないからこそ、定期的な健康診断が大切です。
エキゾチックショートヘアはダウン症とは無関係
エキゾチックショートヘアは、特徴的な顔立ちから「ダウン症では？」と誤解される場合があります。
エキゾチックショートヘアの短い鼻や広い顔幅などは、ダウン症とは無関係です。描種の遺伝上の特徴であるため、ダウン症と混同しないようにしましょう。
エキゾチックショートヘアに長生きしてもらうためには？
エキゾチックショートヘアに長生きしてもらうためには、定期的な健康診断と肥満防止が大切です。とくに遺伝上発症のリスクが高い多発性嚢胞腎は、早期受診による症状緩和が重要になります。異変を感じたら自己判断をせずに、動物病院で診断を受けましょう。
肥満防止のためには食事制限だけではなく、ペットの運動意欲をアップさせる工夫が重要です。飼主とのスキンシップ以外でも体を動かせるように、電動のおもちゃや高低差のあるキャットタワーなどを活用していきましょう。
のんびり屋な性格＆短頭種の特徴に合わせ、適切に飼育しよう！
今回は、エキゾチックショートヘアの飼育方法を紹介しました。
実際にお迎えする際は、個体の性格やそれまでの生活に合わせた環境を用意することで、ペットのストレスを最小限にできます。店員やブリーダーから性格上の注意点やフードの種類などを聞き、ペットに寄り添った環境を構築していきましょう。
