- ダックスフンドの胴長短足の体型は狩猟犬だったなごり
- ダックスフンドにはスタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3種類
- 性格は勇敢で好奇心旺盛。人間に友好的で飼いやすい

ダックスフンドは、短い足と長い胴が特徴的で、日本でも非常に人気のある犬種です。
もともとは狩猟犬として活躍していたため、好奇心旺盛で遊ぶのが大好きなので、おもちゃで一緒に遊んだり、散歩の時間をしっかり確保してあげることが大切です。
初心者でも飼いやすい犬種ですが、しつけや健康管理で気をつけるポイントもあります。本記事では、ダックスフンドの特徴や種類、名前の由来などをまとめて解説します。
これからダックスフンドを飼おうと考えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ダックスフンドの歴史と名前の由来

ダックスフンドは、その愛らしい見た目だけでなく、長い歴史と興味深い名前の由来を持つ犬種です。もともとは狩猟犬として活躍していたため、現在のペットとしての姿とは異なる役割を果たしていました。
ここでは、ダックスフンドの歴史と名前の由来について詳しく解説します。
ダックスフンドの先祖はもともとは狩猟犬
ダックスフンドは長い歴史を持つ犬種ですが、その起源には諸説あり、正確な発祥時期は定かではありません。しかし、16世紀頃にはすでにドイツで狩猟犬として活躍していた記録が残っています。
チャームポイントでもある胴長短足な体型は、アナグマ猟に適した犬種として改良された歴史があるからです。
ダックスフンドの祖先とされる犬種には、スイス原産のジュラハウンドや、中型のピンシャーなどの獣猟犬が含まれています。
19世紀になると、イタチやウサギなどの小動物を狩るために、より小型の『ミニチュアダックスフンド』が誕生しました。
1888年には、ドイツでダックスフンドの繁殖基準が厳格に管理されるようになり、現在のダックスフンドの特徴が確立され、世界中で愛される犬種へと成長しました。
ダックスフンドの名前の由来
ダックスフンドという名前は、ドイツ語の『Dachs(ダックス)』=アナグマと『Hund(フント)』=犬を組み合わせた言葉で『アナグマ狩りの犬』を意味します。
ドイツ語の発音に忠実にすると『ダックスフント』となりますが、日本では英語風の発音で『ダックスフンド』と表記されることが一般的です。ただし、どちらの呼び方でも意味は変わらず、どちらを使っても問題ありません。
ダックスフンドは長い歴史と特徴的な名前を持ち、もともとは狩猟犬として活躍していた犬ですが、現在では家庭犬として定着しつつあります。
ダックスフンドの特徴は?

ここではダックスフンドの主な特徴を解説します。
- ダックスフンドは大きさにより3種類に分けられる
- ダックスフンドの最大の特徴は胴長短足
- 性格は勇敢で好奇心旺盛
- 平均的な寿命は13~16歳程度
性格や身体的特徴、寿命などもまとめているので、お迎えする前にしっかり確認しておきましょう。
ダックスフンドは大きさにより3種類に分けられる
ダックスフンドは、サイズによってスタンダード・ミニチュア・カニンヘンの3種類に分けられます。
- スタンダード:体重は約9kg、胸囲は35cm以上。中型犬のスタンダードは最も体が大きく、胴が長い
- ミニチュア:生後15カ月で胸囲が30~35cm。最も人気があり、2013年には27,314頭が登録
- カニンヘン:生後15カ月で胸囲が30cm以下。小型で、主にウサギ狩りを目的とした犬種。ドイツでは「ラビットダックス」とも呼ばれる
スタンダードダックスフンドが原種で、他犬種との交配によりロングコートやワイヤーコートが生まれました。
ダックスフンドの最大の特徴は胴長短足
ダックスフンドの最大の特徴は、長い胴と短い脚です。理想的な体高と体長の比率は10:17とされ、狭い穴の中で方向転換しやすいように改良された歴史があります。
長いマズルは優れた嗅覚があります。前足の力が強く、穴を掘るのが得意です。
小型犬なので意外に感じるかもしれませんが、ダックスフンドはもとが狩猟犬なので筋肉質で引き締まった体をしています。
また、土が入るのを防ぐ垂れた耳と、アーモンド形のつぶらな瞳もダックスフンドの特徴のひとつです。
性格は勇敢で好奇心旺盛
ダックスフンドは、狩猟犬としての改良が進められたため、非常に勇敢で好奇心旺盛な性格をしています。とくに穴を掘ることや獲物を追う本能が色濃く残っているので、とても活発な小型犬に感じるでしょう。
また、しっかりとした愛情を持つ飼主には非常に忠実で友好的です。
ただし、自己中心的なところもあるため、しつけを怠ると問題行動につながることもあるでしょう。
平均的な寿命は13~16歳程度
ダックスフンドの平均寿命は13〜16歳程度です。最近では18歳を迎えるダックスフンドも増えていますが、特徴的な体型のためにかかりやすい病気もあります。なかでも椎間板ヘルニアはダックスフンドがもっともかかりやすい病気です。
そのため、ダックスフンドを室内飼いする際は、ソファや階段などの高低差を避ける工夫や、滑りやすいフローリングにマットを敷くなどの対策が必要になるでしょう。
適切な環境を整え、健康管理をしっかり行うことが、ダックスフンドとより長く楽しい時間を過ごす方法です。
ダックスフンドの毛の種類と人気の色は?

ダックスフンドは、特徴的な胴長短足の体型だけでなく、毛の種類や色でも魅力が異なります。
毛の種類は主にスムースコート・ロングコート・ワイヤーコートの3つに分けられ、見た目だけでなく、性格にも違いが現れるといわれています。
そこで、ここではダックスフンドの毛の種類と人気の色を紹介します。
ダックスフンドの毛は3種類に分けられる
ダックスフンドの毛には、以下の3つの種類があります。
- スムースコート:ダックスフンド本来の短い毛で覆われた艶やかで光沢のある被毛
- ロングコート:柔らかく、少しウェーブのかかった長毛
- ワイヤーコート:やや長めの剛毛
スムースコートは非常に毛が短く、体の筋肉や骨格のラインがはっきり確認できるのが特徴です。手入れも簡単で、抜け毛も比較的少ないので、洋服に犬の毛がつくのが気になる人にも向いています。
ロングコートはスパニエル系の犬種と交配により、長くて柔らかい毛質を持ちます。見た目が可愛らしくなったことから、猟犬というよりはペットとして人気が高くなりました。性格も比較的おおらかで優しいのが特徴です。
ワイヤーコートは、テリア系の犬種との交配によって生まれました。ロングコートと異なり、毛質は硬めな点が特徴です。
ダックスフンドの人気の毛色はレッドとブラック&タン
ダックスフンドには、さまざまな毛色がありますが、特に人気があるのは以下の色です。
- 単色:レッド・レディッシュイエロー・イエロー(クリーム)など
- バイカラー(2色):ブラック&タン・ブラウン&タン・ブラック&イエロー・ブラウン&イエローなど
- 混色:ダップル(大理石模様)・タイガーブリンドル(縞目)・ブリンドル(縞目)
単色はもっとも人気のある毛色です。バイカラーは、美しいコントラストが魅力で、ダックスフンドの顔立ちを際立たせます。混色は、独特な模様を楽しむことができ、他の犬と差別化しやすい点がポイントです。
どの色にもそれぞれ魅力がありますが、とくに性格とは関係がないので、飼主の好みにより選択するとよいでしょう。
家族に寄り添う相棒が欲しいならダックスフンドがおすすめ!

ダックスフンドは、可愛らしい外見と元気な性格で、どんな家庭にもぴったりの犬種です。
スタンダード・ミニチュア・カニンヘンとサイズも豊富で、毛の種類や色のバリエーションも好みで選べます。小さな体でありながらも活発な姿は愛らしく、家庭を明るくしてくれるでしょう。
ただし、特徴的な体型から椎間板ヘルニアなど、注意すべき病気もあります。予防策は必須になるので、お迎えする場合はきちんとした準備が必要です。
家族に寄り添う相棒がほしいなら、飼主に友好的で忠実なダックスフンドを検討してみましょう。