- セイブシシバナヘビは愛嬌たっぷりの小型ヘビ
- 死んだふりや威嚇ポーズで身を守る
- 毒を持つが人への影響は少ない

『ヘビ』と聞くと、シュッとしたフォルムや鋭い目つきを想像し、怖い印象を持つ人も多いかもしれません。しかし『セイブシシバナヘビ』は、そんなイメージを覆す存在です。
くりっとした瞳と丸みのある愛らしい顔、さらには『死んだふり』をするというユニークな行動まで、魅力がたっぷり。爬虫類好きの間で人気が高まりつつあるセイブシシバナヘビについて、その特徴や飼育方法を詳しく紹介します。
見た目も性格も個性的なセイブシシバナヘビ

画像提供:@masayan.24
北アメリカの広大な草原地帯に生息するセイブシシバナヘビは、そのユニークな見た目と穏やかな性格で人気のヘビです。最大の特徴は、短く反り上がった鼻先。まるで豚の鼻のようなこの『シシバナ(猪鼻)』が名前の由来となっています。
体長は平均40〜60cmほどと小柄で、1mを超えることは珍しいコンパクトなサイズのヘビ。比較的扱いやすい大きさで、ほかのヘビと比較するとケージの設置スペースにも困りません。
ここがかわいい!セイブシシバナヘビの魅力

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セイブシシバナヘビは、その丸みのあるフォルムやユニークな仕草で爬虫類ファンを惹きつけています。つぶらな瞳や反り上がった鼻先、さらには『演技派』な一面まで、とにかく個性的なセイブシシバナヘビの魅力を詳しく紹介します。
つぶらな瞳とユニークな顔立ち
セイブシシバナヘビの最大の特徴は、その名前のとおり短く反り上がった『シシバナ(猪鼻)』です。このユニークで珍しい形状をした鼻先とつぶらな瞳が合わさり、まるで笑っているかのような愛らしい表情を生み出します。
さらに、小型で丸みを帯びたフォルムもキュート。一般的なヘビと違い、シャープで鋭い印象がなく、どことなく親しみやすい雰囲気があります。ヘビは怖くて苦手という人でも、この独特な顔立ちには思わず「かわいい!」と感じるかもしれません。
コブラのような威嚇ポーズ!?演技派ヘビ
セイブシシバナヘビは実はとても臆病な性格をしています。そのため、驚いたときにはコブラのように首を膨らませて相手を威嚇することも。しかし、その威嚇は自分を守るためのポーズで、実際は攻撃する気がありません。
さらに興味深い行動として、危険を感じると仰向けになり、舌を出して『死んだふり』をすることもあるのです。しばらくすると何事もなかったかのように元に戻る姿は、まさに『演技派』。こんなコミカルな一面も、セイブシシバナヘビならではの魅力だといえるでしょう。
カラーバリエーションが豊富
セイブシシバナヘビは、自然界では茶色や黄褐色など地表に馴染むナチュラルな色合いが主流です。しかし、ペットとして飼育される個体では、さまざまな美しいカラーバリエーションが存在します。
たとえば、白と黄色が目を惹く『アルビノ』、背部の模様が独特な『アナコンダ』、淡い色合いが魅力的な『ラベンダー』などが人気です。飼育を検討する人にとって気に入った模様の個体を選ぶことや、繁殖する際の組み合わせを考えるのも楽しみのひとつだといえます。
初心者も飼育しやすい?セイブシシバナヘビ飼育ガイド

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セイブシシバナヘビは比較的おとなしく、小型で扱いやすいため、初心者でも飼育しやすいヘビとされています。本記事を参考に快適な環境を整えてあげましょう。
飼育ケージや床材は何がいい?
セイブシシバナヘビは地表性のヘビでよく動くため、ケージを選ぶ際には広さに余裕のあるケージが必要です。横幅60cm以上のケージを用意し、通気性の良いフタ付きのものを選びましょう。
床材は、ウッドチップやキッチンペーパーがおすすめです。人工的なものや細かい砂は誤飲する可能性があるので注意してください。
温度や湿度管理は必須!
ヘビは変温動物のため温度が低すぎると動きが鈍くなります。昼間は28〜30℃、夜間は25℃前後に保つのが理想的です。パネルヒーターを活用し、ケージの内部で温度勾配を作るとよいでしょう。湿度は40〜60%をキープし、乾燥しすぎないよう注意が必要です。

セイブシシバナヘビのエサは?
自然界のセイブシシバナヘビはマウスやカエルを食べます。飼育下では主に冷凍ピンクマウスを与えます。個体のサイズに合わせたものを解凍し、週に1〜2回与えましょう。ピンセットで動きをつけると、食いつきがよくなることもあります。
ヘビとのふれあいのコツ
基本的に爬虫類は触られるのを好まないため、スキンシップも喜びません。人間に対して慣れることはありますが、懐くことはないと考えていいでしょう。
おとなしい性格の個体が多いですが、無理に触るとストレスになります。持ち上げるときはゆっくりと優しく行い、驚かせないようにしてください。また、顔の前に手を持っていくとエサと間違えて噛みついてしまう可能性があるため注意が必要です。
飼う前に知っておきたい、セイブシシバナヘビ飼育の注意点

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セイブシシバナヘビは比較的飼育しやすいヘビですが、健康管理や取り扱いには注意が必要です。とくに湿度管理は重要で、適切に保たないと脱皮不全を引き起こす可能性があります。
湿度が40〜50%を下回ると、古い皮がうまく剥がれず体に残ってしまうため、飼育環境のチェックとして湿度の確認を怠らないようにしましょう。
また、このヘビはおとなしく飼主に慣れやすい個体が多いものの、性格には個体差があります。警戒心の強い個体もいるため、無理に触らず、ゆっくり時間をかけて慣れさせることが大切です。焦らず向き合うことで、少しずつ信頼関係を築けるでしょう。
さらに、セイブシシバナヘビの唾液には毒が含まれています。毒性は弱く、人に対して重篤な症状を引き起こすことはほとんどありません。しかし、噛まれると腫れることがあり、まれにアレルギー反応を起こす場合も。
もし噛まれた場合はすぐに水で洗い流し、腫れがひどい場合や違和感がある場合は速やかに医師の診察を受けましょう。
セイブシシバナヘビはユニークで愛嬌たっぷり!

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セイブシシバナヘビは、特徴的でかわいい顔とユニークな行動で人気のヘビです。一般的なヘビのイメージからは想像もつかない、可愛らしさがあります。また、カラーバリエーションが豊富で好みに合わせた個体を選べるという楽しさも。
爬虫類の飼育初心者にもおすすめのセイブシシバナヘビを紹介しました。サイズも小柄でおとなしい性格から飼育がしやすいとはいえ、適切な環境を整えることが重要です。
ペットとして飼う場合は、毒を持つことや飼育の際の注意点も踏まえたうえでお迎えしてあげてください。