- アビシニアンの飼育では、十分に運動できる環境が大切
- コミュニケーションを習慣化させ、甘えん坊な愛猫の心を満たそう
- 被毛ケアは2日に1回。ただし換毛期は毎日のブラッシングを

アビシニアンは、好奇心旺盛な性格の短毛猫です。平均価格は15~20万円程度で、数ある描種のなかでも無理なくお迎えできる価格といえるでしょう。
今回は、アビシニアンの基本的な飼育情報を紹介します。アビシニアンならではの性質や運動能力を加味しつつ、猫も人間も幸せに暮らせる環境をつくっていきましょう!
アビシニアンとはどんな性格?

ここでは、アビシニアンの基本的な性格を紹介します。
アビシニアンの適切な飼育環境のためには、描種自体の性質を理解することが大切です。アビシニアンの性格傾向を把握したうえで、愛猫に寄り添ったコミュニケーションを考えていきましょう。
好奇心旺盛で甘えん坊な性格!
アビシニアンは、好奇心旺盛で甘えん坊な性格をしています。
基本的には人間好きで、飼主のあとを追いかけてトコトコと付いてくる子もいるほどです。おもちゃや抱っこなどのスキンシップを好み、比較的よく懐いてくれる子が多い傾向にあります。
ほかの動物や子どもにもフレンドリーに接してくれる
アビシニアンは、ほかの動物にもフレンドリーに接してくれます。そのため将来的に多頭飼育を検討している人は、1匹目の先住猫としておすすめです。
小さなお子さんとも一緒に遊んでくれるため、子どもの良き友として生活してくれるでしょう。
アビシニアンの基本的な飼育方法

ここでは、アビシニアンの基本的な飼育方法を紹介します。
アビシニアンは人間とのスキンシップを好むため、比較的簡単にブラッシングや爪切りなどのケアを受け入れてくれる傾向にあります。子猫の頃から慣れさせつつ、ストレスのない健康な状態を維持していきましょう。
ブラッシングは2日に1回程度でOK
短毛猫であるアビシニアンのブラッシングは、2日に1回程度で十分です。1回5分程度、短毛種用のラバーブラシを使ってマッサージするようにとかしてあげましょう。長毛猫用のブラシは皮膚を傷つけてしまう可能性があるため避けてください。
アビシニアンはダブルコートの被毛を持ち、春(3月頃)と秋(11月頃)は抜け毛が増えます。毛玉防止だけではなく、猫が多くの被毛を飲み込まないためにも、換毛期には毎日のブラッシングを心がけましょう。
運動能力抜群!高低差のある空間を用意しよう
アビシニアンの体格は、筋肉質な『フォーリンタイプ』に分類されます。運動能力が高く、飼育の際は十分に体を動かせる環境が必要です。アビシニアンがストレスなく暮らすためには、床面積の広さだけではなく、高低差のある空間を用意しましょう。
縦のギミックが多いキャットタワーはもちろん、設置可能であれば壁付けの棚板などもおすすめです。また吸盤でガラス窓に貼り付けるタイプのベッドも喜んでくれるでしょう。
積極的なコミュニケーションで絆を深めよう
甘えん坊なアビシニアンは、飼主との積極的なコミュニケーションを求める傾向にあります。アビシニアンからの要求を無視すると、欲求不満で問題行動につながる恐れも。おもちゃや抱っこを通して、めいっぱいスキンシップを取ってあげましょう。
とはいえ家事や仕事などで、どうしてもペットとの時間をつくれないときもありますよね。蹴りぐるみや電動式のおもちゃなど、猫が1匹でも気を紛らわせられるようなおもちゃと常用のおもちゃを使い分けることで、アビシニアンとのより快適な共存関係が目指せます。
アビシニアンを飼育するときの注意点|飼いにくいって本当?

ここでは、アビシニアンを飼育するときの注意点を紹介します。
新しい家族のお迎えを検討している人のなかには「アビシニアンは飼いにくい」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。しかし描種特有の注意点さえケアできれば、人懐こく賢いアビシニアンは飼いやすいペットの一種なんです。
住宅環境の安全性を担保する
アビシニアンの飼育では、住宅環境の安全性を担保するように努めましょう。運動能力が高いアビシニアンは、ときに飼主が予想しない場所に侵入してしまいます。落とすと危ないものや触られたくないものは、ペットの手が絶対に届かないように工夫して配置しましょう。
お風呂やトイレなど重大な事故につながりやすいエリアは、事故防止のためにドアや蓋の管理を習慣化してください。また好奇心旺盛な性格であるため、誤飲誤食にも注意が必要です。コンセントのような危険なものには、いたずら対策グッズを導入しましょう。
アビシニアンの求めるスキンシップに応えてあげる
飼主とのコミュニケーションを大切にするアビシニアンは、孤独な時間が続くとストレスが溜まってしまいます。寂しさや苛立ちは、問題行動を起こす原因になります。
そのため、毎日1匹でのお留守番が多い家庭や、猫との距離感を大切にしたいタイプの人は、アビシニアンの飼育に向いていない可能性があるでしょう。「十分に構ってあげられなさそうだから飼育を諦める」という決断も、アビシニアンの愛し方の一つなのです。
アビシニアンの基本情報

ここでは、アビシニアンの身体的な基本情報を紹介します。エチオピア(エジプトという説も)をルーツに持つアビシニアンは、エキゾチックさを感じさせる風貌も魅力的ですよね。アビシニアンの体の特徴を学び、飼育のイメージを広げていきましょう。
アビシニアンの身体的な特徴・サイズは?
アビシニアンの平均体高は、24~27cm程度です。平均体重は3~5kg程度で、猫全体のなかでは平均的かやや軽めくらいといえます。
被毛として正式に認められているのは、ルディ・レッド・ブルー・フォーンの4種類となっています。その他のカラーは、限られた団体でのみ認可されている色であるため、購入の際は血統書の発行団体を確認すると安心です。
平均寿命は約14年
アビシニアンの平均寿命は、約14年程度です。猫全体の寿命は12~18歳程度とされているため、平均よりもやや短いといえるでしょう。ただし寿命は個体差が大きく、飼育環境や先天的・後天的な疾患によっても異なります。
かかりやすい病気は?アビシニアンの健康を維持するには

ここでは、アビシニアンのかかりやすい病気を紹介します。
アビシニアンがかかりやすい病気のなかには、突然死を招くような危険なものも存在しています。とくに注意したい病気を知り、日々の健康管理を心がけましょう。
タウリン不足が原因!?拡張型心筋症
拡張型心筋症とは、心筋が薄くなることで全身に血液を送り出せなくなる病気です。原因の一つとしてタウリン(アミノ酸の一種)の不足が考えられています。
タウリンが十分に含まれるフードを与えることで、発症の予防につながるでしょう。
健康診断で予防したい!ピルビン酸キナーゼ欠乏症
ピルビン酸キナーゼ欠乏症とは、赤血球に含まれる酵素不足により赤血球自体が破壊され、貧血が起こる病気です。先天的な疾患の可能性があり、ストレスによる関与も考えられています。
見た目から症状がわかりにくい場合も多く、健康診断による予防と治療が重要です。
アビシニアンに長生きしてもらうためには?
アビシニアンに長生きしてもらうためには、心身ともにストレスの少ない環境が大切です。
とくにスキンシップを習慣化させることは、アビシニアンの精神的なケアになるだけではなく、病気や異常の早期発見にもつながります。
運動能力の高さや好奇心が強い特徴に合わせ、適切に飼育しよう!

今回は、アビシニアンの基本的な飼育方法や、注意したい病気などを紹介しました。
元気いっぱいのアビシニアンが健康に暮らすためには、運動環境の充実や飼主とのコミュニケーションが大切です。アビシニアンの特徴に合わせ、ストレスのない環境を準備していきましょう!