水分不足で病気にも?!水を飲まない猫に水を飲んでもらう方法

記事をシェア

まとめ
  • 猫の水分不足は、脱水・熱中症・尿路結石などのリスクの原因に
  • 水を飲みたがらない理由は、ストレスや痛みなど猫によってさまざま
  • 『ストレスなく水を飲める環境』を用意することが大切!

砂漠をルーツに持つ猫は、犬と比べてあまり水を飲まない生き物です。しかし本来必要な水分量が不足すると、さまざまなリスクが発生します。

今回は、猫が水を飲まない理由や解決方法を紹介します。病気・痛み・ストレスなど、猫が水分補給を避ける理由はさまざまです。愛猫の状態に寄り添い、適切な対処法につなげていきましょう。

目次

病気のサインかも?猫が水を飲まない理由

ここでは、猫が水を飲まない理由を紹介します。

人間と同じように、猫にとって水は生命や健康を維持するために欠かせません。愛猫が水を飲まない具体的な理由を知ることで、体や心に秘められたサインを見つけられるかもしれません。

水や器の臭いが気に入らない

猫が水を飲まない理由として、水や器の臭いが気に入らないことがあげられます。

たとえば水用の器を洗った洗剤の残り香や、器の素材由来の臭いが気になる場合は、器自体を避けるように。また家庭の給水器の状態によっては、水の味自体も変化します。

歯肉炎や歯周病などで口の中が痛い

口内のトラブルも、猫が水を避ける理由の一つです。

たとえば歯肉炎や歯周病などを患っていると、口を動かすだけで痛みを感じることも。水が傷口に染みることで飲水を嫌がる場合もあります。とくに食事量や運動量も減っている場合は要注意です。

水を飲むときの姿勢に痛みを感じる

猫の状態や年齢によっては、水を飲むときの姿勢に痛みを感じることで、水を飲む量が減るケースがあります。

たとえば水用の器が低い場合は、首を大きく下げたり脚に力を入れたりする必要がありますよね。骨や関節などに痛みを感じている場合、痛みによるストレスを避けるために飲む機会自体を減らしてしまいます。

多頭飼育により、器にほかの猫の臭いがついている

猫は縄張りを大切にする生き物です。多頭飼育をしている家庭の場合、ほかの猫の臭いがついた水を避ける場合があります。

とくに複数匹で共用する水飲み場を設置している環境では、つねに自分以外の猫の臭いが気になる状態になるため、飲む量も減少傾向になります。

何らかの原因によるストレスを感じている

猫が水を飲まないときは、何らかの原因によりストレスを感じているのかもしれません。

たとえば窓の外からの騒音・照明の眩しさ・ほかの生き物の臭い・温度や湿度の変化など、環境や猫の性格・性質によってもストレスの原因は異なります

猫に必要な水分は、1日どれくらい?

猫に必要な1日分の水分量は、体の大きさ・重さによって変化します。基本的には『体重1kgあたり50ml前後』が適正とされているため、まずは現在の水分量を調べてみましょう。

1日のはじめに水を換える際、合計の重さを記録しておきます。水を交換する際にもう一度計ると、減った重さの分で猫が飲んだ量がわかります。

猫の体重と比べたときの適正量と比較し、多さ・少なさを確認しましょう。

猫が水分不足になるとどうなる?考えられる病気・リスク

ここでは、猫が水分不足になることで陥るリスクを紹介します。

猫は犬と比べて、体調不良や痛みを隠そうとする生き物です。水分量の変化に応じた猫の状態をチェックしたうえで、動物病院の受診や具体的な対策につなげていきましょう。

脱水症状が起こりやすくなる

猫が水分不足になると、脱水症状が起こりやすくなります。

毛並みが悪くなったり、目が窪んだり、反応が悪くなったりしたら脱水症状のサインです。また下痢や嘔吐などが続く際に水分不足が重なると、脱水症状の進行が加速します。

熱中症にかかりやすくなる

とくに高温多湿な時期の水分不足で注意したいのが、熱中症のリスクです。

猫は汗をほぼかかず、犬のような口呼吸で体温を下げる習性もないため、体温調整が苦手です。水を飲まずにいると体温が下がりにくくなり、場合によっては命にかかわる危険もあります。

尿路結石症のリスクが上がる

猫の水分不足は、尿路結石症のリスクを上げます。

体内の水分量が減ると、尿の成分が凝縮された状態に。尿路結石症は、尿のpHバランスが酸性・アルカリ性に傾きすぎることで発生します。一度発症すると、慢性化してしまうケースも少なくありません。

参考:au損保「猫の尿路結石は命に関わる?症状、原因、予防ポイントを解説」

膀胱炎のリスクが上がる

猫の水分不足では、尿道だけではなく膀胱にも結石が発生するリスク(=膀胱結石)があります。

結石が膀胱内を傷つけた結果、炎症が起こってしまうのです。膀胱結石以外が原因の場合でも、水分不足により尿が濃縮されることで膀胱炎のリスクが上がります。

参考:ペット保険のPS保険「猫の膀胱炎の症状と原因、治療法について」

ペットの生活に合わせよう!猫に水分をとってもらう方法

ここでは、猫が水分を摂取しやすくするためのアイデアを紹介します。

水分量を増やすポイントは、猫にとってストレスのない飲水の環境をつくることです。ライフスタイルや愛猫の性質に合わせ、適した方法を探してみてください。

つねに清潔な水を飲めるようにする

猫は、水の劣化や器の汚れなどに敏感です。つねに清潔な水が飲める環境を用意することで、ストレスなく水分補給をしてくれるでしょう。

フィルターによる浄水機能がついている給水器であれば、長時間のお留守番でも水が清潔な状態を保ちやすくなります。

▼おすすめ自動給水器
Angelpet 自動給水器2.8L|Amazon

複数の場所に水飲み場を設置する

猫が「ここで水を飲もう」と思える場所は、時間帯や状況によって異なります。

気まぐれな猫の行動に合わせ、複数の場所に水飲み場を設置しましょう。水飲み場が何ヶ所もあれば、お留守番中に1つの器を引っくり返してしまったときでも安心です。

▼おすすめボウル型水飲み器
猫壱 脚付にゃにゃめフードボウル|Amazon

水に動きを取り入れる

猫は動きがある物体に興味を持つ性質を持ちます。自動給水器のなかでも、噴水のように水が湧き出してくるタイプのデザインであれば、猫の欲求をさらに刺激してくれるでしょう。

ただし猫によっては、手を入れて水遊びをはじめる場合もあるため、水漏れにより感電をしない工夫をするなど、設置場所の周囲には注意してください。

▼おすすめ循環式自動給水器
PETKIT ペット用みずのみ器1.8L|Amazon

器の高さや形状を変える

水を飲まない原因として、体と器のデザインの相性が悪い可能性も考えられます。

器の高さや形状を変えることで、無理のない体勢で飲んでもらえる場合があります。とくに子猫や高齢猫の場合は、体への負担を極力抑えられるデザインを選びましょう。

▼おすすめ取付型給水器
Beraypoo 取付型給水器|Amazon

ウェットフードやペースト食を活用する

猫の水分補給では、ウェットフードやペースト食なども役立ちます。水分保有量が多い商品を選び、おいしく水分をとってもらいましょう。

とくに下痢や嘔吐が続いた際は水分不足になりやすいため、消化にも優しいウェットフードが推奨されます。

▼おすすめペースト食
健康缶 まぐろペースト40g×12|Amazon

水分不足は健康リスクに直結。具体的な対処策を考えよう

今回は、猫が水を飲みたがらない理由や、水分不足を解決するための方法などを紹介しました。

猫にとって水分不足は、健康や病気の発症リスクに直結します。「まったく飲まないわけじゃないし……」と自己判断するのではなく、愛猫のサインに応えられる対処法を取り入れていきましょう。

METLOZAPPのアバター

METLOZAPP

METLOZAPP

あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

関連記事

Tier

動物ファンが集う動画
SNSアプリ Tier (ティア)

目次