猫の換毛期が始まる時期は?おすすめの抜け毛対策3選や他の病気との見分け方も解説

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まとめ
  • 猫の換毛期は、主に春と秋の年2回訪れる
  • 換毛期には、毛玉を吐く回数の増加や毛球症に注意!
  • こまめなブラッシングや定期的なシャンプーで対策が必要
  • 過度な抜け毛や部分的な脱毛は病気のサインの可能性も

愛猫との暮らしのなかで、突然抜け毛が増えて驚いた経験がある人もいるでしょう。猫の毛がごっそりと抜けるのは、換毛期が関係しているかもしれません。換毛期には適切なケアをしてあげないと、毛玉や毛球症といったトラブルにつながる可能性もあります。

この記事では、猫の換毛期が始まるタイミングや対策方法、他の病気との見分け方などを解説します最適なケア方法を知るためにも、ぜひ参考にしてください。

目次

換毛期とは|毛が生え変わる時期のこと

換毛期とは、季節の変化に適応するために毛が大量に生え変わる時期のことです。猫は人のように汗をかくことができないため、毛量の増減によって体温を調整します。そのため、換毛期は猫の衣替えのタイミングともいえるでしょう。

猫は日常的にグルーミングを行うため、換毛期になると大量の毛が口に入り、毛玉を吐き出す回数が増えやすくなります。また、抜け毛が絡まることで皮膚が引っ張られ、痛みやかゆみを引き起こすことも。そのため、飼主が抜け毛ケアをしてあげることが大切です。

猫の換毛期は春と秋の2回!

猫の換毛期は、一般的に3月から5月ごろの春と、9月から11月ごろの秋の年2回訪れます春には、冬の寒さから身を守っていた保温性の高い毛がごっそりと抜け、夏向けの通気性のよい毛に生え変わります。

また、秋になると冬に備えて、ふわふわとした柔らかい毛に生え変わるのが特徴です。特に、春は冬毛が一気に抜けることで、抜け毛の量が増える傾向にあります。

室内飼いの猫の場合、換毛期が見られないこともある

猫の換毛期には、日照時間や気温の変化が関係しています。そのため、エアコンなどで快適な室温が保たれている室内で暮らす猫の場合、はっきりとした換毛期が見られないことも。

春や秋といった特定の時期に集中して毛が抜けるのではなく、1年を通して一定量の抜け毛がある場合もあるでしょう。そのため換毛期が見られない場合でも、日常的にブラッシングなどで抜け毛ケアをしてあげることが大切です。

抜け毛が増えやすいのは『ダブルコート』の猫

猫の被毛には、大きく分けて『ダブルコート』と『シングルコート』の2種類がありますが、特に抜け毛が多くなるのはダブルコートの猫種といわれています。

ダブルコートとは、表面に生えている硬い毛『オーバーコート』と、体温調節の役割がある柔らかい毛『アンダーコート』の二層からなる被毛のこと。換毛期には、このアンダーコートが生え変わるため、抜け毛が多くなります。

ダブルコートの猫種には、以下があげられます。

  • アメリカンショートヘア
  • スコティッシュフォールド
  • ノルウェージャンフォレストキャット
  • マンチカン
  • ラグドール
  • ロシアンブルー など

一方でシャムやベンガル、メインクーンといったシングルコートの猫は、抜け毛の量が比較的少ない傾向にあります。ただ、毛は日々生え変わっているため、どんな猫にも抜け毛があることは覚えておきましょう。

猫の換毛期に注意したいこと

猫の換毛期にはいくつか注意したいことがあります。愛猫や飼主の健康のためにも、ぜひチェックしておきましょう。

毛球症

猫の換毛期には、『毛球症(もうきゅうしょう)』のリスクが高まりますこれは、猫がグルーミングによって飲み込んだ毛がうまく排出されず、胃や腸の中で蓄積される病気です。

通常、毛を飲み込んでも便と一緒に排出されますが、換毛期で口の中に入る毛が増えると、体内で毛の塊ができやすくなります。万が一、毛玉が腸に詰まって『腸閉塞』を引き起こすと、命に関わることも。そのため、換毛期には毛球症にならないように注意が必要です。

毛玉を吐く回数の増加

猫は通常、月に数回ほど毛玉を吐きます。しかし、換毛期には抜け毛が増えることで普段より毛玉を吐く回数が増えやすいです。本来、口に入った毛は便によって外に出すことが好ましいとされています。

毛玉を口から吐く回数が増えると、食道に炎症を起こすリスクがあるため注意しましょう。頻繁に吐いている場合は、毛球症や他の病気の可能性があるので、かかりつけの動物病院で相談してみてください。

飼主のアレルギー発症

猫の換毛期には毛が舞いやすく、室内のハウスダストが増えやすいです。また、猫の唾液や皮脂腺には『Fel d 1(フェルデールワン)』といわれるアレルゲンが含まれています。

グルーミングなどによってアレルゲンが毛に付着し、室内に拡散されることで、飼主がアレルギーを発症する可能性も考えられるでしょう。そのため、こまめな掃除や換気をしたり、空気清浄機を使用したりといった対策が必要です。

猫の換毛期におすすめの対策3つ

抜け毛の量が増える換毛期は、愛猫と飼主が快適に過ごすための対策が必要です。ここでは、手軽にできるおすすめの対策を3つ紹介します。

①こまめなブラッシングをする

換毛期の基本的な対策方法として、ブラッシングがあげられるでしょう。抜け毛を取り除くことで、毛玉ができるのを防いだり、毛球症といったトラブル予防につながったりします。

ブラッシングをする頻度は、短毛種の場合は1日1回、長毛種なら1日2回を目安に行うのが理想的です。ただし、ブラッシングをしすぎると皮膚を傷つけたり、毛が薄くなったりする可能性もあるので、様子を見ながら行いましょう。

②定期的にシャンプーする

シャンプーは抜け毛をまとめて洗い流せるため、換毛期におすすめの対策です。月に1回シャンプーすることで、フケやかゆみ予防にもつながるので、皮膚を清潔に保つ際にも有効といえます。

しかし、濡れることを嫌う猫も多いです。愛猫がシャンプーを嫌がる場合は無理に行わず、猫用のボディタオルや濡れタオルで拭く程度で済ませましょう

③毛玉に配慮したフードやおやつ、猫草を与える

体内に入った毛の排出を促す工夫も大切です。たとえば普段のフードやおやつを、食物繊維を豊富に含んだ『毛玉ケア用』のものに変えることで、お腹に溜まった毛が体外に排出されやすくなります。

また、猫草を与えるのも効果的です。猫草は胃を刺激して、毛玉を吐き出すのを促す作用があるとされています。愛猫の好みや体質に合わせて、毛玉に配慮したアイテムをうまく活用しましょう。

換毛期が原因じゃないかも?猫の抜け毛の原因とサイン

猫の抜け毛はすべて換毛期によるものとは限りません。栄養不足・病気・ストレスが原因で脱毛しているケースもあるため、注意深く観察することが大切といえます。

換毛期による抜け毛は、全身の毛が均等に抜けていくのが特徴です。一方で、以下のようなサインが見られたら、他に原因がある可能性を考えましょう。

  • 特定の場所だけ集中的に毛が抜けている(円形脱毛など)
  • 皮膚に赤み・ブツブツ・かさぶた・フケが見られる
  • 体をかゆがって頻繁に掻いたり舐めたりしている

普段と違う様子が見られたら、動物病院を受診することをおすすめします。

猫の換毛期はこまめな抜け毛ケアが大切!

春と秋の年2回訪れる猫の換毛期は、季節に適応するための衣替えといえる時期です。この時期はごっそりと毛が抜けるため、こまめなブラッシングやシャンプーでの対策が欠かせません。

特にグルーミングをする猫は毛を吐く回数の増加や毛球症といったトラブルにつながりやすいため、適切な抜け毛ケアを行って愛猫の健康を守りましょう。

かえでのアバター

かえで

かえで

フリーランスライター。動物や転職、美容メディアなど幅広いジャンルでライティング・ディレクション・編集をメインに行う。
個人の保護猫活動家でもあり、保護猫3匹と保護犬1匹と生活中。動物愛あふれる記事制作に貢献したいです。

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