- 短足で有名な猫だが、実際に短足の個体は少ない
- 甘えん坊で穏やかな性格。初めて猫を飼育する人にピッタリ
- 猫とのコミュニケーションやスキンシップを楽しみたい人におすすめ

「穏やかで甘えん坊な猫を飼いたい!」「猫を初めて飼うけれど、どの描種がいいのかわからない」。そんな人におすすめしたい描種が、マンチカンです。
今回は、マンチカンの特徴や、マンチカンの飼育に向いている人の特徴を紹介します。マンチカンの性質や飼育に必要な環境を知り、お迎えのイメージを広げていきましょう。

マンチカンの特徴は?甘えん坊な性格がかわいい猫

ここでは、マンチカンの基本的な特徴を紹介します。
- 甘えん坊で人間が大好きな性格
- マンチカン全体のなかでは、足が長い個体のほうがが多い
- 短毛タイプと長毛タイプがいる
マンチカンは、猫を初めて飼育する人も飼いやすい描種です。「足が短くてかわいい!」という印象を持たれやすいですが、短足のマンチカンは少数派です。マンチカンならではの特徴を学び、生体に関する理解を深めていきましょう。
マンチカンは体高16~20cm程度の中型猫
マンチカンは、体高16~20cm程度の中型猫です。猫全体の平均体高は23~25cm程度であるため、中型猫のなかでは小柄なサイズといえるでしょう。
平均体重は3~5kg程度で、一般的な猫の平均とほぼ同じです。体格は典型的なセミ・フォーリンタイプで、丸みのある顔とやや細身のスタイルが特徴的です。
『マンチカン=短足』とは限らない!
マンチカンといえば『足が短い猫』というイメージがあるかもしれませんが、すべてのマンチカンが短足というわけではありません。マンチカンの短足は、骨に働きかける優性遺伝子の突然変異によって表れます。
短足のマンチカンが生まれる確率は、実は全体の3分の1程度。つまり過半数のマンチカンは、一般的な長さの足を持っているのです。
マンチカンの値段は10~25万円程度

子猫のマンチカンを購入する場合、値段の相場は10~25万円程度です。価格差におけるマンチカン特有の理由として、足の短さが挙げられます。
前述の通り、短足のマンチカンは全体の半分以下です。しかし世間では『マンチカンは足が短い猫』という認識が強く、短足のマンチカンのほうが市場価値が上がりやすい傾向にあります。
とはいえ短足のマンチカンは、椎間板ヘルニアや関節炎などの疾患にかかりやすいという懸念があります。購入の際は見た目だけではなく、健康的なリスクも配慮したうえで購入する必要があるでしょう。
スベスベの短毛&フワフワの長毛、どちらも魅力的!
マンチカンは、短毛と長毛のそれぞれのタイプを持つ描種です。
短毛は手触りが良く、スベスベとした触り心地が特徴的。光に当たったときの光沢も美しく、マンチカンらしい活発な印象を引き出してくれます。
長毛はフワフワとした触り心地で、柔らかい質感が特徴的です。長毛猫のなかでは比較的毛玉ができにくく、日々のお手入れも無理なくおこなえるでしょう。
長毛は毎日、短毛は2~3日に1回程度のお手入れが必要です。とはいえマンチカンはスキンシップを好む猫であるため、コミュニケーションとして日常的なブラッシングを取り入れましょう。
社交的でフレンドリーな性格
マンチカンは、家庭猫として理想的な性格を持ちます。社交的でフレンドリーかつ、情緒が安定しており落ち着いていることが特徴的です。基本的に穏やかで、飼主に激しく歯向かうことは滅多にありません。
甘えん坊な個体が多く、飼主にベッタリと寄り添う姿も見られます。また好奇心も旺盛であり、ほかのペットや家族の存在を柔軟に受け入れてくれるでしょう。人懐っこい性格描種も魅力ですのため、しつけもよく入ります。
平均寿命は11~13歳
マンチカンの平均寿命は、11~13歳程度です。猫全体の平均寿命が13~20歳であることから、やや短命な描種といえるでしょう。ただし寿命には個体差があり、先天性疾患や飼育環境によっても大きく異なります。
マンチカンが患いやすい病気としては、膀胱や尿道の疾患である『下部尿路疾患』や、下痢や嘔吐などの症状が出る『消化器疾患』が代表的です。またシニア期には、内分泌疾患である『甲状腺機能亢進症』のリスクも上がります。
マンチカンの毛色の種類は?

ここでは、マンチカンの毛色の種類を紹介します。マンチカンは、毛色のバリエーションが非常に豊かな描種です。そのため今回は、毛色のカラータイプと代表色を記載します。個性あふれるマンチカンの毛色を知り、それぞれの魅力にふれてみましょう。
穏やかで気品のある『クリーム系』
マンチカンの毛色のなかでも、とくに人気が高いのが『クリーム系』です。美しく気品があり、成猫になっても子猫のような柔らかい印象を与えます。とくにタビー(縞模様)が入った『クリームタビー』は流通量も多く、マンチカンを代表するカラーの一つです。
活発な印象を与える『レッド系』
クリーム系よりも活発な印象を与えるのが『レッド系』です。クリームに赤(ブラウン)が混じったような毛色で、元気で明るいイメージの見た目になります。クリームと同様に、タビーの入った『レッドタビー』が人気カラーです。
野生味のある印象の『ブラウン系』
こげ茶色に近い『ブラウン系』も、マンチカンの人気色です。一般的な茶色よりも深く暗い色で、野性的な印象を与えます。タビーやぶち模様など、柄の入り方に個性が出やすいのも特徴です。『ブラウンタビー』や『ブラウンタビー&ホワイト』がとくに人気となっています。
カラーの入り方に個性の出る『キャリコ』
『キャリコ』は、日本でいう『三毛猫』です。ホワイトとブラックに、ブラウンもしくはレッドが合わさった3色のカラーとなっています。三毛猫は遺伝上、ほぼメスになります。キャリコのなかでも『ダイリュートキャリコ』は、パステルな色味がかわいらしく人気です。
愛らしくキュートなイメージの『ホワイト系』
『ホワイト系』は、マンチカンの愛らしいイメージを引き出してくれるカラーです。ホワイトの単色(ソリッドカラー)は珍しく、レアカラーとして扱われます。
薄くタビーの入った『タビー&ホワイト』が人気の傾向にあります。またホワイトの単色のマンチカンの目は、ブルーアイやオッドアイになりやすいことが特徴です。
マンチカンを飼育するのにおすすめな人

ここでは、マンチカンの飼育におすすめな人の特徴を紹介します。穏やかで情緒が安定しており、甘えん坊な性格のマンチカン。実際に飼育する際は、家族が大好きなマンチカンの性質に寄り添える環境を用意すると安心です。
猫を初めて猫を飼うおうと思っている人
猫を初めて飼おうと思っている人に、マンチカンはおすすめの描種です。マンチカンは飼主によく懐き、性格も穏やかで、問題行動を起こす可能性は低い傾向にあります。
おもちゃでもよく遊んでくれるため『猫がいる生活』を存分に楽しめます。ほかの動物とも上手に接する個体が多く、将来的に多頭飼育を検討している人の1匹目としても安心できる猫種でしょう。
猫とのコミュニケーションやスキンシップを楽しみたい人
マンチカンは、ほかの描種と比べて甘えん坊な気質が強い猫種です。猫とのコミュニケーションやスキンシップを満喫したい人にとっては、理想的な描種といえるでしょう。
マンチカンにとって、家族との時間は幸せで満足感にあふれたひと時です。反対に「猫に振り回されたい!」「ツンデレな猫が好き」という人には、マンチカンは向きません。
1匹でのお留守番が少ない環境を用意できる人
マンチカンは、1匹でのお留守番が少ない環境を用意できる人に向いています。飼主とのコミュニケーションに喜びを感じるマンチカンにとって、孤独はストレスの原因になります。
猫は犬と比べて自立心が強くお留守番に強い傾向にありますが、マンチカンの場合はできる限り1匹でいる時間を減らしましょう。とはいえ、1匹で静かにゆっくりできる場所も用意してあげてください。
明るく甘えん坊な性格のマンチカンと、癒しの生活を!

今回は、マンチカンの特徴や飼育に向いている人の特徴を紹介しました。
マンチカンは、飼主に深い愛情を持って接してくれる猫です。とくに初めて猫を飼う人にとっては、「猫ってこんなに懐いてくれるの?!」と驚くこともあるでしょう。子どもやほかのペットに穏やかに接してくれるのもマンチカンの魅力です。
マンチカンの性格や特徴を把握したうえで、ペットも人も幸せに暮らせる環境を整えていきましょう。