- 肥満には要注意!運動や食事で健康を管理しよう
- 毎日の被毛ケアは必須。子猫の頃からブラッシングに慣れさせよう
- 夏の熱中症は大敵!空調管理だけではなく水分不足のリスクもケアしよう

穏やかで大人しく、マイペースな性格のチンチラ(ペルシャ)。キャットショーで常連のチンチラですが、家庭猫として購入する際は10~20万円程度の金額でお迎えできます。
今回は、世界中にファンの多い長毛猫、チンチラ(ペルシャ)の飼育方法を紹介します。かわいいチンチラに必要なお世話を学び、お迎えのイメージを広げていきましょう。
チンチラとペルシャ猫の違いは?

まず説明したいのは、チンチラは『ペルシャのカラーバリエーションの一つ』ということです。
ペルシャの被毛カラーのなかには、銀色の『チンチラシルバ―』と黄金色の『チンチラゴールデン』という色が存在しています。ペルシャがチンチラと呼ばれるようになったのも、被毛カラーの名称によるものです。
動物としてのチンチラは、小動物の一種です。そのうえで本記事では、「ペルシャをチンチラと呼ぶ人も多い」という前提のうえで、チンチラ(ペルシャ)について解説していきます。
チンチラ(ペルシャ)とはどんな性格?

ここでは、チンチラの性格を紹介します。被毛ケアの大変さにばかり目が行きますが、チンチラは落ち着いた性格も魅力的な猫です。とくに「猫と穏やかな暮らしをしたい」と考えている人には、これ以上ないほどおすすめの描種なんですよ。
静かに過ごすのが好き!落ち着いたのんびり屋さん
チンチラは、大人しい性格ののんびり屋さんです。静かな環境を好み、貫禄のある落ち着いた振る舞いが特徴的です。鳴き声も小さく、要望があってもうるさく鳴くことはほぼありません。
赤ちゃんがいる家庭や、集合住宅でも飼いやすい猫といえるでしょう。
自分のペースが大切。人との距離感を守る気品高い猫
チンチラは人間に友好的ではありますが、必要以上のスキンシップは求めません。自分のペースや飼主との距離感を大切にしている、気品高い描種です。
撫でられるために近づいてくることはあっても、こちらから抱っこしようとすると逃げてしまう…そんな『ツンデレのお猫様』を体現したような性格をしています。
チンチラ(ペルシャ)の基本的な飼育方法|飼主になつくふれ方は?

ここでは、チンチラの基本的な飼育方法を紹介します。チンチラが人間になつくためには、スキンシップのバランスが大切です。マイペースなチンチラが嫌がらないような距離感を保ちつつ、健康面でのケアを心がけていきましょう。
ブラッシングは毎日1~2回は必要!
チンチラの飼育では、毎日のブラッシングが必須です。あまりにも被毛のボリュームが多いため、チンチラは自分でケアをしきれません。『人間のケアを前提とした描種』であることを踏まえたうえで、1日1~2回のブラッシングをおこないましょう。
1回のブラッシングは5分程度を目安に、体だけではなく脇や顎の下など毛玉ができやすいポイントもとかしてあげます。チンチラにとって、ブラッシングは健康維持の基本です。お互いにストレスを溜めないために、子猫の頃からブラシに慣らしていきましょう。
人間からしつこくスキンシップをしない
前項でもふれたように、チンチラは過剰なスキンシップを好まない描種です。とくに抱っこが苦手な子が多い傾向にあり、無理やり抱き上げようとするとスルリと逃げ出してしまいます。とはいえ撫でられるのは好きな子が多く、そのツンデレ具合はまさにチンチラ!
チンチラになついてもらうためには、しつこいコミュニケーションは避け、軽いスキンシップに留めましょう。もちろんチンチラからおねだりをしてきたときには、存分にかわいがってあげてください。
目と鼻のケアを大切に
チンチラは、鼻が低く顔が平坦な短頭種です。短頭種は鼻涙管が狭いため、涙が出やすいことが特徴です。涙の量だけ目ヤニもできやすく、放置すると皮膚炎や涙やけのリスクがあります。チンチラの飼育では定期的に目元を拭き、清潔に保ってあげましょう。
また短頭種は空気の出入口も狭くなりやすいため、鼻の周囲にゴミが付着しないように気をつけてあげてください。とくに食事後は、鼻や襟巻の周りに食べカスが付着しやすいため、小まめにチェックしてあげましょう。
チンチラ(ペルシャ)を飼育するときの注意点|環境的な飼いやすさは中級・上級者向け!

ここでは、チンチラを飼育する際の注意点を紹介します。家庭猫としては飼いやすい性格をしているチンチラですが、お世話の手間を考えると中級者以上向けの描種といえるでしょう。被毛ケア以外にも、肥満や暑さへの対策は必須です。
肥満に要注意!運動や食事で健康を管理しよう
チンチラはゆったり過ごすのが好きな猫であるため、運動量が減りやすい傾向にあります。運動自体も得意ではなく、高い所にもあまり登りません。少しでも運動量を確保するために、おもちゃで誘ったり食事管理をしたりなどで健康を維持しましょう。
大きさに応じた体重を把握するためには、定期的な健康診断も大切です。肥満は予防が重要ですが、太ってしまった際は獣医師と相談のうえ、療法食やダイエットフードなども検討しましょう。
夏の暑さは大敵。気温に合わせた空調管理を
チンチラにとって大敵なのが、夏の暑さです。猫にとって快適な室温は20~28℃程度といわれていますが、豊かな被毛を持つチンチラにとって27℃は負担があります。とくに日光が当たる場所でお昼寝をしていると、空調を管理していても熱中症のリスクがあるでしょう。
人間が半袖でやや涼しい程度の室温を目安に、長毛猫に合わせた温度管理を心がけてください。また水分不足による脱水の予防+体温管理ために、夏は水飲み場を増やすのも一つの手段です。
チンチラ(ペルシャ)の基本情報

ここでは、チンチラの身体的な基本情報を紹介します。モフモフの被毛に包まれているチンチラは、実際のサイズよりも大きく見えやすい描種です。チンチラの平均体重や寿命を知り、末長く健康に生きてもらうための工夫を取り入れましょう。
チンチラ(ペルシャ)の身体的な特徴・大きさは?
チンチラはの大きさは、体高23~25cm程度です。平均体重は3~5.5kgで、体高・体重ともに一般的な猫とほぼ同等です。体型は、動が短くがっしりしたコビータイプ。手足や胴体は短めで、全体的に丸みのあるずんぐりしたシルエットが特徴です。
平均寿命は約15~20年
チンチラの平均寿命は、約15~20年です。猫全体の平均寿命が13~20年であるため、平均と同等か少し長い程度といえるでしょう。
かかりやすい病気は?チンチラ(ペルシャ)の健康を維持するには

ここでは、チンチラが患いやすい病気や疾患について紹介します。すべての描種には、種類ごとに身近な病気が存在しています。チンチラならではの病気を知り、予防と対策を取り入れていきましょう。
突然死のリスクが上がる肥大型心筋症
チンチラを含む『コビータイプの長毛猫』が患いやすいのが、肥大型心筋症です。肥大型心筋症は、心臓の筋肉が厚くなり、体に血液を送り出しにくくなる病気です。症状が悪化すると突然死のリスクが上がるため、早期発見や日頃からの健康管理が求められます。
呼吸がしにくくなる短頭種気道症候群
短頭種気道症候群は、短頭種の猫によく見られる呼吸器疾患です。呼吸に負荷がかかり、息苦しさや熱中症リスクなどが高まります。先天的に発症する場合もありますが、空調管理や体重管理による症状の緩和が期待できます。
チンチラ(ペルシャ)に長生きしてもらうためには?
チンチラに長生きしてもらうためには、運動・食事管理による体型維持が重要です。肥満は呼吸器系の疾患や熱中症など、健康に直結するリスクにつながります。また毛玉を飲み込みすぎないためにも、日々のブラッシングを欠かさないようにしてください。
気品高い性格や豊かな被毛などの特徴に合わせ、適切に飼育しよう!

今回は、チンチラ(ペルシャ)の基本的な飼育方法を紹介しました。
チンチラの飼育では、被毛ケア・肥満ケア・熱中症ケアが重要です。毎日のブラッシングや食事管理、運動できる環境づくりなどを通して、チンチラの心身の健康をサポートしていきましょう。