ネコ科の動物13種|ライオンやヒョウだけじゃない!絶滅危惧種のネコ科は?

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まとめ
  • ネコ科の動物のルーツは、人間よりもはるかに古い!
  • イヌとネコのルーツは同じ生き物
  • 絶滅危惧種のネコ科も多い。一人ひとりができることを考えてみよう

強く美しくしなやかで、時にかわいらしい。底知れぬ魅力を持つ『ネコ科』の生き物たちは、今も世界中でたくましく生活しています。

今回は、ネコ科の生き物の特徴や、代表的な生き物を紹介します!

イエネコからライオンまで、ネコ科の動物は非常に多種多様。ぜひこの機会に、ネコ科の仲間たちにさらに詳しくなってください!

目次

猫やライオンの仲間たち!『ネコ科』とはどんな分類の生き物?

ここでは、ネコ科の定義や特徴について紹介します。

ネコ科の歴史は人間よりも古く、長い時間をかけて環境の変化に適応してきました。現代まで続くネコ科の生態を学んでいきましょう!

捕食者として特化した『食肉目』の哺乳類

ネコ科とは、哺乳類の『食肉目』に分類される生き物です。

食肉目は捕食者として特化したグループであり、獲物を捉えるために必要な目・耳・鼻・ヒゲ・知能などがよく発達しています。

食肉目には、ネコ科以外にもクマ科やマングース科・ハイエナ科なども存在しており、ほとんどすべての動物が肉食性です。

ネコ科の最古のルーツは、2500万年前!

ネコ科の最古のルーツとして考えられているのは、2500万年前に存在したといわれる『プロアイルルス』です。

プロアイルルスはネコ科のなかでもっとも基盤的な生態をしており、体重10kgほどの小さな動物だったといわれています。

プロアイルルスのさらなる祖先は、小型捕食動物の『ミアキス』という生き物。樹上で生活するミアキスが、平原に移動したことでイヌのルーツに、森にとどまったことでネコのルーツになったと考えられています。

ネコ科は『ネコ亜科』と『ヒョウ亜科』に大別される

ネコ科に属する多くの生き物たちは『ネコ亜科』と『ヒョウ亜科』に大別されます。

ヒョウ系統の生き物は、名前の通り『ヒョウ亜科』に分類。その他のネコ科は、すべて『ネコ亜科』に分類されます。

ヒョウ亜科のグループは2つのみですが、ネコ亜科のグループは12にも及び、ネコ科の分岐の過半数を担っていることが特徴です。

身近な動物からレア種まで!ネコ科の生き物13選

ここでは、ネコ科の生き物たち13種類を紹介します。

動物園で身近に会いやすい動物から、図鑑でしか見たことがないような動物まで、幅広く取り上げていきます。あなたの気になるネコ科の動物を探してみてください!

独特な体の模様は草むらや森に溶け込むため!【ヒョウ】

ヒョウは、ネコ科ヒョウ属に分類される生き物です。森林・雑木林・草むらのある岩場など、さまざまな環境に生息しています。特徴的な模様は保護色としての役割を果たしており、獲物を狩る際に標的や敵から身を隠すために役立ちます。

猫科の中でも特に体の大きい百獣の王【ライオン】

ライオンは、ネコ科ヒョウ属に分類される生き物です。ネコ科ではトラに次いで体が大きな種類であり、オスの体重は250kgを超えることもあります。現在のおもな生息地は、アフリカ大陸のサブサハラ。地域や種類によっては絶滅が危惧されています。

走るだけじゃない!泳ぎも得意な猫科の動物【ジャガー】

ジャガーは、ネコ科ヒョウ属に分類される生き物です。ネコ科ではライオンに次いで大きく、ヒョウと比べるとずんぐりとした体型をしています。南アメリアの森では最凶の捕食者として君臨しており、走りだけではなく泳ぎにも長けています。

標高が高く、寒い地域で生きる【ユキヒョウ】

ユキヒョウは、ネコ科ヒョウ属に分類される生き物です。ほかのネコ科と比べて長く太い尻尾は、斜面でバランスをとったり、体に巻きつけて体温を守ったりする際に役立ちます。ヒマラヤ山脈をはじめとする標高600~6,000mの地域に住んでおり、氷点下にもなるような極寒地帯でもたくましく生き抜きます。

樹上でターゲットを待ち伏せる【ウンピョウ】

ウンピョウは、ネコ科ウンピョウ属に分類される生き物です。外見がヒョウにに似ていることから名づけられ、ネコ科のなかでもとくに木登りが上手な動物として知られています。狩りも樹上での待ち伏せが基本で、垂直な木の幹でもスルリと駆け下ります。

飛ぶ鳥さえジャンプで捕獲する【サーバル】

サーバルは、ネコ科サーバル属に分類される生き物です。足が速く木登りが上手なヤマネコの仲間で、運動能力に長けています。とくに瞬発力とジャンプ力の高さは特徴的で、空中に飛び上がって鳥を捕らえられるほどです。

被毛が美しく、泳ぎも得意【オセロット】

オセロットは、ネコ科オセロット属に分類される生き物です。水を怖がらず泳ぎが上手いため、魚やカエルなどの水生生物も捕食します。美しい毛皮を狙った人々に乱獲された歴史を持ち、ほとんどの国で保護の対象となっています。

走る・泳ぐ・木にのぼる!優秀なハンター【ボブキャット】

ボブキャットは、ネコ科オオヤマネコ属に分類される生き物です。森林・砂漠・草原・湿地・都市の郊外など、さまざまな場所に生息しています。走りも泳ぎも木登りも上手く、小動物からヒツジ・ヤギまで捕食する優秀なハンターです。

高さ4m・幅12mを飛ぶ脅威の跳躍力【ピューマ】

ピューマは、ネコ科ピューマ属に分類される生き物です。ずんぐりした体に長い尾を持ち、跳躍力とバランス能力に優れています。生まれたばかりの頃は、外敵から身を守るための斑点がありますが、成長に従って消えていきます。

時速100kmのスピードスター【チーター】

チーターは、ネコ科チーター属に分類される生き物です。陸上を走る動物のなかではもっとも足が速く、時速100kmを超えるスピードで走ります。しかし持久力は弱く、最大速度は400mほどしか出せません。そのため狩りの際は獲物のギリギリまで近づき、一気に襲い掛かります。

もひもふした世界最古の猫【マヌルネコ】

マヌルネコは、ネコ科マヌルネコ属に分類される生き物です。愛嬌のある表情や短い足、丸い耳、そしてモフモフの被毛と、特徴的な外見で日本でもファン層が拡大中です。600万年前から存在する種であり、世界最古の猫と考えられています。

世界最小の野生猫・砂漠の天使【スナネコ】

スナネコは、ネコ科ネコ属に分類される生き物です。世界最小の野生ネコとして知られており、体重は約2~3kg、体長は約39~57cm程度となっています。砂漠で生きるスナネコは、足の裏を火傷しないために、肉球を覆うように長い毛が生えています。

人とともに暮らすことを選んだ【イエネコ】

イエネコとは、人間に飼育されている猫の総称です。祖先はリビアヤマネコといわれており、エジプトからヨーロッパ、アジアへと広がってきたと考えられています。

日本のイエネコの歴史は弥生時代から始まったとされ、現代にいたるまでさまざまな品種が生み出されてきました。

絶滅危惧種のネコ科の動物は?

ここでは、絶滅危惧種のネコ科の動物を紹介します。

絶滅危惧のおもな原因は、人間による環境破壊・環境汚染・密猟・乱獲。ネコ科の動物たちが置かれた現状を通して、今の自分にできることを考えてみましょう。

猫科最大の大型動物【トラ】

トラは、ネコ科ヒョウ属に分類される生き物です。ネコ科最大の動物で、古来より威厳や権力の象徴として親しまれてきました。毛皮やハンティングを目的とした狩猟のターゲットになった結果、現在は数を減らしています。

西表島だけに生息する【イリオモテヤマネコ】

イリオモテヤマネコは、ネコ科ベンガルヤマネコ属に分類される生き物です。世界のなかでも沖縄県の西表島のみに生息しており、絶滅危惧種であると同時に国の特別天然記念物にも指定されています。

個体数減少の原因は、適した生息地の減少や交通事故などがあげられます。

10万年前に大陸から対馬に渡ってきた【ツシマヤマネコ】

ツシマヤマネコとは、ネコ科ベンガルヤマネコ属に分類される生き物です。長崎県の対馬にのみ生息しており、現在も保護事業が実施されています。約10万年前、まだ地続きだった大陸から渡ってきたベンガルヤマネコの亜種であり、国の天然記念物にも指定されています。

以下の記事では、日本の絶滅危惧種について詳しくまとめています。今回の記事とあわせて、ぜひチェックしてみてくださいね。

たくましく、しなやかなネコ科の動物たちを調べてみよう

今回は、ネコ科の動物の特徴や種類を紹介しました。

ほかの生き物に媚びず・従わず・単体かごく狭いコミュニティのみで生きるネコ科の動物たち。孤高な姿やミステリアスな表情は、私たちを夢中にさせてくれます。

ひこの機会に、世界中のネコ科の動物たちをリサーチしてみてください!

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あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

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