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- ペットホテルの利用者は全体の約31%
- 施設によって金額や設備は大きく異なる
- 実際に見学して不安をケアしよう
- ワクチンやお留守番の練習など、事前準備が大切
夏が近付いてくると、帰省や旅行のスケジュールを立てる人も多いのではないでしょうか。しかしペットを飼育していると、外泊中のペットの生活に不安が残りますよね。
不安を解消するためにあがる選択肢の一つが、ペットホテルの利用です。
今回は、ペットを飼育している人100人を対象に行なった「ペットホテルの利用」に関するアンケート結果を紹介します。
ペットホテルの概要や利用時の準備などもまとめましたので、ペットホテルの利用を検討している人もぜひ参考にしてください。
旅行や帰省でペットホテルを利用する人は約31%
回答者が飼育しているペットの種類 | 飼育者の割合 |
犬 | 約51% |
猫 | 約47% |
魚 | 約16% |
カメ | 約9% |
鳥 | 約7% |
ウサギ | 約5% |
ハムスター | 約3% |
エキゾチックアニマル | 約1% |
アンケートによると、旅行や帰省でペットホテルを利用した経験がある人は全体の約31%という結果になりました。
ペットの種類や外泊期間によっても利用頻度は異なりますが、中には「旅行や帰省はしないからペットホテルは利用しない」という人もいます。
ただし感染症が落ち着き外出・外泊のハードルが下がった昨今では、例年よりもペットホテルの利用者が増加する可能性があるでしょう。
そもそもペットホテルとは?
ペットホテルとは、一時的にペットを預かってもらえる施設です。ペットの安全に配慮するためにさまざまな設備が備えられており、中には獣医師や動物看護師が常駐している施設もあります。
ペットホテルではペットの基本的なお世話(給餌・排泄ケア・清掃)だけではなく、散歩や遊びなどのコミュニケーションを行なってくれるサービスがある施設も。
利用の際に必要になるごはんやおやつは、飼主が日数分を持参することが一般的です。会計のタイミングは施設によって異なり、日数や利用するサービスなどによって金額が変動します。
ペットホテルはどんなところが運営しているの?
ペットホテルの運営母体はさまざまです。ペットショップ・動物病院・トリミングサロンなどが一般的ですが、ペットホテルのみを本業としている事業者も存在しています。
それぞれの運営母体によって特色があり、サービスの内容や設備なども異なります。例えばトリミングサロンの運営ではシャンプーのサービスがついていたり、動物病院の運営では異変が起こったときにすぐに対応しやすかったりすることが特徴です。
細かなサービスや設備は施設によって異なるため、利用の際は候補となるペットホテルのホームページを確認しておきましょう。
ペットホテル利用者に聞いたペットホテルのいいところ
以下に、ペットホテル利用者が感じた「ペットホテルのいいところ」を紹介します。
- 送迎があるホテルで助かった
- お散歩をしてくれてコミュニケーションをとってくれた
- ホテルの中が清潔に保たれている
- 夜間もスタッフが常駐してくれている
- 収容スペースが広く、ペットへの対応がよかった
- ペットの体調が悪くなっても対応してくれた など
送迎があるペットホテルだと、荷物が多いときや車がないときに助かりますよね。また、ペットをただ預かるだけではなく大切に扱ってくれていることがわかると「また利用したい」と思えます。
ペットホテルを利用するのをためらう理由
次は、ペットホテルを利用したことがない飼主に聞いた「ペットホテルを利用することをためらう理由」について紹介します。
- ペットが人見知りで可哀相
- お金がかかる
- どこのペットホテルを選べばよいのかわからない
- 近所にペットホテルがなく、遠くまで行かなければならない
- ペットが噛みついたり、脱走したりするのが不安 など
ペットホテルを利用しない理由としては、ペットの性格やホテルのシステムへの不満などの理由が目立ちました。確かに人見知りのペットにとっては、知らない場所で初対面の人たちに囲まれる状況は大きなストレスですよね。
利用をためらう理由として、立地の問題もあげられます。施設への不信感よりも「使いたいけれど使えない」という声が多く見受けられました。
ペットホテルを利用するために必要なこと
ペットホテルを利用するためには、いくつかのルールが求められます。特に犬や猫の場合は、狂犬病ワクチンや混合ワクチンなど特定のワクチンの予防接種証明証が必要です。
施設によって求められる証明証が異なりますが、犬の場合は法律上必ず狂犬病ワクチンの証明証が必要になることを覚えておきましょう。また施設が求める証明証の期間についても事前に確認してください。
アンケート結果に見るペットと一緒におこなう事前準備
アンケートによると、ペットホテルを利用した飼主の約57%が「事前にお留守番の練習をした」と回答しています。また約18%の飼主が「友人や知人に預かってもらってお泊りの練習をした」という結果になっています。
ペットホテルで過ごす夜は、ペットにとって心細さを感じるものです。普段は問題行動を起こさないような子でも、無駄吠えや食事拒否などが発生する可能性があります。
ペットホテルを利用する際は、ケージに入った状態での生活が求められます。ケージに入れた途端に吠え続けたり、暴れたりするようではペットホテルの利用はできないこともあるのです。
ペットの分離不安を防止するためにも事前のしつけを取り入れつつ、予防接種・駆虫・ノミやダニ予防の必要性なども確認しておきましょう。
ペットホテル選びに注意が必要なポイントとは?
アンケートの結果から、利用者が「ペットホテルを選ぶときに気に掛けたいポイント」を紹介します。
- 無理なく料金が支払えるか
- ペットへの対応は親切か
- 十分な散歩時間があるか
- 異変時に獣医師はすぐ駆けつけてくれるか
- お迎え予定時間に営業しているか など
回答の中には「値段は少し高くてもいいので対応を良くしてほしい」や「適正な料金で快適なサービスが受けられるなら魅力的だと思う」という声も。
コストパフォーマンスは重要な要素ですが、飼主の立場からすると、ペットホテル利用の際は金額以上に「ペットを大切に扱ってほしい」という気持ちが大きいようです。
実際にペットホテルを見学しに行こう!
ペットホテルの利用に不安を感じている人は、実際に現場を見学させてもらうことをおすすめします。施設用のパンフレットをもらったり、スタッフさんに細かなスケジュールなどを教えてもらったりするのもよいでしょう。
現地に赴けば、収容スペースのサイズ感や清潔感、スタッフさんの印象なども具体的に確認できます。可能であれば複数のペットホテルを見比べ、ペットとの相性を照らし合わせてみましょう。
ペットホテルに求める条件って何だろう?
アンケートの結果から、利用者がペットホテルに求める要素を紹介します。
- 料金の安さ
- ペットへの丁寧な対応
- 収容スペースの広さ
- 家からの近さ
- 犬の散歩の長さ
- 夜間スタッフが常勤していること
- ホテル内の清潔さ
- 体調を崩したときの対応の早さ
- おもちゃやベッドなどの持ち込みが許可されているか
当然ではありますが「安い=良いホテル」ではありません。しかし価格がリーズナブルであることは預けやすさにつながりますよね。犬種やサイズによっても、ペットホテルに求めるサービス・設備は異なります。
ペットホテルを選ぶ際は口コミだけではなく、ホームページを確認しながら「自分が飼育しているペットに合ったサービスを受けられるか」をリサーチすることが大切です。
ペットホテル利用の不安要素
ここでは、ペットホテル利用時の不安要素について紹介します。特に初めてペットホテルを利用する際は「本当にこの施設を信用していいのか」と不安を抱いてしまいがちです。不安要素をケアしつつ、必要性について冷静に検討していきましょう。
ペットホテルに預けたいけど預けられない理由とは
ペットホテルを利用したことがない飼主からは「ペットが他の人や場所に慣れないから」という意見が目立ちました。同様に、費用面に不満を持っている人も多い傾向にあります。
また飼主としては「預けたい」と思いつつ、ペットのしつけが不十分であることから利用を断念するケースも。反対に「宿泊している他のペットの鳴き声で脅えてしまいそう」という意見も見受けられました。
ペットホテル利用の不安はこうやって解消しよう!
ペットのしつけに不安が残る場合は、しつけ教室やお留守番の練習を通して訓練していきましょう。特にしつけ教室では「ペットホテルに泊めたいが無駄吠え(他にも、人見知りや無駄噛みなど)が不安」と正直に伝えることで、適した訓練方法を提案してもらえます。
お散歩の回数を増やしたり場所を変えたりして、社交性を身につける習慣も大切です。人見知りが気になる子の場合は、家族・友人・ペットシッターさんなど多くの人に触れる機会を与えましょう。
またペットホテルでは、長時間ケージに入らなくてはならない場合もあります。家の中でもケージの生活に慣れさせることで、ペットホテルの環境にも適応しやすくなるでしょう。
実際にあったペットホテルトラブル
今回のアンケートによると、以下のようなトラブルに見舞われた飼主もいるようです。
- 他のペットの騒音
- 希望の時間にお迎えがなく遅れた
- 手続きが面倒臭かった
- ペットが食事を食べなかった
- ペットが体調を崩した など
特に犬・猫・ウサギなど複数の動物を預かる施設の場合、他のペットの騒音が気になるケースが多い傾向にあります。一つの種類だけを飼育してもらえるペットホテルを優先しつつ、ペット自身のためにある程度の騒音に慣れさせる習慣も求められます。
何より気をつけたいのが、ペットの体調の変化です。動物病院が運営しているペットホテル以外の場合は「どのような病院と提携しているのか」や、緊急時の対応などについてよく確認しておきましょう。
またペットホテルでは、緊張してごはんを食べなくなってしまう子もいます。普段の食事だけではなく、食が細いとき用に嗜好性の高いフードを準備しておくと安心感が高まります。
事前準備や見学を通して、ペットホテルへの不安をケアしよう
今回は、ペットホテルに関するアンケート結果や、ペットホテルを利用する際のポイントなどを紹介しました。
ペットホテルの使い心地は施設だけではなく、スタッフさんの明るさや知識なども影響します。とはいえ金額・距離・サービス・清潔感・安心感・スタッフのレベルなど、飼主によって求める要素は違うものです。
迷った場合は「自分がペットホテルに何を求めているのか」をあらためて分析した上で、複数の施設を検討していきましょう。もちろん「どうしても安心できる施設がない」という場合は、利用を見送ることもペットへの愛情の形です。
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