- バナナは犬が食べても大丈夫!
- あげすぎは肥満や虫歯の原因になるので要注意
- 愛犬用のおすすめバナナレシピを紹介
人間の食べ物の多くは犬にとって危険をはらんでいます。しかし中には、正しい与え方をすれば犬も人も食べられる食材もあるものです。犬と一緒に楽しめる食材の一つが「バナナ」です!
今回は、バナナを活用した愛犬への手作りごはんを紹介します。バナナを与えるときの注意点やタイミングなども記載していますので、参考にした上で安全に手作りごはんを与えましょう。
◆監修:獣医師プロフィール
【獣医師が回答】犬はバナナを食べられる?
結論から言うと、犬にバナナを与えても大丈夫です!
バナナには犬に健康被害を与える成分は含まれておらず、犬用のおやつとしてバナナチップスも販売されています。甘くて美味しいエネルギー源としても優秀なバナナを、愛犬と一緒に楽しめるのは嬉しいですよね。
一方で、人間用のバナナジュースやバナナチップスは砂糖や添加物が含まれていることもあるため、犬に与えるのはNGです。加工品は犬用として販売されているものか、フレッシュなバナナ、手作りのものをあげるようにしましょう。
バナナは栄養価の高い果物。犬にもメリットたくさん!
バナナの栄養素は「糖質」「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」の4つに大きく分かれます。ビタミンの中でも特にビタミンC、ビタミンB6、ミネラルの中でもカリウム、マグネシウムなどが豊富です。バナナの糖質には吸収に時間がかかる「でん粉」が含まれているため、他の果物よりも腹持ちがよく血糖値の上昇も穏やかです。
豊富な食物繊維により愛犬のお通じをサポートし、ビタミンCの抗酸化成分により細胞を活性化します。ビタミンB6は免疫を強化し感染防御の役割もあります。さらにカリウムやマグネシウムなどのミネラルは筋肉や神経の働きをサポートしてくれるため、バナナは愛犬の健康な体づくりに適した食材といえるでしょう。
犬にバナナをあげるのにおすすめのタイミング
- 元気や食欲がないとき
- 新しいフードに変えたとき
- しつけ時やご褒美時のおやつをあげるとき
バナナは甘く嗜好性が高いため、犬の元気がないときの栄養補給に役立ちます。その際は一口サイズに小さくカットしたり、すりつぶした状態で与えましょう。また事前にアレルギーがないかを確認しておくことをおすすめします。
また新しいフードの切り替え時には食欲も失われがちです。美味しいバナナをトッピングすることで食いつきがよくなる可能性があります。さらにしつけやご褒美のシーンで、普段あげているおやつの代わりに与えるのもよいでしょう。
あげすぎには注意!犬にバナナをあげるときの注意点
- 皮をむいてスライスするか潰して与える
- アトピーやアレルギーがないか確認する
- 与えすぎは肥満や虫歯の原因になる
犬にとってバナナの皮は消化が難しく、腸閉塞の原因になることもあります。バナナはかけらが大きいと喉に詰まる可能性もあります。犬にバナナを与えるときは必ず皮をむき、小さく食べやすい形状にして与えます。
また糖分が多いため与えすぎは肥満や虫歯の原因に。適量を守りつつ、総合栄養食のトッピングやおやつとして与えましょう。
またバナナにアレルギーを持つ子もいますし、初めて食べる食材に対する一過性の反応として、吐く・下痢などの症状が出ることもあります。
初めて与える時は少量から試し、犬の体調に違和感を抱いたら与えるのをやめ、不調が継続するようであれば動物病院を受診しましょう。消化器官が未発達な子犬には与えない方がいいでしょう。
【犬の大きさ別】バナナを与える適正量
バナナは1本で約80~90kcalのエネルギーがあるとされています。以下に、1日に与えてよい量の目安を体重別に紹介します。おおよそ、体重1Kgに対して薄切りのバナナを1スライスまでと覚えておくと良いでしょう。
- 体重4kg未満未満の超小型犬……4分の1本まで
- 体重10kg以下の小型犬……半分まで
- 体重25kg未満の中型犬……1本まで
- 体重25kg以上の大型犬……2本まで
バナナを与える際は愛犬の体重と比較しながら、1日の必要カロリーの最大20%になるように調整しましょう。バナナを与えた日は、その分のカロリーを普段のフードからひいて与えることで肥満の防止になります。
犬にバナナを与えるデメリット
バナナを特に好む子の場合、バナナのトッピングなしではなかなかごはんを食べてくれなくなってしまう可能性が。愛犬のおねだりに屈さず、基本的な食生活は変化させないという意志が求められます。
また便通によいとされるバナナですが、与えすぎはさらなる便秘を引き起こしてしまいます。愛犬がバナナを気に入っても、必ず適量を守ることが大切です。果糖も多く歯につきやすい果物でもあるため、食べさせたら歯磨きをする習慣をつけましょう。
バナナを使った犬のご飯&おやつ3選
ここでは、バナナを犬に与える際に活用したいおすすめレシピを紹介します!そのまま与えても美味しく栄養価が高いバナナですが、ひと手間を加えて愛情たっぷりに仕上げてあげましょう。
1.バナナジュース
- バナナの皮を剥きミキサーに入れる。
- 好みによって犬用ミルクやヤギミルクを足す。
シンプルなバナナレシピといえばやっぱりジュース!ミキサーをオンするだけなので誰にでも作りやすいのが嬉しいですよね。注意したい点は人間用のミルクを入れないことです。
人間用ミルクには乳糖が含まれており、犬にとっては下痢やアレルギーの原因になります。ペット用ミルクで味を調整する分には問題ありません。
2.バナナチップス
- バナナを薄くスライスする。
- クッキングシートを敷いて並べ、180℃に余熱したオーブンで10分焼く。
- 電子レンジでさらに4分加熱する。
バナナは加熱することでオリゴ糖が増え、愛犬に与えると腸内の善玉菌を増やしてくれる嬉しい効果があります。電子レンジから取り出しても柔らかければ、カリカリになるまで10秒単位で追加の加熱をしていきましょう。
目安としては、中心がやや黒っぽくなったら焦げ始めです。愛犬に与える前に少し味見して、焦げた味がしないか確かめてあげるとよいでしょう。
3.バナナマフィン
- 【A】薄力粉(100g)とベーキングパウダー(小さじ1)を合わせて振るっておく。
- 【B】ボウルバナナ(1本)をつぶし、卵(1個)を混ぜる。同じボウルで投入(大さじ2)とサラダ油を適量加えて混ぜる。
- BにAを加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜて型に入れる。
- 170℃に余熱したオーブンで約15分焼く。
焼く際は様子を見ながら少しずつ調整します。レシピは一般的なマフィンの6個分なので、愛犬のサイズに合わせた量を作りましょう。余った分はもちろん人間も食べられます。焼き上がりはしっかり冷ましてから与えてくださいね。
適量を守って愛犬とバナナを楽しもう!
今回はバナナを犬に与えるメリットや注意点、おすすめのバナナレシピなどを紹介しました!
自然由来の食品だからといって、犬にとって安全とは限りません。事実として、同じ果物でもぶどうは犬にとって健康被害が大きい食材として知られています。
バナナは、人と犬が一緒に楽しめる限られた果物の一つ。適量や正しい与え方を守りながら、愛犬と美味しいバナナタイムを楽しみましょう!
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