ゆったりとした動きと大きくまるっとした目がかわいいスローロリス。名前に「リス」が入っているため、リスの仲間と間違えられやすいですが、サルの仲間です。
SNSなどでも見かけることが多くなったスローロリスのかわいさに、お迎えを考えている人もいるのではないでしょうか?
今回は動物好きライターが、スローロリスの魅力や知っておきたい注意点を紹介します!
キュートで愛らしいスローロリスに夢中!
画像提供:@llllayamillllさん
「ロリス」はオランダ語で道化師。顔の模様が道化師のように見えるため、スローロリスと呼ばれるようになりました。
ここでは顔の模様が特徴的なスローロリスの魅力にせまります。スローロリスと飼主さんたちの生活をのぞいてみましょう。
手足を伸ばして高いところへ
@n.kisagisuさんのお家で暮らしているのは、スローロリスの「たらお」くん。手足を伸ばして、ボルダリングのようにドアを器用に登っていきます。
樹の上で暮らすスローロリスは動きはゆっくりですが、握力は意外に強く、器用に高いところにも登っていきます。ときには登りすぎたたらおくんに「助けて〜」と救助をお願いされることもあるのだそう。
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初シャインマスカットに美味しいお顔
今年初めて食べるシャインマスカットに美味しいお顔を見せているのは、@llllayamillllさんと暮らしている「こじろう」くんと「りんころもち」ちゃん。
みかんにマスカット、さくらんぼなど、果物を食べると見せてくれる「美味しいお顔」がかわいすぎる!美味しい果物を買って帰りたくなりますよね。
スローロリスは雑食性で、樹液や果物、昆虫を好むといわれていますが、実際はまだ研究途中でわかっていないことも多いのだそうです。
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ブラシでかきかきが気持ちいい〜
@bond_the_moonfaceさんにブラシでかきかきしてもらうと、ボン様は気持ちよくて目がたてになっちゃうそう。普段は大きくてくりくりな目が、うっとりするとなくなっちゃいます。飼主さんとのスキンシップ、本当に気持ちよさそうですよね。
ボン様はシャンプーやお風呂も好きなんだとか。スローロリスってこんなに人慣れするんですね。
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以下の記事では、ペットとして注目されているショウガラゴについて紹介しています。今回の記事とあわせて、ぜひ参考にしてください。
かわいいだけじゃない!スローロリスのひみつ
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ゆったりした動きやもぐもぐとおいしそうに食べる姿をずっと見ていたくなるようなスローロリス。ここでは、かわいいだけじゃない、スローロリスのひみつに迫ります。
夜行性で臆病な性格のスローロリス
スローロリスは、夜行性のサルです。スローロリスの魅力である、まるっとした大きな目は光を集めやすく、明るいところでは目に負担がかかってしまいます。
性格は臆病で、繊細な性格だといわれています。スローロリスはその名前のとおり、夜になると音をたてずにゆっくり動き、昆虫などを捕まえて食べます。
スローロリスには毒がある!?
スローロリスは、霊長類のなかで唯一「毒」をもつ動物です。
ひじの内側にある上腕腺から出る分泌液を唾液と混ぜて、毒を作ります。分泌液から作られた毒を自分と子どもにぬり、ヘビなどの天敵から身を守っていると考えられています。
ペットとして販売されているスローロリスは、噛みつかれたときに体内に毒が入らないように抜歯されていることもありますが、分泌腺は残っているため注意が必要です。
スローロリスを飼う前に知っておきたい注意点
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愛らしい姿が魅力的ですが、臆病な性格で毒をもつスローロリス。スローロリスをお迎えする前に知っておきたい注意点をさらに詳しく解説します。
スローロリスの値段や寿命は?
スローロリスの寿命は約20年といわれています。
スローロリスの値段は約110〜300万円を超えることも。エキゾチックアニマル専門のペットショップやブリーダーからお迎えできます。ペット目的としての輸入が禁止されているため、国内で繁殖した子しかお迎えができません。
一般家庭で飼育する場合は、環境省が発行する「登録票」が必要です。
スローロリスはなついてくれるの?
スローロリスはサルのなかでは比較的飼いやすいといわれています。
個体差はありますが、ボン様のようにブラシができる子や、たらおくんのように助けを求めて手を伸ばしてくれる子もいます。
とはいえ、なついてほしいからといって、臆病なスローロリスをさわりすぎるとストレスになるため気をつけましょう。
スローロリスは寒がりで体調を崩しやすい
野生のスローロリスは、1年中暖かい気候の熱帯で暮らしているため、実は寒がりな動物です。
スローロリスと暮らすためには、365日室温を27度前後・湿度を50%以上にキープしなければなりません。冬の寒い日に暖房をつけ忘れたり、夏でもクーラーを効かせすぎたりすると体調を崩してしまいます。繊細で臆病な性格のため、小さな環境の変化にも注意が必要です。
スローロリスのための環境づくりができるのかも考えながら、お迎えを検討するようにしましょう。
9種類全てが絶滅危惧種
スローロリスは9種類全てが絶滅危惧種に指定されています。ペットとして人気の出たスローロリスの捕獲・密輸・生息する環境の破壊が主な原因です。
ワシントン条約でスローロリスの商業目的での国際取引は禁止されています。繊細なスローロリスが輸送されるときに生き残っていられる確率は、非常に低いそうです。
また、本来群れで暮らすサルを1匹で飼うことや人間との共存が難しいことから、国によっては家庭でのサル類の飼育は禁止されています。
スローロリスの飼育には粘り強さと環境づくりが必要
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今回は、なつく姿がかわいい「スローロリス」について紹介しました。
スローロリスは、赤ちゃんのようにかわいい表情やゆったりとした動きをずっと見ていたくなる動物です。人慣れすると懐いてくれるところも魅力のひとつ。
愛情があったとしてもサル類の飼育は非常に難しく、粘り強さがなければ一緒に暮らすことは困難です。スローロリスにとって暮らしやすい環境づくりができるかどうか、SNSなどの動画を参考に知識を深めていきましょう。
画像提供:@n.kisagisuさん、@llllayamillllさん、@bond_the_moonfaceさん
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