- シロワニはワニではなくサメの仲間
- 見た目は怖いけど…性格はとても温厚で臆病
- 交尾して卵を体内で受精させる卵胎生のサメ
- 日本各地の水族館へシロワニに会いに行こう!
今回は、ひと味違った魅力に包まれた絶滅危惧種の「シロワニ」を紹介します。実はシロワニと呼ばれているのですが、ワニではなく「サメ」なんです!
普段あまり目にすることのないシロワニの独自の見た目や生態に、きっとワクワクしちゃうことでしょう。この記事では、シロワニの不思議な魅力に迫りながら、彼らが直面している絶滅の危機に焦点を当ててみたいと思います。
動物たちの世界って本当に奥深くて面白いですよね。それでは、シロワニの知られざる世界に一緒に足を踏み入れてみましょう!
見た目は怖いけど…性格はとても温厚!
シロワニは英名で「Sand Tiger Shark」とも呼ばれ、空気を飲み込むことができる唯一のサメという非常にユニークな特徴を持っています。そして、飲み込んだ空気を胃の中に蓄えながら、水中で動かずに浮き続けることができる非常に便利な体の構造をしています。
また、彼らは本来の性格が誤解されるほど、獰猛な顔つきをしています。ですが、誤解したままにしないでください!
彼らはギザギザの鋭い歯が凶暴そうな外見に誤解されることが多いですが、実際の性格は見た目とは裏腹に非常に温厚でおとなしいとされています。そのため、自然界でも人を襲うことは滅多にないサメなんです。
水族館でシロワニを見る機会があれば、ぜひ一度じっくりと観察してみてください。
動物好きにとっては、シロワニは見た目とは裏腹に愛らしい一面を持つ生き物と言えるのではないでしょうか。彼らの知られざる一面にふれ、シロワニの魅力を探っていきましょう。
サメなのになぜ“ワニ”なの?シロワニの生態について知ろう!
シロワニは全長が3mを超える比較的大型のサメです。世界中の暖かい海に生息しており、日本では小笠原諸島にも生息しています。
なぜサメなのにワニと呼ばれるのか?
それは、かつてサメをワニと呼んでいた名残だとされています。
魚類は通常、卵で繁殖しますが、サメは卵胎生や胎生といった異なる方法で子供を生むことがあります。
シロワニは魚としては珍しく、交尾して卵を体内で受精させる卵胎生を行います。これは、海の厳しい環境で生き抜くための進化の一環と考えられています。
また、シロワニの特異な生態の一例として、胎内で最初に卵からかえった赤ちゃんが他の卵や後からかえった仲間の赤ちゃんを食べて成長するという共食いがあげられます。この生態は現在、確認されている限りではシロワニだけだと言われています。
シロワニがピンチ?!絶滅危惧種としての現状
そのユニークな外見と不思議な生態が魅力のシロワニ。しかし2017年の海洋生物レッドリストで、シロワニは今後さらなる個体数の減少が懸念される絶滅危惧種に選定されました。
広く分布していて、食用として捕獲されることもない彼らはなぜ、深刻な状況に立たされているのでしょうか?
それは繁殖が2年周期と長く、卵胎生のシロワニの子宮内では、最初に卵からかえった赤ちゃんが周りにある卵や後からかえった仲間を食べて育ちます。そのため、1つの子宮で生まれる赤ちゃんは1匹だけという繁殖率の低さが要因とされています。
実はダイバーに大人気!シロワニにはどこで会えるの?
シロワニの温厚な性格と迫力ある姿勢から、ダイビング愛好者にとって魅力的な存在です。そのため、日本でダイビングをしながらシロワニに出会いたいなら、小笠原諸島はおすすめの場所の一つです。
しかし、幸運なことに、ダイビングをしなくてもシロワニに会える場所はいくつかあります。今回は、シロワニが飼育されている日本各地の水族館の一部を紹介します。
登別マリンパークニクス
北海道・登別市に位置する水族館。お城のような外観のこの建物は、約400種・20,000点の生き物を展示する登別マリンパークニクスの中心的な建物です。
建物内には、寒流と暖流を再現した2つのアクアトンネルがあり、その中の暖流水槽ではシロワニがゆったりと泳ぐ様子を観察することができます。
しながわ水族館
東京都品川区のしながわ区民公園内南端にある水族館。水族館内のシャークホールで見られる、悠々と水槽を泳ぐシロワニの巨大な姿は必見です。鋭くとがった歯、泳ぐのに適した体型などをじっくり観察してみてください。
すみだ水族館
東京スカイツリータウンの東京ソラマチ内にある水族館。すみだ水族館には、2012 年の開業時より東京都小笠原村と提携し、小笠原諸島の海を表現した「小笠原大水槽」があります。
「小笠原大水槽」では、小笠原諸島からやってきた約45種450 匹の魚たちを観ることができます。
八景島シーパラダイス
横浜・八景島シーパラダイスは、神奈川県横浜市金沢区八景島にある水族館・遊園地・ショッピングモール・ホテルなどで構成された複合型海洋レジャー施設です。
施設内のアクアミュージアム3階にある水槽では悠々と泳いでいるシロワニを見ることができます。
鳥羽水族館
三重県鳥羽市に位置する、日本屈指の規模を誇る水族館です。夜行性のシロワニが昼間もゆったりと泳いでいる様子を見ることができます。
鳥羽水族館の飼育員日記のシロワニの記事も、飼育員さんのシロワニの推しポイントが凝縮されているのでぜひ読んでみてください。
小笠原諸島に行ったら絶対に見たいシロワニ
日本では、小笠原諸島がシロワニの生息地として知られており、その透明度の高い海で彼らの不思議な生態を観察することができます。
また、日本以外では、オーストラリアや南アフリカ、ヨーロッパの一部でもシロワニの姿を見ることができます。これらの地域はダイビングスポットとして有名で、もし、ダイビング中にシロワニに出会えたら幸運と言えるでしょう!
動物好きにとって、シロワニとのダイビング体験は一生の思い出になること間違いなしです!彼らの住む美しい海で、シロワニとの出会いを求めてみてはどうでしょうか?
以下の記事では、知れば知るほどおもしろい!サメの種類や生態についてまとめています。ぜひ参考にしてみてください!