明けましておめでとうございます。Tierは今年も動物の情報をたくさんお届けしていきます。おつきあいのほど、よろしくお願いいたします!
気忙しい年末が過ぎ、あっという間に年が明けると、街中には今年の干支のグッズが並んでいるのを目にする機会も多いのでは?
皆さんもご存知の通り、今年の干支は「辰」。ドラゴンは空想上の生き物ですが、実は私たちの生活の身近な場所にも「辰」の生き物が存在しています。
その生き物とは、タツノオトシゴです!今回は、ミステリアスなタツノオトシゴの特徴や魅力について紹介します。知っているようで実は知らない、ちょっぴり不思議なタツノオトシゴ。ぜひこの機会に、その生態について学んでみてください!
タツノオトシゴとはどんな生き物?
ここでは、タツノオトシゴの基本的な生態について紹介します。タツノオトシゴは「水族館でしか見たことがない!」「魚なのか両生類なのか、よくわからない……」という人も多いのではないでしょうか。
干支を通じてタツノオトシゴを学び、楽しみながら詳しくなってみましょう!
タツノオトシゴの基本的な生態
タツノオトシゴは、トゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属に分類される魚類の総称です。実はタツノオトシゴは、メダカやマグロなどと同じ「お魚の仲間」なんです。
おもに熱帯や温帯の沿岸に生息しており、尾を絡めて身を隠せるサンゴ・藻・岩礁が多い環境で生活しています。繊細な見た目とは裏腹に肉食性で、小魚や甲殻類、魚卵などを主食とします。
泳ぐときの速度は非常に遅いものの擬態性が高く、とくに海藻の茂みに入り込むとなかなか見つけられません。タツノオトシゴ特有の「縦泳ぎ」は、環境を利用してうまく隠れるためだといわれています。
タツノオトシゴはオスが妊娠するって本当?
タツノオトシゴの生態の大きな特徴としてあげられるのが、独自性の高い繁殖行動です。タツノオトシゴのメスは、オスの体内の「育児嚢(子どもを守るための袋)」に卵を産卵します。
オスの体内に産卵された卵は、そのまま育児嚢で孵化し、稚魚にまで成長します。この間、オスのお腹は妊娠中のメスのように膨らむため「タツノオトシゴはオスが妊娠する」といわれるのです。
実際の産卵はメスであるため、厳密にいえば、オスが妊娠するわけではありません。しかし育った稚魚を海水に放出するオスの姿は出産するメスと酷似しており、タツノオトシゴならではのミステリアスな生態といえるでしょう。
インスタで発見!水槽で揺らめくタツノオトシゴたち
ここでは、インスタで発見したタツノオトシゴたちを紹介します!図鑑や水族館のイメージが強いタツノオトシゴですが、実は条件さえ整えば家庭でも飼育が可能です。SNSのタツノオトシゴをチェックして、水中を揺らめく姿に癒されましょう。
タツノオトシゴのベビーちゃんたちが大量に誕生!
@hino_suizokukanさん宅で生まれたのは、とっても小さなタツノオトシゴのベビーちゃんたち!タツノオトシゴは、1回の産卵で100~1,000匹の赤ちゃんを生みます。体はミニサイズなものの、体の作りは大人とすっかり同じ状態なんですよ。
ゆったりと水中を漂う姿に癒される…
@laihuda809さん宅では、生まれたベビーが少しずつ大きくなってきました。同じ水槽で泳ぐ大人のタツノオトシゴと見比べると、大きさの違いがよくわかりますよね!水中をゆったりと泳ぐ姿は、眺めているだけで癒されます。
ごはんのときは、尻尾をクルリンで甘えモード!
@tanco_buさん宅のタツノオトシゴは、給餌のときスポイトに絡まってくれるのだとか!まるで子どもがお母さんに甘えるように、ギュッ!と抱き着いてくれているのがわかりますね。タツノオトシゴの尻尾は、「海流に流されずに生息地に留まる」という欠かせない役割も担っています。
まるで粉雪?!フワフワと降り注ぐタツノオトシゴたち
@aquarium_scientistさん宅で生まれた大量のタツノオトシゴベビーは、まるで粉雪のようにフワフワと降り注いでくる!クラゲとはまた違った浮遊する姿は、見ているとうっとりとした気持ちになります。タツノオトシゴって、ミステリアスでとっても魅力的!
タツノオトシゴの飼育方法
ここでは、タツノオトシゴの基本的な飼育方法を紹介します。タツノオトシゴの飼育では、おもに以下のグッズが必要です。
- 水槽(30~40㎤クラス以上)
- 浄化装置
- ライブロック(浄化作用のある天然岩)
- 止まり木(人工サンゴ・人工水草など)
- 人工海水(海水の比重を1.020~1.024、塩分濃度を3.2%前後に調整)
- 水温計・ヒーター
タツノオトシゴの飼育に適した水温は、22~28℃程度です。一部冷水性の種類の場合は20℃付近が適温といわれています。タツノオトシゴは比較的病気に強いため、飼育開始時点では殺菌灯やウェーブポンプは必要ありません。
砂利は水槽の見栄えを良くしますが、タツノオトシゴがエサを探しにくくなるデメリットも。敷く際は、水流で舞い上がらないように調整しましょう。
また、タツノオトシゴは穏やかな性格の生き物であるため、基本的には同種やエビ、魚などとの共生が可能です。しかし個体によって性格の違いがあるため、不安であればショップに相談しつつ検討しましょう。
タツノオトシゴのおもなエサは、生き餌です。ヨコエビ・イサザアミ・ブラインシュリンプなどが代表的ですが、個体ごとに好みがあります。水が汚れやすいエサを好むため、浄化装置だけではなくライブロックも必須といえます。
生き餌に抵抗がある場合は、販売時点で冷凍餌への餌付けができている個体を選ぶことが大切です。なるべく今まで食べていたものと同様のエサを購入しつつ、ショップに相談しながら決めていきましょう。
タツノオトシゴのミステリアスな生態にふれてみよう!
今回は、タツノオトシゴの生態や映像、飼育方法を紹介しました!不思議な体や生態を持つタツノオトシゴは、生き物好きの心を惹き付けます。その独特な姿から、さまざまなキャラクターのモチーフにもなっていますよね。
ぜひこの機会に、タツノオトシゴの書籍や動画などをチェックしてみましょう。私たちにとって身近な「辰」であるタツノオトシゴを学べば、2024年がもっと楽しみなものになりますよ!
以下の記事では、干支の動物12種類が決まった昔話や、日本以外にも干支があるのかどうかなどを紹介しています!ぜひ合わせて参考にしてみてください!