- 介助犬の育成費用は9割が寄付でまかなわれている
- 介助犬に関わるボランティア活動にはいろいろな仕事がある
- 日本介助犬協会では、介助犬を知ってもらうためのイベントを行っている
盲導犬や聴導犬と並んで、身体に障がいを持った人をサポートする介助犬。その介助犬を育成し、普及させるためには、ボランティアの力が欠かせません。
この記事では『介助犬を育てる手助けがしたい!』という人に、介助犬に関わるボランティアの情報を紹介します。
介助犬に関わるボランティアにはさまざまな活動があります。ボランティア活動に興味があればぜひ、介助犬ボランティアについて学んでみてください。
◆取材・監修:日本介助犬協会
大学卒業後、人と犬に関わる仕事がしたいと、人のことを学ぶためにデイサービスに就職。その後、日本介助犬協会の研修生を経て、広報職員として就職。現在おおよそ30人の協会職員とともに、介助犬の普及活動に力を入れている。まだまだ介助犬に対して誤解があったり、知らない人も多いので、もっともっと介助犬について知ってほしいと語る。
介助犬に関わるボランティアのお仕事とは
介助犬を1頭育てるのに、250〜300万円の費用がかかるのだそうです。その費用の9割が寄付でまかなわれているのだとか。
寄付を主体にして運営されている日本介助犬協会の活動には、ボランティアの存在が欠かせません。
ここまで読んで「介助犬に関するボランティア活動に参加したい!」と考えた人もいるのではないでしょうか?ここでは日本介助犬協会のボランティアについて渡邊さんに聞きました。
介助犬のボランティア活動ってどんな内容?
介助犬に関わるボランティア、といわれても、その活動内容がすぐに思いつく人は少ないでしょう。介助犬に関わるボランティアとは、どんな内容なのでしょうか。具体的な活動内容について話してもらいました。
愛知の介助犬総合訓練センターは、犬舎を含めた施設全体の清掃をボランティアさんにお願いしています。
イベントでの募金活動やグッズ販売・犬の預かりなど、ボランティアさんにお願いすることは多岐にわたります。
PR犬を預かるというボランティア活動があるんですね。そのほかのボランティアにはどんなものがあるのでしょうか?
ボランティアさんにお願いすることはいろいろありますが、啓発イベントでのブースのお手伝いなんかもお願いしています。
介助犬に興味を持ってもらえるように、いろいろなイベントで活躍してもらっています。
介助犬のボランティア活動
- PR犬などの預かりボランティア
- 啓発イベントのブーススタッフ
- 見学会のスタッフ
- 犬舎の清掃ボランティア など
ボランティアに参加するには?
「介助犬に関わるボランティアをやってみたい!」そんなふうに思った人のために、ボランティアに参加するための方法を聞きました。
ボランティアの活動内容によっては条件があるものもあるため、公式HPで確認してみるといいでしょう。
介助犬を知ってもらうためのイベント
日本介助犬協会では、介助犬をたくさんの人に知ってもらうため、介助犬についての正しい知識を身につけてもらうために、いろいろなイベントを開催しています。
協会がおこなっているイベントについて、広報を担当している渡邊さんに聞きました。
日本介助犬協会は愛知と横浜に拠点がある
日本介助犬協会の本部は横浜にあります。そのほかに愛知県にも介助犬総合訓練センター(シンシアの丘)があり、それぞれにボランティアの活動があります。
日本介助犬協会の拠点について、話してもらいました。
どちらの拠点でもイベントを行うため、PR犬として活躍してくれる犬がいます。横浜には犬舎がないので、ボランティアさんのお家で犬を預かってもらっています。
PR犬の預かりボランティアは基本的にずっとPR犬を預かってもらっていて、イベントになるとPR犬の送迎もしてもらうという感じですね。
定期的に行われる介助犬のPRイベント
日本介助犬協会では、拠点ごとにいろいろなイベントが開催されているそうです。介助犬をもっとたくさんの人に知ってもらおうと、協会職員とボランティアスタッフが一緒になってPRしているのだそうです。
それではいったいどんな内容のイベントが開催されているのでしょうか。
両拠点とも啓発イベントや講演会が多いですね。
愛知の長久手市にある総合訓練センターでは毎月1回の見学会の実施や、団体見学の対応なども行っています。
遠くの人でも参加できるように、オンラインでのイベントなどもやっています。
イベントには依頼書での申し込みが必要になります。
また、拠点以外でのイベントも依頼があれば可能なのだそうです。
イベントや講演の申し込みについてはこちらで内容をチェックしてください。
イベントに参加する人へお願い
ここではイベントへの参加を考えている人へ、どんな楽しみ方があるのか、イベント参加についての注意点などを話してもらいました。
介助犬フェスタなどの特定のイベントには、愛犬と一緒に参加することが可能です。
犬同士の挨拶を上手に楽しみつつ、トラブルにならないような配慮と管理をお願いしています。
発情中の場合も、思わぬトラブルを招く恐れがあるのでご遠慮いただいています。
介助犬を支える『ほんの少しのお手伝い』をしよう
介助犬に関わるボランティア活動について話してもらいました。
介助犬に関わるボランティアには、いろいろなお仕事があることもわかりました。介助犬を1頭育てるのにかかる費用が250〜300万円で、その費用の9割が寄付でまかなわれているというのも、驚きました。
『人の善意で育てられている』といっても過言ではない、介助犬。これは人の持つ優しさをほんの少し介助犬に向けるだけで、もっともっと介助犬の活動は広がっていくということではないでしょうか。
それは、介助犬について正しい知識を身につけ、一人ひとりができるお手伝いをすることで、介助犬がもっともっと増えていく未来が作れるということ。
日本介助犬協会は、一般の人も参加できるイベントを開催することで、介助犬について学べる機会を作っているそうです。『介助犬に興味がわいた!』という人は、まずはイベントに参加してみるところから、始めてみませんか?
※タイミングによっては募集をしていない場合もありますのでご了承ください
※気になる方は協会にお問合せください
介助犬について知りたくなったら、介助犬のお仕事内容や、街で介助犬に遭遇したときの対応の仕方も紹介しています。【あわせて読む】