- 猫カフェで猫に好かれる人は、ゆっくり静かに猫に話しかけられる人
- 猫にもっとモテるためには、おもちゃ遊びを全力でマスターしよう
- 保護猫カフェを楽しむためには、お店のマナーや注意点に気を付けよう
- 保護猫と遊ぶだけでも保護猫支援につながる
メイン画像:hogonekocafe_nekokatsu(遊んでほしそうなゆあんくん)
「保護猫カフェってどんなところ?」「猫と遊んでみたいけれど、初めて行くからどう接したらいいのかわからない……」「猫カフェを楽しむために気をつけたいマナーはあるの?」そんな悩みはありませんか?せっかく保護猫カフェに行くなら、猫に“モテたい”ですよね。
なかなか近寄ってこない気まぐれな猫に“モテる”方法も、ねこかつさんに伝授してもらいました!
今回は、SNSで話題になった「シャー猫譲渡会」を主催している、保護猫カフェ「ねこかつ」さんと保護猫の魅力に迫ります。
◆取材・監修:保護猫カフェ「ねこかつ」
1994年生まれ埼玉県出身。幼少期より動物が好きで、自身が小学校3年生の頃に知り合いから保護猫を迎える。中学生の頃吹奏楽部に入ったのをきっかけに一時は音楽の道を志し、音楽高校、大学と通ったが、やはり動物を助ける仕事に就きたいと卒業後は保護猫団体や動物病院などで働き始める。2019年より『保護猫カフェねこかつ』で常勤スタッフとして勤務開始。現在に至る。
これであなたもモテモテに?!保護猫カフェで猫にモテる方法は?
画像:hogonekocafe_nekokatsu(甘々男子のジェノベーゼくん)
せっかく保護猫カフェに行くなら、猫に“モテたい”ですよね。猫に好かれる人の接し方や特徴などをねこかつさんにうかがいました。
血統種をあつめた猫カフェとは異なり、さまざまな理由で保護された猫たちが集まる保護猫カフェ。保護猫であっても、人懐っこい子や元気な子も多いです。一方で、警戒心が強くなかなか人に寄ってこない子がいる場合もあります。
そんな気まぐれな猫たちにモテる方法を、ねこかつさんに伝授してもらいましょう!
保護猫カフェで猫に好かれる人の特徴
保護猫カフェで猫に好かれる人の特徴はあるのでしょうか?ねこかつさんにうかがうと、以下のような人が好かれるそうです。
- 動きがゆっくりな人
- ゆっくり静かに話す人
- 香水などにおいの強いものをつけていない人
- 無理にだっこしない人
- 「待ち」の態勢でいられる人
大きな声を出してガツガツと強引に接する人は、大きな音が苦手な猫には嫌われがち。保護猫カフェでは、ゆっくり静かに猫に話しかけてみましょう。
また、猫への「だっこ」にも注意が必要です。基本的にだっこが大好きな猫は少ないのだそう。猫が嫌がってしまい、ストレスにもなるので無理なだっこはNG。
静かに「待ち」の姿勢でいれば、保護猫のほうから近づいてきて、膝に乗ってくれることもあります。ときには膝に乗りたい猫たちが、膝待ちをしているところも見られるのだとか。
ねこかつには子猫からシニア猫までさまざまな年齢の猫がいるため、好かれる人は異なります。たとえば子猫は遊び好きな子が多いので、お子さんとも仲良くなれるかも!
保護猫カフェでもっと猫にモテる方法は?
保護猫カフェでモテるためには、ガツガツしないことが大前提です。
そのうえで、おもちゃの遊び方をマスターするとより猫にモテモテになれるそうです。そんな「おもちゃ遊びのコツ」を萩原さんに聞きました。
おもちゃ遊びのコツは、猫の狩猟本能をくすぐってあげることです。ネズミやトリなど狩りの対象に似た動きをすると猫がよく食いつきます。
猫が狩をしたくなるようにおもちゃを使うということですね?
野生動物のような動きや、クッションなどに隠してたまに出してあげたり、たまに止めてあげたり……そうすると食いつきが良くなり猫にモテますよ!全力で遊んで、遊び方をマスターしてみてください。
保護猫カフェを楽しむために気をつけたい注意点やマナー
画像:hogonekocafe_nekokatsu(人馴れ修行中のグリーンちゃん(白黒)、こまるちゃん(キジ白)、スキナーちゃん(黒)
保護猫カフェはさまざまな性格の猫や、人がたくさん出入りする場所です。そのため、みんなが楽しむために気をつけたいマナーもあります。
ここからは、保護猫カフェを楽しむための注意点やマナーを解説します。
保護猫カフェからの3つのお願い
保護猫カフェを訪れるときに気をつけたい注意点やマナーをねこかつさんにうかがいました。ねこかつさんでは、以下のようなマナーがあるそうです。
- だっこは嫌がらなければOK
- 靴下を着用
- 動物製品の持ち込み禁止
ねこかつの最終目標は「保護猫の“ずっとのお家”=里親を決める」です。だっこをしてみないとわからないこともあるので、猫が嫌がらない範囲でだっこはOKにしています。
嫌がったらすぐに離してあげてくださいね。
お迎えを検討している人にとっては、だっこができるとうれしいですよね。
ねこかつさんでは、動物愛護の観点から動物製品の持ち込みも禁止されているそうです。「猫だけではなく、すべての動物に優しくありたい」という想いがあり、毛皮製品の使用に反対しています。
そのため、毛皮のコートなどは持ち込まないように注意しましょう。
猫にふれるときのコツや注意点は?
保護猫カフェを訪れるときは、マナーに気をつけて楽しみたいですよね。猫にふれる・撫でるときのコツや注意点はあるのでしょうか?萩原さんに教えてもらいました。
まずはゆっくり鼻先に手を出して、あいさつをしてみてください。猫と猫は鼻先をくっつけてあいさつするんです。
あいさつからはじめて少しずつ慣れていくと、猫もびっくりしないので安心して身を任せてくれると思います。
まずはあいさつからなのですね。猫がさわられるのが好きな場所はありますか?
猫は、あごの下をさわってあげると喜ぶ子が多いと思います。それから尻尾の付け根ですね。好きな子は優しくトントントンと叩いてあげると喜びます。
さわられるのが苦手な子もいますので、猫の様子を観察して好き嫌いを見極めてあげてください。
保護猫であっても、猫にふれるときのコツや注意点は変わりません。お腹や手足をさわられるのを嫌う子は多いのだそうです。
保護猫カフェならではの魅力は?
画像:hogonekocafe_nekokatsu(背中乗りが大好きなシニア猫新水ちゃん)
ここからは「保護猫カフェに行ってみたい!」と思った人のために、保護猫カフェの魅力をねこかつさんにうかがいます。
保護猫カフェの魅力はどのようなところにあるのでしょうか?
さまざまな性格や個性的な猫に出会える!「ねこかつ」の魅力
保護カフェ「ねこかつ」の魅力を萩原さんにいかがいました。
川越店には40頭ほどの保護猫が暮らしています。ハンデがある猫やシニア猫、いろいろな性格や個性の猫に会えるのが魅力のひとつです。
またエレベーターがあるため、高齢者や車椅子の方にも立ち寄ってもらいやすいのも特徴です。商店街の中にあるので買物ついでに、ふらっと来ていただきたいですね。
保護猫カフェは未就学児の入店はNGの店舗が多いと聞くのですが、ねこかつさんはどうされているのですか?
ねこかつは年齢制限がないので、お子さまも入店できます。小さなときから猫好きになってほしいので、料金も家族で来やすい価格設定にしています。
お店で普段の様子を見て里親になるか決めてほしいと思っているため「保護猫を飼うことを検討しているけどよくわからない」という人はぜひ気軽にご相談ください。
ねこかつで暮らす個性的な猫たち
保護猫カフェではどんな猫たちが暮らしているのでしょうか?ねこかつでお迎えを待っている魅力的な猫について萩原さんに教えてもらいました。
画像:hogonekocafe_nekokatsu(おやつ大好きな新水・シンスイちゃん)
たとえば、12〜13歳になるおばあちゃん猫の新水ちゃん。多頭飼育崩壊から保護されました。新水ちゃんはおやつタイムのがっつき方がお店で1番です。
ご飯やおやつのときはアクティブなので、年齢をいうとびっくりされます。ねこかつのInstagramにもよく登場しています。
新水ちゃんは、おやつのときにアクティブになるシニア猫さんなのですね。ほかにはどのような猫が暮らしているのでしょうか?
画像:hogonekocafe_nekokatsu(ねこかつでは圧迫排泄講座も開催)
ねこかつには下半身麻痺や手足の奇形など、ハンデのある子もいます。下半身麻痺のため、排泄のお手伝いが必要な子が現在5頭。
その猫たちのおしっこをしぼるところから1日のお世話がスタートします。この子たちもボールを投げるとハンデを感じさせない動きで一生懸命走るんです。その姿に感激します。
ねこかつさんでは、ハンデ猫との暮らしは思っているよりも難しくないことを知ってほしい、という思いから圧迫排泄講座も開催しているのだそうです。
保護猫にもいろいろな子がいることを知ってほしいため、参加者の皆さんに圧迫排泄を体験してもらっています。ここで「練習したらできそうだな」と、ハンデ猫との暮らしを身近に感じてほしいですね。
「遊ぶだけでも支援につながる」保護猫活動への一歩
画像:hogonekocafe_nekokatsu(キャットフードのご支援を頂きました)
ねこかつさんがされている保護猫活動についてもうかがいました。保護猫活動をするなかでの苦悩や課題、私たちができるサポート方法も教えてもらいます。
保護猫活動をするなかでの苦悩や課題
「下請け愛護」という言葉を知っていますか?保護猫団体と名乗っていても、ペットショップの売れ残りをそのまま安く仕入れて、保護猫として譲渡している団体があります。
一般の人から見ると同じ保護団体なので、見分けがつかないことがあり、注意して欲しいと、萩原さんは語ります。
保護依頼はどこからくるのですか?
近所の人からの苦情やご本人、愛護センターから依頼があります。
「殺処分されてしまう命があるなかで、あえて繁殖する必要はないよね」というのがねこかつの考えです。生体販売ではなく、保護猫を迎える選択肢を提示していきたいです。
保護猫カフェ・団体がしてもらうとうれしいサポートは?
私たちが保護猫カフェにできるサポートには、どのようなものがあるのでしょうか?萩原さんに教えてもらいました。
保護活動ではいつでも手が足りていないので、お近くの方はボランティアに参加していただけるとうれしいです。ごはんやお金のサポートも助かります。
お店に来てもらったり、SNS投稿や記事の拡散をしたりするだけでも充分なサポートです。できることから支援していただけるとうれしいです。
SNS投稿や記事の拡散、保護猫カフェにいくだけでもサポートになるのですね。保護猫を助けたい、保護猫カフェの力になりたいと思う人へ、メッセージをください。
保護猫と遊ぶだけでも支援につながります。里親にならなくても大丈夫なので、お子さまも一緒に猫とふれあいにきてください。
まずは保護猫の存在を知っていただくことが大事です。お友達に紹介してもらうのもうれしいです。ぜひ一緒に遊びに来てください。
まずは保護猫と遊んで保護猫のことを知ってみよう
画像:hogonekocafe_nekokatsu(おしゃべりでキュートなピスタチオくん)
今回は保護猫カフェで猫に好かれる人の特徴や、保護猫カフェで気をつけたいマナーついて紹介しました。
保護猫カフェでのびのびと暮らしている猫を見て「うちに来るよりもここにいたほうが幸せなんじゃないか」と聞かれることがあると萩原さんは語ります。
萩原さんは「“ずっとのおうち”が見つかることが幸せ」だと考えています。保護猫カフェでは1頭にかかりきりになれないためです。「すべての猫にずっとのおうちが見つかることを目標に、そのために活動しています」とも話してくれました。
猫の幸せはずっとのおうちでずっとの家族と暮らすこと。だから引き取りを検討中であれば、ぜひお家の子にしていただくことを検討してみてください。
保護猫活動は「遊ぶだけでも支援になる」そうです。まずは保護猫と遊んで、保護猫のことを知ってみることからはじめてみませんか?
◆施設情報
保護猫カフェねこかつ
所在地:埼玉県川越市脇田町8-3 MTFビル3F(川越店)
埼玉県さいたま市北区日進町2-851-1 MKビル2F(大宮日進店)
料金:大人600円/30分(+1ドリンク)※18歳以下の方は、半額となります。
営業時間:12:00〜19:00
定休日:毎週月曜日(祝日の場合は営業、翌日が定休)、毎月第1火曜日(祝日の場合は営業、翌週火曜が定休)
こちらの記事では、ねこかつさんが取り組んでいる「シャー猫だけの譲渡会」についてお話を聞きました。保護猫に興味をもったら、ぜひあわせて参考にしてください。
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