- フェネックはとてもかわいい、世界最小のキツネ!
- 特徴的な大きな耳は、砂漠地帯の暑さ対策
- フェネックは希少な動物のため、値段相場は100万円前後
- ペットにするには生態への理解と覚悟が必要
大きな耳で知られるフェネックは、キツネ科の動物の一種です。その特徴的でかわいい見た目から、多くの人々に愛されています。
そんなフェネックをペットとして飼うことは可能なのでしょうか?
こちらの記事では大の動物好きの筆者が「ペットとして飼育できるの?」という疑問をとことん調査。フェネックの特徴や性格、飼育に関する情報などを紹介します。フェネックを飼ってみたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください!
大きな耳がかわいい!フェネックってどんな動物?
フェネックの特徴は、大きな耳だけではありません。フェネックの特徴や食べ物に関する情報を詳しく解説します。
まずは、フェネックがどんな動物なのかをチェックしてみましょう。
フェネックの特徴
とってもかわいらしいフェネックは、世界最小のキツネといわれており、成長しても小型犬程度の大きさです。生息地は砂漠地帯で、寒暖差に耐えられるようフワフワの毛でおおわれています。夜行性のため、夜間に活発に活動します。
フェネックの大きく特徴的な耳は、暑さ対策です。体の表面積を多くすることで体温を放出します。また、足の裏には、びっしりと毛が生えています。砂漠では熱い砂の上を歩くため、足裏の毛が靴の役割を果たします。
フェネックは何を食べる?
フェネックは雑食性で、基本的になんでも食べます。ニンジンやキャベツなどの野菜・果物・肉・虫も大好物です。
自然界で生活するフェネックの場合、小動物や鳥・虫・爬虫類などさまざまな生き物を捕食して生きています。砂漠では水分補給が難しいため、植物の果実や葉・根っこを食べて水分を摂取することも。
フェネックってペットにできるの?
フェネックはペットにすることは可能ですが、非常に希少で生体価格も高額です。飼育にあたっては、フェネックの性格や寿命を理解しておきましょう。
フェネックの値段はいくら?
一般的に100万円前後で取り引きされています。年齢や性別によっても価格が異なり、メスの価格が高い傾向にあります。もともと希少で高額だったフェネックですが、アニメがきっかけで人気が出たため、さらに値段が吊り上がったようです。
エキゾチックアニマルの取り扱いがあるペットショップやフェネック専門のショップ、ブリーダーから購入できますが非常に珍しい動物のため、タイミングによってはなかなか出会いづらい傾向があります。
フェネックの性格
自然界では天敵が多いフェネック。そのため、性格は臆病で警戒心が強いことで知られています。警戒心を解くのに時間がかかるため、懐きにくい動物だといえるでしょう。
また、大人のフェネックの警戒心は非常に強く、ペットとしてお迎えしても、慣れてもらうのにも根気が必要です。
フェネックの寿命
野生の環境下のフェネックは、食物連鎖の下位に属します。鋭いツメやキバを持たないので、天敵に狙われやすく、長くても10年しか生きられません。
飼育下のフェネックの寿命は、約10〜12年だといわれています。ペットとして飼われている場合は、天敵に襲われる可能性が低いので、野生よりも長寿の傾向があります。ただ、先述の臆病で警戒心の強い性格から、ストレスがかかりやすい動物です。
長寿のためには、ストレス管理やバランスの取れた食事が重要です。フェネックにとって快適な環境で飼育することが長生きのポイントになるでしょう。
フェネックをペットとして飼うには?
フェネックをペットとして迎えるには、飼育環境を整えておくことが大切です。
希少な動物だからこそ、フェネック専用の飼育グッズなどを見つけるのは困難となるでしょう。そのため、代用できる製品やグッズを紹介しています。
フェネックのエサ
フェネックは、イヌ科の仲間なのでドッグフードを食べます。さらに、猫と同様に栄養素のタウリンを必要とするため、キャットフードを与えるのもよいでしょう。フェネック専門のショップであれば、フェネックのために作られたフードもあります。
雑食性で野菜や果物も食べますが、ネギやニンニク、チョコレートは中毒を引き起こす可能性があるため、与えないようにしてください。
フェネックの飼育環境
フェネックはもともと砂漠地帯に生息している動物のため、暑さ・寒さに強いことで知られています。しかし、日本の寒さや湿気には弱く、冬は保温対策が必要です。
毛布や電気ヒーターなど、犬・猫用の保温グッズがあるとよいでしょう。また、エアコンやヒーター・除湿器などを使って、飼育している部屋全体を小まめに調整することも効果的です。
フェネックの飼育グッズ
ペットとして飼われることが珍しいので、フェネック専用の飼育グッズはほとんどありません。飼育ケージは、犬や猫用の大きめのゲージが適切です。足を痛める可能性があるので、底が金網でないものを選ぶようにしましょう。
給水グッズもゲージ同様、犬や猫用の吸水用の皿やゲージに取り付けられる吸水ボトルをおすすめします。運動させてあげる必要があるため、キャットタワーを設置してあげるのもよいでしょう。
フェネックをペットとして飼育する際の注意点
フェネックには、ペットとして飼育することを前提とした動物ではないため、犬や猫などの愛玩動物とは違った特性があります。そのため、さまざまな注意点が存在します。
ペットとして迎える際は、見た目のかわいさだけで決定することなく、フェネックについて理解したうえで飼育を検討しましょう。
動物特有のニオイに注意
フェネックは、かわいい見た目からは想像がつかないかもしれませんが、獣臭が強い動物です。シャンプーをしても、良い香りは一時的なもので持続はしないと考えましょう。
また、ニオイの原因として、排せつ物もあげられます。刺激臭がしますが、しつけでトイレを覚えさせることはできません。そのため、いろんな場所で排せつしてしまいます。なるべく早く処理して、清潔にしてあげる必要があります。
鳴き声はうるさい?
フェネックは、さまざまな鳴き声を発します。その鳴き声は、甲高く響く場合もあるため、飼育環境には十分な配慮が求められるでしょう。
また、夜行性であることから、夜中に鳴くことも考えられます。とくにペットとして迎えて間もない場合は、新しい環境に慣れずに泣き続けることも。フェネックの声が近隣の迷惑とならないよう、事前に防音対策をしておきましょう。
フェネックを診てくれる動物病院の確認
珍しい動物のため診察してくれる動物病院は限られます。事前にかかりつけの獣医師を見つけておくことが重要です。フェネックも生き物なので、急に病気やケガに見舞われる可能性があります。
また、緊急で移動が必要になることを想定して、移動用のキャリーケースを準備しておくことも必要でしょう。
“かわいい”だけじゃない!フェネックをよく理解してからペットに迎えよう
フェネックはその愛らしい見た目から、ペットとして迎えたい人も多いようですが、非常に希少で特性や性格がペットに適していない面も多い動物です。
獣臭や排せつ、鳴き声の問題など、犬や猫などのペットとは異なる飼育の難しさがあります。また、警戒心が強く懐きにくいため、飼育には十分な理解と覚悟が必要です。
フェネックの特性や必要なケアをよく理解し、その特性に対応できる環境を整えることが大切です。飼育を検討する際は、見た目のかわいさだけでなく、フェネックにとっても快適な環境を提供できるかどうか、考慮してあげましょう。