みなさんは、フグと聞いてどれくらいの大きさを想像しますか?もちろん種類や月齢にもよりますが、多くの人は「手のひらサイズ」かもう少し大きなサイズをイメージするのではないでしょうか。
今回は、目を疑ってしまうほど小さく可愛らしいフグを紹介します!
体は小さくてもフグらしさは満点。成魚顔負けの立派なミニフグさんに癒されてください!
笑ってる?怒ってる?小さくても表情豊か!
突然ですが、お手元に一円玉はありますか?
一円玉の大きさは、直径13.51mm。手が小さな人でも、2本の指先を合わせれば余裕を持って収まる程度のサイズです。
そんな一円玉よりも圧倒的に小さいフグを、見てみたいと思いませんか?
1円玉よりも小さいフグ、見つけちゃった!
こちらは、@syosuisuiさんが発見した小さな小さなクサフグの赤ちゃんです!
クサフグは平均15~20cm程度の大きさですが、生まれたばかりの個体はこんなに小さいんです。まるでアクセサリーに着いたジュエリーのようなサイズ感ですよね。
こんなに小さくても毒はある?
フグの毒として有名なテトロドトキシンは、生まれたときから備わっているわけではありません。餌として捕食するエビや貝を通じて、毒性物質を体内に取り込むことで蓄積されていきます。
つまり生まれたばかりのフグの赤ちゃんは、一般的な魚と同じように毒を持っていないのです。とはいえ、見た目だけでは毒を持っているかどうかはわからないため、発見しても決して食べてはいけませんよ!
赤ちゃんフグのお腹は、まるで真珠のよう!
小さな赤ちゃんフグでも、お腹の大きさは一人前!
プクッと膨れて自分の存在をアピールしています。手のひらサイズならぬ指先サイズの小ささも相まって、白いお腹がまるで真珠のように見えます!
クサフグってどんな生き物?
紹介したクサフグは、フグ目フグ科トラフグ属に属する海水魚です。背中が草のように緑色であることから名づけられました。皮膚や内蔵を中心に強い毒性を持ちますが、ふぐ調理師が処理したものであれば食べられます。
日本では、北海道から沖縄まで幅広く生息しており、河川の中流域にまで遡上することも。春から夏にかけて、新月や満月の日に大量に押し寄せて産卵するというミステリアスな性質を持っています。
少し気が強く好奇心旺盛で、他の魚の餌を横取りすることもあります。飼育する際はトラブル防止のために単独飼育がおすすめです。
フグがプクッと膨らむ理由
フグといえば、頬に空気を入れたようなプックリ顔が印象的ですよね。フグが膨らむ理由は、敵を驚かせるためです。自分よりも大きな魚に襲われたときはもちろん、ストレスや危険を感じたときにも体を膨らませます。
フグの体が膨らむ場所は、「膨張嚢(ぼうちょうのう)」という袋状の器官です。緊急時には膨張嚢に水を入れて膨らませますが、空気で膨らませることも可能です。
フグを見つけるとつい膨らんだ姿を見てみたくなりますが、フグにストレスを与えないためにも基本的には優しく見守ってあげてください。
小さくたって立派に膨らむ!ミニフグの姿にキュン
今回は、一円玉よりも小さく可愛らしいクサフグの赤ちゃんを紹介しました。
釣りをしない人にとって、フグは近いようで少し遠い存在かもしれません。毒を持つ生き物として忌避されやすいだけではなく、専門技術が必要になるフグ料理は高級な価格になりやすい傾向にありますよね。
しかし実際には、フグは秋から春を中心に頻繁に釣り上げられる魚です。可愛らしい写真やSNSをきっかけに、もっとフグについて知ってください!
写真提供:@syosuisuiさん
以下の記事では、クサフグの赤ちゃんと同じくらい愛嬌たっぷりのミナミトビハゼをご紹介しています。あわせてチェックしてみてください!