- ダックスフンドは勇敢で好奇心旺盛な性格
- しつけは生後2ヶ月目からがおすすめ
- 身体的特徴により『椎間板ヘルニア』になりやすい

ダックスフンドは明るく愛嬌のある性格で、初心者にも飼いやすい犬種として人気があります。人懐っこく活発で、飼主と遊ぶことが大好きなため、家族の一員として迎えやすいでしょう。
しかし、その一方で頑固な一面や警戒心の強さから、無駄吠えや噛み癖がつきやすい犬種でもあります。しつけを間違えると「思っていたより大変…」と感じてしまうことも。
本記事では、ダックスフンドの性格やしつけのコツ、健康管理のポイントまで詳しく解説していきます。これからダックスフンドを迎える予定の人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ダックスフンドはどんな性格?

ダックスフンドの主な性格は以下の通りです。
- 怖いもの知らずな好奇心旺盛
- 小さくても豊富な体力でエネルギッシュ
- 頭が良くしつけやすい反面、頑固なところも
ここでは、ダックスフンドの性格を詳しく解説します。個体差はありますが、犬種によりある程度の性格や特徴は知られているので、事前に確認しておきましょう。
怖いもの知らずな好奇心旺盛
ダックスフンドはとても好奇心が強く、新しいものにも興味を示しやすい性格です。もともとアナグマ猟のために作られた犬種で、狭い穴の中に入って獲物を追い詰めるという仕事をしていたため、怖いもの知らずな一面も持っています。
そのため、知らない場所でも物怖じせずに探検しようとしたり、見慣れないものに積極的に近づいたりすることもあります。好奇心のままに行動すると危険な場面に遭遇することもあるため、しっかりとした見守りが必要です。
特に散歩中に興味のあるものを見つけると夢中になってしまい、飼主の声が届かなくなることもあるので、リードをしっかり持ち、危険を回避できるようにしましょう。
小さくても豊富な体力でエネルギッシュ
ダックスフンドは小型犬ですが、とてもエネルギッシュで体力がある犬種です。狩猟犬として活躍していた歴史から、長時間動き回ることが得意で、運動量が少ないとストレスが溜まりやすくなります。
毎日の散歩はもちろん、家の中でも遊ぶ時間をしっかり確保することが大切です。ボール遊びや知育玩具を活用しながら、運動と頭を使う遊びを取り入れると満足度が高まります。
また、ダックスフンドはジャンプが得意ですが、胴長短足の体型のため、無理な高さのジャンプは椎間板ヘルニアのリスクを高める可能性があります。
運動の際は、床に滑り止めマットを敷いたり、階段やソファの上り下りに気をつけたりすることで、ケガの予防をおこないましょう。
頭が良くしつけやすい反面、頑固なところも
ダックスフンドは非常に賢く、覚えるのも早い犬種です。飼主の指示を理解する能力が高く、トレーニングを根気強く続ければ、多くのことを学習できます。
特に、褒められることが好きなため、ごほうびを活用しながらポジティブなトレーニングをおこなうと、スムーズにしつけが進むでしょう。
しかし、頑固な一面もあり、自分の意志を貫こうとすることがあります。
例えば、一度気に入った場所や習慣を変えたがらなかったり、興味のあるものに夢中になってしまい、飼主の指示を聞かなくなったりすることもあります。
そのため、しつけをする際は、一貫性を持って接することが大切です。「今日は甘やかして、明日は厳しくする」といった対応をすると混乱し、言うことを聞かなくなる可能性があります。
ダックスフンドのしつけでは、ルールを決めて家族全員が統一した対応をすることが成功の鍵となるでしょう。
ダックスフンドの平均相場は40万円前後

ダックスフンドの購入価格は、一般的に40万円前後が相場です。ただし、毛色や毛質・血統・購入する場所によって大きく変動し、20万円程度の個体から60万円を超える個体まで幅広い価格帯があります。
特に、レアカラーの個体やドッグショーで活躍した親犬を持つ血統の良い子犬は、高額になる傾向があります。
また、ペットショップよりもブリーダーから直接購入するほうが、やや安くなることが多いです。
価格だけで選ぶのではなく、健康状態や育てられた環境、ブリーダーやショップの信頼性を確認することも重要です。購入前には、親犬の健康状態や遺伝的な疾患の有無、ワクチン接種の状況などをしっかり確認しましょう。
ダックスフンドのしつけを始める時期とポイント

ダックスフンドは非常に賢い犬種ですが、一方で好奇心旺盛で活発な性格でもあります。そのため、しつけを始める時期が重要です。
ここでは、ダックスフンドのしつけを始める時期やポイントを解説します。
- しつけを始める最適の時期は生後2ヶ月
- しつけのポイントは一貫性の確保
- 無駄吠え対策は子犬のうちからのしつけが重要
適切なしつけをおこなうことは、犬を危険から守ることにも繋がります。遊んであげるだけでなく、かわいい愛犬を守るためにも、きちんとしつけの時間を設けるようにしましょう。
しつけを始める最適の時期は生後2ヶ月
ダックスフンドのしつけは、生後2ヶ月頃からスタートするのが理想です。
犬の生後2ヶ月は「社会化期」と呼ばれ、さまざまな刺激を受け入れやすく、新しいことを学びやすい時期です。トイレやクレート(ハウス)トレーニング、名前を呼ばれたら反応する練習など、基本的なことから始めるとよいでしょう。
また、子犬のうちにさまざまな音や環境、人に慣れさせることで、成犬になったときのストレスや恐怖心を軽減する効果も期待できます。
しつけのポイントは一貫性の確保
ダックスフンドは賢い反面、頑固な性格も持っているため、しつけのルールを一貫させることが重要です。「今日は許すけれど、明日はダメ」というような対応をすると、犬が混乱し、しつけがうまくいかなくなります。
例えば『お座り』や『待て』などの指示は、家族全員が同じ言葉・同じルールで教えるようにしましょう。
また、叱るよりも褒めることを重視し、ごほうびを使ったポジティブなトレーニングをおこなうと楽しく学習できます。
無駄吠え対策は子犬のうちからのしつけが重要
ダックスフンドは警戒心が強く、興奮しやすい性格のため、無駄吠えしやすい犬種です。特に、チャイムの音や外の物音に敏感に反応することが多く、成犬になってから直すのは難しいため、子犬のうちから対策をしておくことが大切です。
無駄吠えを防ぐには、吠えても飼主が過剰に反応しないことがポイントです。吠えるたびに飼主がかまうと、「吠えれば注意を引ける」と学習してしまいます。
そのため、吠えたときは無視をし、静かになったら褒めるという方法で対応しましょう。
また『吠えていい場面』と『吠えなくていい場面』を明確に区別することも大切です。例えば、インターホンが鳴ったときに吠えるのをやめさせたい場合は『おすわり』や『待て』の指示を覚えさせ、落ち着いてから来客に対応するように習慣づけると効果的です。
ダックスフンドを飼育する際に気を付けたい病気や怪我

ここでは、ダックスフンドを飼育する際に気を付けたい病気や怪我を紹介します。
- 身体的特徴によりかかる確率が高い【椎間板ヘルニア】
- 垂れ耳で耳の中が蒸れやすいため起こる【外耳炎】
- 皮膚が薄くデリケートなことからかかりやすい【アトピー性皮膚炎】
事前にかかりやすい病気や怪我を知ることで、適切な予防策や早期発見ができます。愛犬と長く楽しい生活を送るためにも、しっかりチェックしておきましょう。
身体的特徴によりかかる確率が高い【椎間板ヘルニア】
ダックスフンドは胴長短足の体型のため、椎間板ヘルニアになりやすい犬種です。椎間板ヘルニアとは、背骨の間にあるクッション(椎間板)が飛び出してしまい、神経を圧迫する病気です。
初期症状としては、背中を触ると嫌がる・歩き方がおかしい・元気がなくなるなどが見られます。進行すると、後ろ足の麻痺や歩行困難になり、最悪の場合は下半身不随になることもあります。
【予防策】
- 段差やジャンプを避ける(ソファやベッドへの上り下りにはスロープを設置)
- 肥満を防ぐ(体重が増えると腰への負担が大きくなる)
- 適度な運動を取り入れる(筋肉をつけて背骨を支える)
もし「歩き方が変だな」「痛がっているかも」と感じたら、すぐに獣医師に相談しましょう。
垂れ耳で耳の中が蒸れやすいため起こる【外耳炎】
ダックスフンドの特徴である垂れ耳は通気性が悪く、耳の中が蒸れやすいため、外耳炎を発症しやすい犬種です。
初期症状としては、耳を頻繁にかく、頭を振る、耳が赤くなっているなどがあげられます。悪化すると、悪臭・耳垢の増加・痛みから触られるのを嫌がるなどの症状がみられます。
【予防策】
- 定期的に耳掃除をする(週1回程度、専用のクリーナーでケア)
- シャンプー後は耳の中をしっかり乾かす(湿気を防ぐ)
- 耳の中の異変に気をつける(赤みや匂いがある場合は獣医師に相談)
外耳炎を放置すると中耳炎や内耳炎に進行し、治療が難しくなるため、早めの対応が大切です。
皮膚が薄くデリケートなことからかかりやすい【アトピー性皮膚炎】
ダックスフンドは皮膚が薄く敏感なため、アトピー性皮膚炎になりやすいです。アトピー性皮膚炎とは、アレルギー反応によってかゆみや炎症が慢性的に続く疾患です。
初期症状として、足先・顔・耳の周りをよくかく、皮膚が赤くなる、脱毛が見られるなどがあります。症状が進むと、皮膚が黒ずんだり、細菌感染を起こしてさらに悪化することもあります。
【予防策】
- アレルギー検査を受ける(原因を特定し、対策を立てる)
- こまめにブラッシングをする(皮膚を清潔に保ち、フケや汚れを除去)
- 低刺激のシャンプーを使用する(肌に優しいものを選び、過度な洗浄を避ける)
- 部屋の掃除を徹底する(ホコリやダニがアレルゲンになることも)
アトピー性皮膚炎は完治が難しいため、早めの対策と定期的なケアが重要です。
ダックスフンドは定期健診と椎間板ヘルニアの予防対策が必須

ダックスフンドは、明るく愛嬌のある性格から、初心者にも飼いやすい犬種として人気です。非常に賢いので生後2ヶ月頃からしっかりしつけをすれば、人との生活にも上手に適応できます。
しかし、椎間板ヘルニア・外耳炎・アトピー性皮膚炎など、かかりやすい病気がある点には注意が必要です。
ダックスフンドを健康に飼い続けるためには、定期的な健康診断を受け、早期発見・早期治療が大切です。愛犬と長く幸せに暮らすためにも、しっかりとしたしつけや健康管理を行い、愛情をもって接するようにしましょう。