- 毎日の散歩で運動量をしっかり確保!
- 主従関係を明確にすることで、人間もペットも安全に
- 悪性腫瘍を患いやすい犬種。定期的な健康診断が大切

ゴールデンレトリバーは、多くのライフスタイルで愛される大型犬です。子犬の値段は10~30万円程度が相場となっており、流通量の多さから全国的に購入しやすい犬種の一つです。
また流通数の多さから、里親募集も多い犬種です。お迎えを検討する際には、里親になるという選択肢も考慮に入れてみてください。
今回は、ゴールデンレトリバーの基本的な飼い方や、患いやすい病気などを紹介します。ゴールデンレトリバーの飼育に適した環境についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ゴールデンレトリバーとはどんな性格?飼いやすさは?

ここでは、ゴールデンレトリバーの基本的な性格を紹介します。大型犬のなかでは、飼いやすさもピカイチと名高いゴールデンレトリバー。大型犬デビューにはもちろん、共働きで小さなお子さんを育てる家庭にもおすすめの犬種なんです。
大型犬きってのフレンドリー!子どもや動物とも仲良くできる
ゴールデンレトリバーは、大型犬きってのフレンドリーな性格を持つ犬種です。小さなお子さんやほかのペットとも、良好な関係性を築ける傾向にあります。共働きのご家庭で「子どもの遊び相手になれるペットを探している」という人にも、おすすめの犬種といえるでしょう。
穏やかで懐きやすい!大型犬デビューにもピッタリ
穏やかで人懐っこいゴールデンレトリバーは、大型犬デビューにもピッタリな犬種です。誰にでもフレンドリーに接してくれるだけではなく、賢く知的な一面も持つため、しつけもよく入る傾向にあります。介助犬や盲導犬などにも多いことからわかるように、情緒が安定している個体が多く、安心して飼育しやすい大型犬です。
ゴールデンレトリバーの基本的な飼い方

ここでは、ゴールデンレトリバーの基本的な飼い方を紹介します。ゴールデンレトリバーの飼育では、性格だけではなく身体的な特徴を理解することが大切です。適切な運動量を把握したうえで、心身ともに健康的な飼育環境につなげていきましょう。
運動が大好き!室外でのスキンシップを楽しもう
ゴールデンレトリバーは、運動や遊びが大好きな犬種です。室外でのスキンシップを楽しむことで、より健全な育成につながります。とくに水場の使役犬として活躍してきたゴールデンレトリバーにとって、川やシャワーなどでの水遊びは魅力的な時間になります。
毎日の散歩量は、朝と夕方に30分ずつが理想的。歩くだけではなく、公園でのおもちゃ遊びのような自由運動も取り入れると良いでしょう。好奇心旺盛な性格であるため、自分の知的な欲求を満たせる運動は大きなストレス発散になります。
知的な習慣を取り入れることでさらに楽しむ!
ゴールデンレトリバーの聡明な頭脳を満足させるためには、遊び以外でも知的な習慣を取り入れましょう。鳥猟犬としてのルーツを持つゴールデンレトリバーには、ボールやブーメランなどの『取ってこい遊び』がとくに向いています。
また家庭のなかで役割を与えてあげると、さらに喜びを感じてもらえます。たとえば「新聞を取ってきて」「食べ終わった器を持ってきて」などのように、愛犬ならではのコマンドを覚えさせてみましょう。
ブラッシングは2日に1回。ただし換毛期は毎日!
アンダーコートを持つ長毛種であるゴールデンレトリバーは、抜け毛が多い犬種です。とはいえ、普段のブラッシングは2日に1回、5分程度で構いません。ただし換毛期には大量の毛が抜けるため、毎日のブラッシングを心がけましょう。
体の表面積が広いため、犬種に合った長毛犬用のブラシを使うことをおすすめします。とくに換毛期の抜け毛は「想像以上!」という声も。皮膚を痛めないように気をつけつつ、細かな被毛も取りやすいスリッカーブラシで対応すると良いでしょう。
ゴールデンレトリバーを飼うときの注意点

ここでは、ゴールデンレトリバーを飼うときの注意点を紹介します。犬種ごとの特徴や魅力は、裏を返せばリスクや注意点にもなるものです。ゴールデンレトリバーならではのポイントを押さえ、安心の飼育環境につなげていきましょう。
力が強く元気な犬種。主従関係はしっかりと
ゴールデンレトリバーは優しい性格でありながら、肉体にパワフルな力を秘めた犬種でもあります。事故やケガを防止するために、日頃から主従関係をしっかりとしつけましょう。
ゴールデンレトリバーは、大型犬のなかでは精神的に幼い部分が目立ちます。無邪気だからこそ興奮しやすく、とくに子どもや小型犬にとっては危険がともないます。しつけが難しいときは、ドッグトレーナーの教室に通うのも良いでしょう。
熱中症には要注意!ペット用の熱対策をしよう
豊かな被毛に包まれたゴールデンレトリバーは、日本の高温多湿の夏が苦手です。犬にとって適した室温は21~25℃程度といわれていますが、ゴールデンレトリバーの場合は20~23℃程度で過ごせる環境をつくりましょう。
冷感ベッドや給水器の増加、遮光カーテンの導入など、ペット用の熱対策を心がけてください。床材はフローリングだとヒンヤリして心地良いですが、滑りやすくケガにつながるリスクがあるため、やはりペット専用の冷感グッズの導入が求められます。
ゴールデンレトリバーの基本情報

ここでは、ゴールデンレトリバーの身体的な基本情報を紹介します。ゴールデンレトリバーは、大型犬らしい大らかな心と、パワフルな肉体を持つ犬種です。体の特徴を学んだうえで、実際に飼育するイメージをさらに広げていきましょう。
ゴールデンレトリバーの身体的な特徴・サイズは?
ゴールデンレトリバーの平均体高は51~61cm。平均体重はオスで29~34kg、メスで25~29kgとなっています。大型犬の代表的存在であるゴールデンレトリバーですが、実は大型犬のなかでは小柄な犬種です。海外では、ゴールデンレトリバーを中型犬として扱う国も存在しています。
平均寿命は約10~12年
ゴールデンレトリバーの平均寿命は、約10~12年程度です。ゴールデンレトリバーを含む大型犬は、小型犬や中型犬と比べて寿命が短い傾向にあります。なぜなら体が大きい分だけ細胞分裂の回数が増え、腫瘍や疾患のリスクが高まると考えられているからです。
かかりやすい病気は?ゴールデンレトリバーの健康を維持するには

ここでは、ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気・疾患を紹介します。すべての犬種には、それぞれ発症リスクが高い病気が存在しています。もちろんゴールデンレトリバーも例外ではありません。犬種特有のリスクを知り、予防や早期発見につなげていきましょう。
股関節形成不全|股関節が緩んでしまう病気
股関節形成不全は、股関節の緩みが原因となり、関節自体が異常に形成されてしまう病気です。症状としては痛みや軟骨の損傷、関節の可動域の減少などがあげられます。
痛みの訴えや歩き方の違和感などから発見されるケースが多く、薬物投与による内科治療(対症療法)か、原因の根本を改善する外科的治療が用いられます。
血管肉腫(悪性腫瘍)|致死率の高い『がん』
ゴールデンレトリバーは、血管肉腫(悪性腫瘍)の発症率が高い犬種です。転移率が高く、心臓や肝臓など命にかかわる部位にも転移してしまいます。
治療は外科手術や化学療法(抗がん剤)、放射性療法などを併用する形でおこなわれますが、再発率が高く予後不良のリスクも高い傾向にあります。
健康診断を定期的に受けることによって、早期発見が可能になりますので、健康診断は欠かさず受けるようにしましょう。
参考:保険の比較(Rakuten保険の相談窓口)『ゴールデンレトリバーの特徴とは?なりやすい病気についても解説』
参考:愛犬・愛猫用サプリメント ペット用キングアガリクス100『ゴールデンレトリバーに多いがん(骨肉腫)原因、治療、予防法』
ゴールデンレトリバーに長生きしてもらうためには?
ゴールデンレトリバーに長生きしてもらうためには、定期的な健康診断が重要です。とくに命に直結しやすい悪性腫瘍において、ゴールデンレトリバーの発症率が高い原因はまだ解明されていません。
だからこそ早い段階で見つけることで、治療が可能であったり、痛みや苦しみを緩和できる確率も上がります。違和感に気づいたときだけではなく、元気に見えるときでも定期的に検査をしてもらうことをおすすめします。
ゴールデンレトリバーの特徴に合わせ、適切な育て方を学ぼう!

今回は、ゴールデンレトリバーの基本的な飼い方・育て方を紹介しました。
明るく快活で、誰とでもフレンドリーに接してくれるゴールデンレトリバー。犬種ならではの特徴や注意点を加味したうえで、ペットも人間も幸せに暮らせる環境を構築していきましょう。