- 小型で室内飼いに適しているが、フワフワの被毛はお手入れが必須
- 性格は好奇心旺盛でフレンドリーだが、無駄吠えが多い傾向がある
- 膝蓋骨脱臼や気管虚脱などの病気に注意し、飼育環境を整えることが重要

ポメラニアンはぬいぐるみのようなフワフワの被毛と愛らしい表情が魅力の小型犬です。好奇心旺盛な性格で、小さな体で活発に動き回ります。
しかし、しつけや健康管理を怠ると、無駄吠えや病気になるリスクが高くなるので注意が必要です。そのため、ポメラニアンと長く幸せに暮らすには、特徴や性格を理解し、適切なしつけやケアを行うことが大切です。
本記事では、ポメラニアンの特徴や飼い方、注意すべき病気について詳しく解説します。これからポメラニアンをお迎えする予定の人は、ぜひ最後まで読んでください。
ポメラニアンの特徴・飼い方

ポメラニアンは小型犬でありながらエネルギッシュな性格を持っています。飼いやすい犬種ですが、毎日の手入れや適切なしつけをするためにも犬種の特徴を知ることが大切です。
ここではポメラニアンの特徴や飼い方を解説します。
- 体高18~24cm・体重1.8kg~3.5kgで室内で飼いやすい
- フワフワの柔らかい毛は毎日の手入れが必須
- しつけは生後2~3ヶ月頃からが最適
ポメラニアンの飼育を検討しているなら、ぜひ参考にしてください。
体高18~24cm・体重1.8kg~3.5kgで室内で飼いやすい
ポメラニアンの標準体重は1.8kg~3.5kgと小さめですが、個体によっては4kg~10kgを超えることもあります。小型犬のため室内飼いに適しており、狭いスペースでも快適に生活できることから飼育しやすい犬種です。
また、ポメラニアンは基本的にカットが不要な犬種ですが、豆柴カットやテディベアカットなど、さまざまなスタイルを楽しむこともできます。
被毛が豊富なため寒さには比較的強いですが、毛を短くカットすると保温性が低下するので、冬の散歩では洋服を着せるなどの防寒対策をしてあげましょう。
フワフワの柔らかい毛は毎日の手入れが必須
ポメラニアンの特徴的なフワフワの被毛を保つには、毎日のブラッシングが欠かせません。毛が絡まりやすいため、手入れを怠ると毛玉になりやすいので注意が必要です。
またポメラニアンには、子犬から成犬になる間に『猿期』と呼ばれる毛の少なくなる時期があります。自然な現象ですので、一時的に毛が薄くなっても過度に心配しないようにしましょう。
シャンプーは月1回が基本ですが、梅雨の時期や高温多湿の時期には、回数を増やすことをおすすめします。
ポメラニアンの美しい被毛を維持するためには、毎日のケアが大切です。そのため、きちんと世話をする覚悟をもってお迎えしましょう。
しつけは生後2~3ヶ月からが最適
ポメラニアンは賢く学習能力が高いため、生後2~3ヶ月頃からしつけを始めましょう。最初は「おすわり」「待て」「伏せ」などの基本的なしつけから始め、飼主との信頼関係を築くことが大切です。
また、社会性を養うためにも、子犬のうちから他の犬や人とのふれあいを増やしましょう。
しつけにおいては褒めて教えるのがポイントです。飼主への愛情要求が強い性格なので、褒めることでより深い絆を築けるでしょう。
ポメラニアンはどんな性格?無駄吠えは多い?

ポメラニアンは、小さな体ながらも非常に活発で好奇心旺盛な性格の持ち主です。
ここではポメラニアンの性格を中心に詳しく解説します。
- 性格は好奇心旺盛で明るい
- 頭が良く新しいことを学ぶことが大好き
- フレンドリーな性格で初めて犬を飼う人にもおすすめ
- 無駄吠えは比較的多い
無駄吠えが多い犬種でもあるため、ポメラニアンを飼う前にしっかり理解しておくことが大切です。
性格は好奇心旺盛で明るい
ポメラニアンは非常に好奇心旺盛で、さまざまなことに興味を持ちます。新しい場所や物に対しても積極的に探検し、元気に動き回るでしょう。そのため、飼主と遊んだり、一緒にどこかに出かけたりすることも楽しめます。
見かけによらず活動的なので、日々の生活のなかでも適度な運動や遊びが必要です。ポメラニアンをお迎えするのなら、散歩や遊びの時間などはきちんと確保してあげるようにしましょう。
頭が良く新しいことを学ぶことが大好き
ポメラニアンは非常に賢い犬種で、新しいことを学ぶのが大好きです。トレーニングやしつけにも素直に反応し、短期間で基本的な命令を覚えることができます。おやつや褒め言葉を使ってしっかりと教えれば、驚くほど成長するでしょう。
また、愛犬とのコミュニケーションの時間をしっかりとれば、飼主との絆も深まります。より飼主への忠誠心が強くなるので、楽しく学びながら積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
フレンドリーな性格で初めて犬を飼う人にもおすすめ
ポメラニアンは非常にフレンドリーで、人懐っこい性格をしています。そのため、初めて犬を飼う人でも、比較的飼育しやすい犬種として人気です。
小さな体であるため、広い生活スペースを必要とせず、室内飼育でもストレスをためることなく生活できます。子供や高齢者にも優しく接することができるので、家族が多い家庭にも向いている犬種といえるでしょう。
無駄吠えは比較的多い
ポメラニアンは、無駄吠えが比較的多い犬種として知られています。とくに警戒心が強く、見知らぬ人や初めて見る物に対して吠える傾向があります。
ただし、無駄吠えのクセは、子犬の頃からしっかりトレーニングをすれば減らすことが可能です。犬を初めて飼う場合は無駄吠えによるご近所トラブルを心配する人もいるでしょう。
しかし、ポメラニアンは知能が高いので正しいしつけを行えば、無駄吠えの問題はある程度回避できます。そのため、ポメラニアンをお迎えする前にしつけ方法について、飼主がきちんと学んでおくことが大切です。
成犬になってからでは無駄吠えを直しにくくなるので、生後2~3ヶ月頃からしつけを始めるようにしましょう。
ポメラニアンを飼う際に注意したい病気や怪我

ポメラニアンは小さくて愛らしい犬ですが、その体型や特性からいくつかの病気や怪我にかかりやすい特徴があります。
病気に関しては早期発見と予防策が大切です。ここでは、ポメラニアンに特有の病気や怪我について詳しく解説します。
膝のお皿が脱臼する【膝蓋骨脱臼(パテラ)】
ポメラニアンは膝の関節が弱いため、膝蓋骨脱臼(パテラ)にかかりやすい犬種です。
膝蓋骨が正常な位置から外れることで、歩行が不安定になり、痛みや違和感を感じることがあります。初期症状としては後ろ足を引きずるように歩いたり、突然悲鳴を上げて痛がったりする様子が見られます。
予防策としては、滑りやすい床を避け、カーペットを敷いたり、急激な運動を避けることが重要です。
気道が狭くなり呼吸困難を引き起こす【気管虚脱】
気管虚脱は、気管が何らかの原因で強度を失い、潰れてしまう病気です。ポメラニアンは気管虚脱にかかりやすく、初期症状として「ガーガー」というガチョウの鳴き声のような音を伴う咳が見られます。
重症化すると気管が完全に潰れ、呼吸困難を引き起こすことがあるので異変を感じたらすぐに獣医に相談しましょう。予防策は、過度なストレスや高温多湿の環境を避ける・肥満を予防するなどです。
また、散歩の際は首輪ではなくハーネスを使用し、気管に無理な力をかけないように注意しましょう。
湿疹・かゆみ・脱毛などの症状を伴う【皮膚炎】
ポメラニアンは皮膚が非常にデリケートで、アレルギーや乾燥などによって皮膚炎にかかりやすい犬種です。
初期症状としては、皮膚が赤くなったり、かゆがる様子が見られます。皮膚炎に関しては、こまめなブラッシングやシャンプー、食事管理などが予防策になります。
また、皮膚炎の症状が出たら、ひどくなる前に獣医に相談することも大切です。
脳が圧迫される【水頭症】
水頭症はポメラニアンがかかりやすい先天性の病気で、脳室という隙間に脳脊髄液がたまり、脳が圧迫される病気です。
初期症状としては、頭を壁に押しつける、姿勢に異常をきたす、無目的に歩き回るなどの行動が見られます。視力障害や歩行不安定も現れることがあり、進行すると重篤な症状に繋がる可能性もあるので注意が必要です。
予防策としては、定期的な獣医のチェックを受け、早期発見を心掛けることが大切です。
ポメラニアンをお迎えする前に特徴や飼い方を把握しよう

ポメラニアンは小さくて可愛らしい外見が魅力的な犬です。
活発で好奇心旺盛な性格で知能も高いので、しつけをしっかりすれば飼いやすい犬種といえるでしょう。ただし、細くふわふわの毛は絡まりやすいため、毎日のブラッシングは必須です。
また、膝蓋骨脱臼や気管虚脱など、かかりやすい病気もあるため、日頃から観察し、予防や早期発見ができるよう注意をしましょう。
ポメラニアンを飼う予定の人は、特徴や飼い方をしっかり学び、きちんと準備を整えてからお迎えすることをおすすめします。