大阪万博で大量発生!ユスリカとはどんな虫?外出時の対策方法7選

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まとめ
  • ユスリカは、蚊とは異なり吸血しない
  • 水がある場所に大量発生。夏頃までがピーク
  • 虫よけグッズや風を出すグッズなどで、ユスリカと適切な距離感を保とう

※本記事内にはユスリカ(虫)の画像が挿入されます。虫が苦手な方はご注意ください。

夏や秋は、さまざまな虫が活発に活動する季節です。昨今とくに話題となっているのが、大阪万博で大量発生した『ユスリカ。万博では現在進行形で対策が進められていますが、そもそもユスリカとはどのような虫なのでしょうか?

今回は、今話題のユスリカについて詳しく解説していきます。ユスリカは万博だけではなく、私たちの生活にも非常に身近な生き物の一つです。ぜひこの機会に『地球の仲間』であるユスリカについて詳しく学んでみましょう。

目次

ユスリカとはどんな虫?大量発生する時期は初夏シーズン!

ここでは、ユスリカに関する基本情報を紹介します。どれほど虫が苦手な人でも、地球に生きている限り、虫との共生は避けられません。ユスリカの生態を学び、バランスの取れた共生のかたちを考えていきましょう。

大阪万博で話題のユスリカは『シオユスリカ

ユスリカは、ハエ目・糸角亜目・ユスリカ科に属する昆虫です。非常に種類が多い虫の一つであり、国内だけでも約2,000種類ものユスリカが発見されています。日本でおもに見かける種類は『セスジユスリカ』ですが、大阪万博で話題になったのはシオユスリカという種類です。

水が溜まっている場所に発生する

ユスリカは、水が溜まっている場所に発生します。ユスリカの幼虫は水中の有機物を食べて育つため、下水・河原・水たまりなどに生息します。とくに生活排水で汚れたどぶ川では、幼虫の餌が増えるため、ユスリカが大量に発生しがちです。

初夏から夏にかけて発生のピークに!

ユスリカの成虫は、初夏から夏にかけて羽化のピークになります。成虫の寿命は約1週間と短命な虫です。

またユスリカの特徴として欠かせないのが蚊柱。数十~数百匹で集まる蚊柱は、オスのみで構成されています。蚊柱はメスのユスリカを呼び寄せるサインであり、ユスリカたちの『出会いの場』なのです。

ユスリカによる具体的な被害

ここでは、ユスリカによる具体的な被害を紹介します。「刺されるの?」「咬まれるの?」と不安の声も多いユスリカ。しかし実はユスリカ自体に害はなく、蚊やダニなどのような被害はない生き物なんですよ。

蚊とは異なり吸血はしない!

ユスリカは蚊とよく似ている見た目をしていますが、吸血はしません血を吸ったり咬んだり、痒くなったりなどの被害はない虫です。そもそもユスリカの成虫には口といえる器官はなく、吸血どころか食事すら摂れません。

服や洗濯物などに付いてしまう

吸血被害のない虫であるユスリカですが、服や洗濯物に付着してしまうことから、害虫として認識される傾向にあります。髪の毛に付着したユスリカに気づかず、そのまま家に連れて帰ってきてしまうことも。とくに食品を取り扱う施設では、ユスリカによる異物混入リスクが慢性的な課題となっています。

死骸が体調不良の原因に

ユスリカが死ぬと、死骸が乾燥して塵になり、空気中に浮遊します。目に見えないほど小さな死骸の塵を吸った結果、気管支喘息(ユスリカ喘息)が引き起こされることも、ユスリカによる被害の一つです。

明かりがある場所に集まってしまう

ユスリカには、明かりがある場所に集まる習性があります。正確には『照明が発する紫外線』に引き寄せられるため、紫外線量の少ないLEDの照明には群がりにくいのも特徴です。その反面、白熱電球や電球型蛍光灯を設置している施設や機械は、ユスリカが悩みの種となっています。

「虫が苦手なので、単純に不快」という声も多数…

吸血の不安がないとはいえ「大量に発生するユスリカは単純に不快」と感じる人も少なくありません。大阪万博では、必死にユスリカを振り払っている人や、ユスリカを怖がり悲鳴をあげている人の姿も、メディアで放送されました。

とはいえユスリカも、動物や植物と同じ『地球の仲間』であることに違いはありません当たり前の話ですが『苦手な人が多いから駆除してもいい』というわけではないのです。

生き物との適切な接し方は人それぞれです。虫が苦手な人こそユスリカの生態を知り正しく避けるための知識を身につけることが大切です。

大阪万博でも話題に!ユスリカが大量発生する理由は?

ここでは、ユスリカが大量発生する理由をさらに掘り下げていきます。大阪万博における大量発生の規模には、思わずギョッとした人も多いのではないでしょうか。ユスリカならではの生態を知り、大量発生の背景を学んでみましょう。

一度に生まれる卵の数や、繁殖機会が多い

ユスリカは、一度の産卵で約500個という大量の卵を生みます。3~12月頃まで発生を繰り返し、地域によっては約8回もの繁殖機会があります。この『一度に生まれる幼虫の多さ』と『繁殖機会の多さ』が、大量発生の原因の一つです。

天敵がいない環境である

大阪万博でのユスリカ大量発生には、天敵の不在も関連しています。昨今では環境破壊によって、ユスリカの成虫を捕食する鳥の数が減少傾向に。また人工的につくられた水景施設では、ユスリカの幼虫の天敵である水生生物もほぼ存在していません人工的な施設である大阪万博では『減る理由』がないからこそ、自然な環境以上に増えてしまうリスクがあるのです。

水景施設の水質が下がっている

水景施設における菌の増殖も、大阪万博におけるユスリカ大量発生の原因です。適切な消毒が困難な大規模水景施設内で、水質が悪化し有機物が増えたことにより餌も増え、ユスリカの大量発生につながったと考えられています。

水場が多い環境では、つねに大量発生のリスクがある

今回は大阪万博の例を取り上げていますが、水場が多い環境であれば、つねに『ユスリカの大量発生のリスク』があるものです。実際に大量発生してしまった地域では、水場の近くを歩くのも困難なほどの被害が出ています。

近所や旅行先にユスリカが…。虫が苦手な人の対策7選

ここでは、虫が苦手な人のための『ユスリカ対策』を紹介します。大阪万博だけではなく、近所や旅行先にユスリカが出てしまった人もぜひ役立ててください。

昼間の時間帯に出かける

ユスリカに出会わないためには、昼間の時間帯に出かけることをおすすめします。なぜならユスリカは、朝夕の薄暗い時間帯に発生する傾向にあるからです。とくに早朝や夕暮れ時は発生リスクが高まるため、外出は日中がおすすめです。

空気が乾燥している日を選ぶ

ユスリカは湿度を好む生き物です。ジメジメしている日は大量発生しやすいため、空気が乾燥している日を選んで外出しましょう。また穏やかな天候を好む傾向にもあるため、風が強い日を選ぶと出会いにくくなります。

なるべく水辺は避け、無機物が多い場所を選ぶ

川や排水溝周りの水場は、ユスリカにとって絶好の活動エリア。反対に、コンクリートやアスファルトなどの舗装された場所では、ユスリカの量も減少します。水が多い場所や草むらを避け、無機物が多い場所を選びましょう。

なるべく肌は出さず、白い服を着る

ユスリカを含む虫全般は、黒っぽい服に引き寄せられる性質を持ちます。出先でユスリカに出会わないためには、色が明るい服や白い服を着るように努めましょう。とくに袖がキュッと締まっている服であれば、袖口からの侵入も防げます。

髪の毛はなるべくまとめて、整髪料は控える

虫は臭いに敏感な生き物です。整髪料や香水などのフレグランスアイテムは、ユスリカを引き寄せる原因になります。とくに髪の毛が長い人は、ヘアオイルやスプレーなどの使用に要注意。可能であれば髪の毛は一つに結び、シャンプーやトリートメントなどの香りも広がらないように努めましょう。

虫よけ対策アイテムを導入しよう

一般的な虫よけ対策のアイテムは、ユスリカ対策としても有効です。虫よけスプレーはもちろん、虫よけリング・虫よけシール・虫よけブレスレットなども積極的に活用していきましょう。行き先によっては、携帯型蚊取り線香なども役立ちます。

『風』を味方につける

ユスリカは風がある場所を嫌う傾向にあるため、うちわや扇子などを使うことで近寄らせにくくなります。ポータブル扇風機を首から下げるだけでも、ユスリカ対策になります。キャンプなどのアウトドアレジャーであれば、テントにサーキュレーターを固定させるのも良いでしょう。

対策グッズを使いながら、ユスリカの被害を最小限に抑えよう!

今回は、ユスリカの生態や、ユスリカ対策の方法などを紹介しました。

ユスリカは、ときに害虫として認識されます。しかし生態の特徴さえ理解してしまえば、個人でとれる対策も多く存在しています。ぜひこの機会にユスリカについて学び、人間と環境との付き合い方についても考えてみてください。

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あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

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