熊に会ったらどうすればいい?遭遇時の対処法&してはいけないことを紹介

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まとめ
  • 熊との遭遇における最大の対策は『出会わないこと』
  • 遭遇時は『慌てない・騒がない』を徹底。静かに行動することが大切
  • 遭遇時のパニックに備え、注意点をあらかじめ頭に入れておこう

熊による人間への被害は、毎年後を絶ちません。どれほど出会わないように心がけていても、野生動物との遭遇は完全には防げないものです。

今回は、熊と遭遇したときに命を守るための行動や、熊対策におすすめのグッズを紹介します。するべきこと・してはいけないことを学び、自らの安全をできる限り確保しましょう。

目次

熊が人間を襲う理由の多くは『縄張りを守るため』

熊が人間を襲う理由は、おもに『縄張りを守るため』か『危険を排除するため』に大別されます。実は『人間を食べるため』に襲う例は稀とされています(そのような熊は事前に特定され、駆除されているケースが多いのだとか)。

そのため人間側から熊のテリトリーに入ったり、刺激したりしなければ、熊から襲ってくることはほとんどありません

とはいえ、注意のうえで入山していても熊に出会ってしまう可能性はあります。また熊の人間に対する行動は、時期・個体の状態・性格などによっても異なるものです。

シチュエーションに合わせて対応するためにも、熊との遭遇における基本的な知識を頭に入れておきましょう。

熊に会ったらどうすればいい?覚えておきたい対処法

ここでは、熊に会ったときの対処法を紹介します。

ただし熊との遭遇では『これをやれば絶対に大丈夫』という方法はありません。出会わないことが最大の対策であることを念頭に置いたうえで、少しでも命を守る確率を上げる方法を学んでいきましょう。

熊から目を離さないようにゆっくりと後退する

熊と出会ったら、目を合わせたままゆっくりと後退します。目を合わせる理由は、熊に自分の存在を認識させるため熊は相手が『逃げた』と認識すると、本能的に襲ってくる場合があります。目を合わせることで、熊に近寄らせることなく距離を取れる可能性が上がります。

屋内や車内に避難する

もし熊が近づいてきたら、ゆっくりと屋内や車内に避難してください。熊が人間に近づく理由は、食べるためとは限りません。ただの興味本位で近づいている可能性もあり、車内に留まることで熊からの関心を逸らせる場合があります。

木や石の上に立ち、自分を大きく見せる

熊を含む野生動物は、自分より強い・大きいと思った相手を避ける傾向にあります。熊と出会ったときは、倒木や大きな石の上に立つことで自分よりも大きな相手であるとアピールできるでしょう。大きな木の枝を持ったり、ゆっくり両腕を上げたりなども効果的です。

自分と熊との間に障害物を入れる

熊が威嚇体勢や攻撃体勢に入ると、人間に向かって突進をする可能性があります。その際、自分と熊との間に障害物(立木や電信柱など)を入れることで、熊との距離が近づきにくくなります。開けた場所で出会ったときは、あえてゆっくりと林のなかに入るのも一つの手段です。

穏やかに声をかける

熊は、相手が人間だと思わずに近づいてくるときがあります。優しく声をかけることで、熊に人間であることを気づかせ、後退を促せる可能性があるでしょう。もし威嚇突進をされた後でも、大声で叫ばずに穏やかな声かけ+人間側の後退が求められます。

熊に会ったときにやってはいけないこと

ここでは、熊に会ったときにやってはいけないことを紹介します。

野生の熊と遭遇すると、普段冷静な人でも頭がパニック状態になるものです。禁忌事項をあらかじめ頭に入れ、自然と正しい行動を取れるように備えましょう。

熊を刺激する行動

熊と会ったときに絶対にしてはいけないのは、相手を刺激する行動です。たとえば叫び声をあげたり、大きな動きで驚かそうとしたりなどは逆効果。熊を刺激し、興奮させる原因になります。慌てず騒がず、なるべく静かに行動するように努めましょう。

急に逃げ出す・背中を見せて逃げる

熊は、逃げる相手を本能的に追いかけます。熊の走る速度は、時速40~60km。並の人間が走って逃げきれる相手ではありません。急に逃げ出したり背中を見せたりはせず、熊に体を向けたままの状態でゆっくりと後退しましょう。突然立ち上がるのもNGです。

その場で長時間立ち止まる

熊との遭遇はパニックを誘発し、その場で茫然と立ちすくんでしまうこともあります。しかし長時間立ち止まっている姿は、熊に敵対行動と受け取られるリスクがあります。相手を刺激しないように、少しずつでも着実に後退することが大切です。

山で熊に遭遇しないためにできることは?

ここでは、山で熊に遭遇しないためにできることを紹介します。

熊と出会ってしまった時点で、命の危険をゼロにすることはできません。身の安全を保証するためには、まず熊に出会わないための行動が求められます。

入山地域の熊の出没情報を収集する

山に入る際は、入山地域の熊の出没情報を事前に収集しましょう。各自治体のホームページでは、熊が出没した地域の位置情報や、熊被害の最新情報などを発信しています。とくに同エリアに複数の出没情報が記載されている場合は、入山を控えましょう。

単独行動は避け、2人以上で行動する

熊は基本的には人間を避けて行動するため、2人以上で行動するほうが遭遇を避けられます。とくに出没リスクが高い場所を移動する際は、あえて大きな声で会話をしながら歩き、熊に人間の存在を知らせましょう

音のする物を身につける

複数人で移動するのと同様に、音のする物を身につけることでも熊に存在を伝えやすくなります。たとえば熊よけの鈴・笛・ラジオなどがおすすめ。鈴は、カウベルタイプが遠くまで届きやすい・真鍮製が大きな音が出しやすい、と素材やタイプによって特徴が異なります。

子熊には絶対に近づかない

子熊に危害を加えられると、親熊(母熊)は敏感に反応し攻撃性が高まります。子熊が1匹でいるように見えても、近くにはほぼ必ず親熊が存在していると考えましょう。小さく無力そうな子熊にも、絶対に近づかないでください。

熊の行動が活発な時間帯は入山しない

熊の行動が活発になるのは、おもに早朝と夕方の時間帯です。とくに日の出・日の入り前後は、食べ物を探すために積極的に行動するため、遭遇リスクが高まります。入山の際は朝夕を避けたうえで、見通しが悪くなる霧の時間帯・場所も避けましょう。

登山やキャンプで用意したい!熊対策アイテム3選

ここでは、熊対策として効果的なアイテムを3つ紹介します。

登山はもちろん、キャンプやハイキングなどのアウトドアレジャーにもおすすめです。いつでも取り出せる場所に備え、万が一の事態を起こさないように行動していきましょう。

消音機能付き熊よけ鈴|ZAFIELD

ZAFIELDの熊よけ鈴は、真鍮製で遠くまで響くのが特徴。ワンタッチで簡単に消音できるため、住宅街や公共交通機関でも持ち歩きやすいのが魅力です。ホイッスル付きなので緊急時のSOSも発信でき、入山の際にはぜひ持ち歩きたいアイテムです。

ZAFIELD 消音機能付き熊よけ鈴|Amazo

熊撃退スプレー|POLICE MAGNUM

POLICE MAGNUMの熊撃退スプレーは、全国複数の国公立機関や地方自治体に正式採用されている、信頼の厚いアイテム。一度に大量のジェットを噴射でき、無風時では約5.5mの射程を確保できます。

POLICE MAGNUM 熊撃退スプレー|Amazon

熊よけホーン|コンパル

コンパルの熊よけホーンは、コンパクトながらも複数の音を鳴らせる充電式タイプ。銃声音や爆竹音など、熊を警戒させて寄り付かせないための音を備えています。LEDライトも付属しており、見通しが悪いシーンでの安心確保にも役立ちます。

コンパル 熊よけホーン 110dB|Amazon

野生の熊への対応は『出会わない』が1番大切

今回は、熊と出会ったときの対処法やおすすめグッズを紹介しました。

野生の熊への対応は『出会わない』どれほど対処法を頭に入れていても、実際に熊と出会うとその存在感や脅威に足がすくみ、頭もパニックになってしまいがちです。

適切な対処法が頭から抜け落ち、茫然としたり叫んでしまったりすることもあるでしょう。いざという時に命を守るためにも、グッズはすぐに手に取れるように準備しておきましょう。

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あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

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