丸くて可愛いツノガエル!特徴や見分け方を紹介

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まとめ
  • ツノガエルは南米の森林や水辺に生息する
  • ツノガエルには8種類いて、そのうちの4種類が流通する
  • ツノガエルはシンプルなケージで初心者でも飼育できる

ぷっくりとした体と愛嬌のある顔つきが魅力のツノガエル。名前の通り、目の上にツノのような突起があり、ユニークな見た目で多くの人を惹きつけています。ペットとしても人気が高く、比較的飼育がしやすいカエルとして知られています。

今回は、ツノガエルの基本情報や種類ごとの特徴、飼育方法などについて解説していきます。ツノガエルに興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

寿命・生息環境・餌などツノガエルの基本情報

ツノガエルの大きさや寿命・生息地・食性など、基本情報を詳しく紹介します。ツノガエルがどんな生き物なのか、まずは見ていきましょう。

ツノガエルはどれくらいの大きさ?寿命は?

ツノガエルは成長すると約10~15cmほどになり、オスよりもメスの方が大きくなる傾向があります。体重は200~300gになりますが、中には500gを超える個体もいます。

寿命は野生では3~5年です。飼育下では5年以上生きる個体も多く、適切な環境を整えれば10年以上生きることも可能です。ツノガエルの飼育では肥満になりやすく、長生きさせるためには適切な餌やりをして、体重管理が重要とされています。

生息地や生息環境はどんなところ?

ツノガエルは南米に分布し、主にアルゼンチン・ブラジル・パラグアイなどの熱帯・亜熱帯地域に生息しています。湿度が高く、落ち葉の積もる森林地帯や水辺周辺で見られることが多いです。地面に潜り込んで獲物を待ち伏せするスタイルのため、体の色は周囲に溶け込みやすい迷彩模様になっています。

ツノガエルは品種改良が盛んで、流通する繁殖個体にはさまざまな体色のものがいます。緑・オレンジ・黄緑など派手な体色のものも多く、本来の環境に溶け込むような体色とはまるで正反対です。

ツノガエルは肉食性!どんなものを食べる?

ツノガエルは肉食性で、主に昆虫や小型の動物を捕食します。バッタなどの昆虫・ミミズ・小型のカエル・爬虫類、さらにはネズミのような小動物まで丸呑みにして食べます。

ツノガエルは自分から餌を探しに動き回ることはせず、待ち伏せするスタイルです。少ないチャンスをものにするために、時には自分の身体と同じくらいの獲物まで食べるほどです。

代表的なツノガエルとそれぞれの特徴

ツノガエル仲間は8種類が確認されていますが、すべての種類がペットとして流通するわけではありません。ここでは、代表的な4種類について詳しく見ていきましょう。

一番メジャーなベルツノガエル

ベルツノガエルは、ツノガエルの中でも最もポピュラーな種類です。10~13cmで、目の上の角は比較的小さいです。明るい黄緑色の体に赤や茶色の模様が入ります。

丸々とした愛らしいフォルムでペットとして人気ですが、流通する個体の多くはクランウェルツノガエルの血が混じっていることが多いです。性格は温厚でおとなしいですが、口が大きく何でも飲み込もうとします。

ペットとして人気のクランウェルツノガエル

クランウェルツノガエルはベルツノガエルと似ていますが、7~12cmとやや小さく、鼻先がやや飛び出しています。目の上の角は長めで、体色は落ち着いた色合いの個体が多いです。

流通する改良品種のバリエーションは豊富で、グリーン・オレンジ・黄色に加えてアルビノ個体もいます。ツノガエルの中でも丈夫で環境適応力が高く、初心者でも飼育しやすいツノガエルといえるでしょう。

一番ツノが大きいアマゾンツノガエル

アマゾンツノガエルは、他のツノガエルに比べて目の上のツノがはっきりとしているのが特徴です。野生では主に森林の落ち葉の中に潜んで獲物を待ち伏せています。枯葉に擬態しやすいように、茶色い体色の個体が多いです。

警戒心が強く、環境の変化に敏感なため、飼育はやや難しいです。流通量も少なく比較的高価ですが、その特徴的な見た目からコアなファンに人気があります。

流通の少ないブラジルツノガエル

ブラジルツノガエルは、最大で20cmを超える最大の種類です。ほかのツノガエルと比べて目が大きく、目の上の角も発達します。枯れ葉に擬態した、茶色系の迷彩柄の個体が多く、大きく成長した個体は、ほかのツノガエルとは一味違った雰囲気を持っています。

流通量は非常に少なく、神経質な傾向があり飼育も難しいです。飼育はベテラン向きといえるでしょう。

ツノガエルは飼育できるの?

ツノガエルは比較的飼育しやすいカエルですが、適切な環境を整えないと健康を損なってしまいます。必要なケージ・餌など、飼育のポイントを知ることで、より健康にツノガエルを育てることができます。

ツノガエルはどこで購入できる?値段は?

ツノガエルは、爬虫類・両生類を扱うペットショップや通販サイトで購入できます。価格は種類や個体の大きさによって異なりますが、一般的なベルツノガエルやクランウェルツノガエルであれば2,000~5,000円程度で販売されています。

希少な改良品種やブラジルツノガエルになると数万円以上することもあります。模様の個体差が激しいので、自分好みの個体を探しましょう。

シンプルなケージでも飼育可能

ツノガエルの飼育は、プラケースや小型の水槽など比較的シンプルなもので飼育可能です。動き回ることがほとんどないため、成体でも30×30cmの水槽があれば問題ありません。

メンテナンス性を考慮するのであれば、床に専用のソイル(床材)か、スポンジシートを敷くのがおすすめです。ヤシ殻や園芸用土を使い、植物でレイアウトをしても良いですが、汚れが溜まりやすいので注意してください。冬場はケースの1/3程度にパネルヒーターを敷いて保温してください。

餌の与えすぎには注意しよう

ツノガエルの餌は、コオロギ・ミルワーム・金魚・ピンクマウス・人工餌料などです。幼体の時期は2~3日に1回、成体は1週間に1回を目安に与えましょう。同じ餌ばかりを与えるのではなく、複数のものを与えると、栄養バランスもよくなります。人工餌料は栄養バランスが整っているので、餌付いている個体にはおすすめです。

ツノガエルは活動量が低く、代謝もそれほど高くありません。餌が多すぎると肥満になりやすいので注意しましょう。餌を与えれば反射的に食べますが、食べるからといって与えすぎないでください。とくにピンクマウスは栄養価が高いので注意が必要です。

ツノガエルの魅力に迫ろう

ツノガエルは、ユニークな見た目と飼育のしやすさから、多くの爬虫類・両生類ファンに愛されています。種類によって見た目や性格がやや異なるため、自分に合った種類を選びましょう。飼育する際は適切な環境を整え、餌の与え方を調整することで、長く健康に育てることができます。

ツノガエルに興味がある人は、ぜひペットショップで実際に観察してみてください。お気に入りの一匹と出会えれば、ぜひ飼育してみましょう。

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のべじ

のべじ

元水族館職員の生き物好きライター。ダイビングガイド、農家などの経験を活かし生き物、自然、家庭菜園、料理など、さまざまな分野でライティングしています。

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