ハムスターが脱走したらどうする?探す際のポイントや日々気をつけること

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まとめ
  • ハムスターは脱走しやすい生き物
  • 暗く狭い場所や暖かい場所は要チェック
  • 探すときは無音の環境で、探し方のポイントを押さえて探そう
  • 対策のためには『脱走させない環境づくり』が大切

ハムスターは、エキゾチックアニマルのなかでもとくに人気の小動物。初めてのペット飼育にも推奨される動物の一種です。

しかしハムスターは、非常に脱走しやすい生き物でもあります。今回は、ハムスターが脱走する理由や対策について紹介します。ハムスターの性質を理解したうえで、安全な飼育につなげていきましょう!

目次

ハムスターが脱走してしまう理由

ここでは、ハムスターが脱走してしまう理由を紹介します。ハムスターは、小さくて飼育しやすいペットだからこそ、わずかな隙間でも見事に抜け出してしまいます。脱走する心理を学びつつ、具体的な対策を考えていきましょう。

ケージや蓋の構造的な問題

ハムスターが脱走する理由として、ケージや蓋の構造的な問題があげられます。たとえばケージの隙間が広かったり、扉が緩かったり、ロックが甘かったり。ときには通気用の穴を齧って、隙間を広げて脱走してしまうケースもあります。

運動不足によるストレス

運動不足によるストレスも脱走の原因になります。たとえば体の大きさに対して空間が狭かったり、回し車が小さかったりする場合、より広い場所を求めて脱走したがる傾向に。ケージ内に回し車以外のおもちゃが少ない場合も、運動不足の原因になります。

好奇心が強い性格である

多くのハムスターは警戒心が強い性格をしていますが、なかには好奇心が旺盛な個体も存在しています。外からの音や臭いに引き寄せられた結果、自分でケージを齧ってでも脱走しようとします。

ケージを齧って破壊されることは稀ですが、ハムスター自身の歯が欠けたり曲がったりなどは健康面で大きなリスクです。歯の損傷が病気にもつながるため、好奇心旺盛な個体はとくに注意が必要です。

ケージ自体の居心地が悪い

ケージ自体の居心地が悪いときも、脱走のリスクが高まります。たとえばハムスターが快適に暮らせる室温は、20~25℃程度。ケージ内の温度がこの数値より高い・低い場合は、快適な場所を求めて脱走しやすくなります。

床材の不足や、掃除の後回しなども、脱走の原因になってしまうでしょう。

ハムスターが脱走した!まずするべきことは何?

ここでは、ハムスターが脱走したときに最初にやるべきことを紹介します。「なんだか今日は静かだな」とケージを覗くと、いつの間にかハムスターがいない!そんな経験のある飼主は多いのではないでしょうか。

脱走時のやることリストをチェックして、冷静に対処していきましょう。

脱走時のやることリスト

  1. 窓やドアを閉める
  2. コンセントやケーブル関連を片付ける
  3. 床に落ちている物を片付ける
  4. 排水口を塞ぐ
  5. トイレ・お風呂の蓋を閉める

窓を閉める

ハムスターの脱走では、まず室外に出さない対策が大切。窓やドアを閉め、できる限り家の中を密閉しましょう

ただし慌てて窓を閉める際は、溝や桟(さん)などにハムスターが隠れていないかを必ず確認してください。予期せずに窓枠でハムスターを挟んでしまうと、大けがを負ったり命に関わったりする可能性があります。

ハムスターは、1cm程度の隙間さえあれば脱走してしまうことも。ドアの郵便受けや、壁付けの換気扇などの隙間にも対策を講じましょう。

コンセントやケーブル関連を片付ける

ハムスターは、一生伸び続ける歯を持つ齧歯類。歯の長さを調節するために、さまざまなものを齧ります。脱走時に気をつけたいのが、コンセントやケーブルを齧ることによる感電事故です。危険な物は片付け、ペットにとって安全な環境で捜索しましょう。

床に落ちている物を片付ける

脱走時には、誤飲や誤食による事故や中毒にも注意します。食べ物に限らず、床に落ちているゴミはしっかり片付け、ハムスターが口にするリスクを減らしましょう。とくにビーズや画鋲など、誤飲しやすい小物には要注意です。

排水溝を塞ぐ

ハムスターの脱走では、一度でも室外に出てしまうと「もう二度と会えない」と思いましょう。そんな悲劇を防ぐために、トイレやお風呂の排水溝も塞いでいきます。台所のシンクや洗面所、洗濯機などの排水周りも対処してください。

トイレ・お風呂の蓋を閉める

ハムスターはとても水に弱い生き物。水のある場所に落下すると命の危険に直結します。トイレやお風呂の蓋は必ず閉め、事故が起こらない環境を作りましょう。とくにドアに隙間が生じやすい水場には注意してください。

脱走したハムスターを発見しやすい場所

ここでは、脱走したハムスターを発見しやすい場所を紹介します。「絶対に家中探した!」と思っていても、なぜか見つからないハムスター。わずかな空間も目ざとく確認し、早めの確保につなげましょう。

暗くて狭い場所

ハムスターは、暗くて狭い場所を好みます。以下のポイントを中心に探してみましょう。

  • 家具と壁のすき間(タンス・冷蔵庫・洗濯機などの裏)
  • ソファやベッドの下の奥まった部分
  • 段ボール箱や紙袋の中
  • クローゼットや押し入れの隅
  • 本棚や収納棚の下・奥

実際にハムスターを捜索した人のなかには「靴の中に隠れていた」という声も。部屋中のありとあらゆる閉所をチェックすることが大切です。

暖かい場所

砂漠をルーツに持つハムスターは、暖かい場所も好みます。

  • 家電の裏や下(冷蔵庫・テレビ・電子レンジ・パソコンなどの排熱部分)
  • 暖房器具の近く(ヒーターやこたつ周り)
  • 日当たりの良い窓辺やカーテンの裏側
  • 布団や毛布の中(畳まれた布団のすき間も含む)
  • 洗濯物の山や衣類の中

上記の場所を中心に捜索してみましょう。ただし暖かい場所とはいえ、夏季は熱中症にも要注意。部屋の温度を適切な状態に調節したうえで探してください。

ハムスターが見つからない…探し方のコツ

ここでは、ハムスターが見つからないときの探し方のコツを紹介します。ハムスターを探す際は、ペットの性格や性質に応じた方法を試すことが大切です。安心して出てこられるような環境を作り、速やかな確保につなげましょう。

お菓子やフードを設置して痕跡から探す

お皿やティッシュペーパーに、ペットが好きなフードを置き、しばらく放置してみましょう。もしペットが食べた痕跡があれば、設置場所から居場所を絞りやすくなります。できる限り狭い範囲で特定していくためにも、空間ごとの確実な遮断が重要です。

部屋の音をすべてオフに。小さな音を頼りに探す

ハムスターは音に敏感な生き物。大きな音がするだけで、警戒して出てきにくくなります。捜索の際は部屋の音をすべてオフにしつつ、耳を澄ましてみましょう。ハムスターが動く小さな音を頼りに、見つけられる可能性が高まります。

ハムスターが脱走しないために、普段から注意するべきポイント

ここでは、ハムスターが脱走しないために普段から注意したいポイントを紹介します。脱走対策で1番大切なのは、『早く見つける』ではなくそもそも脱走させないこと!日常的に取り入れられる習慣を学び、ペットの安全を守っていきましょう。

水槽タイプのケージに替える

ハムスターの脱走防止のためには、カゴ(格子)タイプのケージよりも、水槽タイプのケージのほうが効果的です。最小限の隙間しかないため、小さな個体でも脱走しにくくなります。ただし水槽タイプは換気がしにくいため、定期的な空気の入れ替えや熱中症対策を心がけてください。

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ケージの周りをサークルで囲む

ケージの周りをサークルで囲むことで、万が一脱走した際にも活動範囲を限定できます。サークルはもちろん隙間のないものを選びましょう。サークルは『部屋んぽ(お部屋のなかを散歩させること』における安全管理にも役立ちます。

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ケージ内の環境を調整する

飼育環境が悪化すると、脱走リスクも上がってしまいます。定期的な掃除はもちろん、ハムスターたちが快適に過ごせる温度・湿度を担保するように努めましょう。運動量が足りなかったり、床材との相性が悪かったりする場合も要注意。ペットの様子を見ながら、飼育をするなかで設備も調整してください。

食べ物の臭いは消し、清潔な空間を保つ

ハムスターの嗅覚は、人間の40倍と言われています。ケージの外から食べ物の臭いがすると、好奇心を刺激されて脱走の原因になります。

食べきれなかった食事やお菓子の袋など、食べ物の臭いがするものは必ず処理・収納しましょう。ゴミ箱はできるだけしっかり蓋の閉まるものを。食べかすを放置しないためにも、掃除とゴミ出しで清潔な空間を保つ習慣も大切です。

部屋んぽ(※1)は「しない」も一つの選択

部屋んぽは、ハムスターの気分転換や運動不足解消に有効な習慣です。しかしハムスターは本来、毎日縄張りの確認をしたがる生き物。部屋んぽを体験すると『ケージの外の世界』も縄張りの範囲になり、脱走への欲求が高まる場合があります。

脱走を防止するためには、あえて『部屋んぽを最初からさせない』も一つの手段です。

※1 部屋んぽ:お散歩のお部屋バージョン。ハムスターを部屋の中でお散歩させること

脱走は日常と隣り合わせ。日頃からの対策を心がけよう!

今回は、ハムスターが脱走する理由や対策について紹介しました。

ハムスター飼育では、必ず一度は脱走が発生するものといわれています。それほどまでにハムスターは脱走率が高い生き物であり、小さな隙間でも簡単に通り抜けてしまいます。

脱走は日常と隣り合わせと認識したうえで、日頃からの対策を徹底していきましょう。

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あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

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