『珍獣』キンカジューはかわいいけど飼育は難しい?会える動物園4選

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まとめ
  • サルみたいだけど、実はアライグマの仲間
  • ペットにできるけど、お値段は数十万〜100万円超え
  • 飼うなら広いスペースと温湿度管理がマスト
  • 全国でキンカジューに会える動物園&施設を4つ紹介!

画像提供:@patico_corie

大きな愛くるしい目と長い尾が特徴的な『キンカジュー』は、一見サルのように見えますが、実はアライグマの仲間。見た目のかわいさからペットとしての人気もありますが、価格は数十万円〜100万円超と高額で、飼育の難易度も高めの動物です。

さらに鋭い爪や感染症のリスクもあり、甘く見てはいけません。この記事では、そんなキンカジューの生態から飼育の現実、そして実際に会える全国の動物園や施設まで詳しく紹介します。

目次

キンカジューとは?サルみたいなアライグマの仲間

キンカジューは、ネコ目アライグマ科に分類される哺乳類で『ハニーベア』とも呼ばれています。中南米の森林に生息し、夜行性で木の上で生活する動物です。長い尻尾と舌を器用に使う、ユニークな特徴を持っています。

キンカジューがサルと間違われやすいワケ

画像提供:@mikapon3822

キンカジューはよくサルと間違われますが、分類上はまったく別の種類。顔立ちや手足の形がサルに似ており、さらに大きな目・長い巻き尾・ふわふわの毛並みといった愛らしい見た目が、勘違いされる理由のようです。

たしかに、木の上を器用に動き回り、尾を使ってぶら下がる姿は、まるでクモザルのよう。そのため『サルの一種』と思われがちですが、実はアライグマ科という意外な一面を持っています。

『珍獣』と呼ばれるキンカジュー

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日本ではまだ認知度が低く、一般的な動物園ではほとんど見かけることの少ないキンカジュー。その珍しさゆえに『見たことのない動物=珍獣』としてSNSなどでも話題になりやすい存在です。

鳴き声は高く、やや猫のような響きがあり、独特な動き方をします。そんなユニークさから、一部の動物好きや珍獣マニアの間でエキゾチックペットとしても密かに人気を集めています。

キンカジューはペットにできる?値段と飼育のリアル

キンカジューは日本でもペットとして飼うことが可能ですが、価格・飼育環境・注意点など、知っておくべきポイントが多くあります。見た目のかわいさだけでなく、その飼育の実態を理解することが大切です。

レアな動物!キンカジューの生態価格と流通状況

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キンカジューは非常に珍しいペットで、価格はおおよそ40万円前後〜165万円と高額です。とくに人に慣れている個体やベビーは、100万円以上で販売されることが多いようです。

日本国内では流通量が少なく、主に専門のブリーダーや動物輸入業者を通じて入手されます。なお、現在のところ『特定動物』には分類されていないため、飼育にあたって特別な許可は必要ありませんが、十分な知識と責任が求められます。

夜行性&樹上生活|キンカジューの快適な飼育環境

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キンカジューは夜行性で、木の上で暮らす習性を持つため、立体的な広い飼育スペースが必要です。ケージは高さを意識し、登り木や棚などを設置してストレスを軽減しましょう。

熱帯雨林に生息しているため、室温は25〜28℃前後、湿度は60〜70%程度を目安にすると、快適な環境に近いといえます。夜行性ゆえに日中の音や光に敏感なため、生活リズムへの配慮も大切です。

食事は果物を中心に与えますが、ビタミンやタンパク質の不足にも注意が必要です。タンパク質はミルワームやコオロギなどの虫を与えましょう。

ハニーベアと呼ばれるぐらいなので、ハチミツが好きですが与えすぎないように注意してください。

甘くない珍獣飼育|キンカジューと暮らす際のリスクとは

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かわいらしい見た目とは裏腹に、キンカジューとの生活にはさまざまなリスクがあります。鋭い爪や歯を持ち、人に慣れていない個体にふれるとひっかかれたり噛まれたりする恐れがあります。

また、野生動物に由来する、狂犬病や破傷風などの感染症リスクもゼロではありません。さらに寿命は15〜20年と長く、長期的に飼育できるかどうかも十分に検討しましょう。

日中は眠っているため、一緒に遊べる時間が限られることもあり「思っていたのと違う」と感じる飼主も少なくありません。

インスタで発見したキンカジューの鮭太郎くん

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1月1日生まれで、元旦というなんともおめでたい誕生日の鮭太郎くん。投稿では、ふかふかの体を丸めて気持ちよさそうにお昼寝する姿や、元気いっぱいに外を駆け回る様子が登場しています。

夜行性と言われるキンカジューですが、鮭太郎くんは昼間でもアクティブな一面を見せてくれていますね。実際に暮らす様子が伝わる投稿は「かわいい!」だけでなく、飼育への理解を深めるきっかけにもなります。

寝顔も仕草も天才級♡7歳の凛ちゃん

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お気に入りのピンク色の寝袋で自由気ままにくつろぐ7歳のキンカジュー、凛ちゃん。なんと自分で寝袋を裏返して、その中でスヤスヤお昼寝をすることもあるそう。器用さとおちゃめさを兼ね備えた姿に思わず笑顔がこぼれます。

また、背中を向けて「触って〜」「指ちゅっちゅさせて〜」と大好きな飼主さんにアピールする甘えん坊な一面も。キンカジューの愛らしさがぎゅっと詰まった毎日が垣間見えます!

キンカジューに会える!全国おすすめ動物園4選

キンカジューは国内でも限られた動物園・施設でのみ展示されており、なかなかお目にかかれない『レアな動物』です。ここでは、実際にキンカジューに会える全国のおすすめスポットを4つ紹介します。

アニタッチ アクアシティお台場【東京】

アニタッチはふれあい型の動物施設。動物と距離の近い展示が特徴で、タイミングが合えば間近で観察できることも。専門スタッフが常駐しており、質問もしやすい環境です。

住所東京都港区台場1-7-1 アクアシティお台場3階
アクセス電車:ゆりかもめ「台場」下車 徒歩1分   
りんかい線「東京テレポート」下車 徒歩6分
バス:レインボーバス「フジテレビ前」下車 徒歩1分
営業時間平 日:11:00〜19:00(最終受付18:30)
土日祝:11:00〜21:00(最終受付20:00)
休園日不定休(アクアシティお台場休館日に準ずる)
入場料金大人:平日1,200円・土日祝1,500円
学生(中学生以上):平日1,000円・土日祝1,300円
小人(4歳以上〜小学生):平日700円・土日祝900円
3歳以下:無料
駐車場あり

東山動植物園【愛知県】

名古屋市にある日本有数の規模を誇る東山動植物園。キンカジューは夜行性動物を集めた『自然動物館』で観察できます。生態を活かした展示で、夜行性ならではの動きをじっくり観察できるのが魅力です。

住所愛知県名古屋市千種区東山元町3-70
アクセス名古屋駅から地下鉄東山線「東山公園」駅より徒歩約3分
営業時間9:00~16:50(最終入園16:30)
休園日毎週月曜日(祝日または振替休日の場合は直後の平日)12月29日~1月1日
入場料金大人(高校生以上):500円
中学生以下:無料
駐車場あり 普通車1,600台(東山動植物園駐車場)

天王寺動物園【大阪府】

天王寺動物園の『夜行性動物舎』でキンカジューに出会えます。昼間でも夜行性動物の本来の生活リズムを観察できるよう館内を暗く調整してあり、キンカジューが暗がりの中で活発に動き回る姿が見られます。

住所大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-108
アクセスOsaka Metro「動物園前」駅より徒歩5分
営業時間9:30~17:00(5・9月の土・日・祝は18:00まで)
休園日毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
入場料金大人:500円
小・中学生:200円
駐車場なし(近隣のコインパーキングを利用してください)

のいち動物公園【高知県】

のいち動物公園の熱帯の森エリアでは、木登りが得意なキンカジューのために自然に近い環境を再現。暗がりの『夜行性動物舎』では照明を昼夜逆転させており、キンカジューの元気な姿が確認できます。

住所高知県香南市野市町大谷738
アクセス土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線「のいち」駅より徒歩20分
営業時間9:30~17:00(入園16:00まで)
休園日毎週月曜日(祝日の場合は翌日)12月29日~1月1日
入場料金大人:470円
18歳未満・高校生以下:無料
駐車場あり 普通車約280台

キンカジューを飼う前に、まずは動物園で会ってみよう!

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キンカジューは、ふわふわの毛並みやまんまるの目がとっても魅力的です。しかし、実際に一緒に暮らすとなると大変な一面も。たとえば、広いスペースや湿度・温度の管理が必要で、飼育環境の整備や時間的・経済的な負担も大きくなります。

夜行性の動物であることや野生動物としての気質、20年近く生きる長寿命など、覚悟と責任が求められる存在です。だからこそ、いきなり飼うのではなく、まずは動物園や専門の施設で、キンカジューのリアルな生態や行動をじっくり観察してみましょう

実際に見て、ふれて『かわいい』だけではない、生き物としての理解を深めることから始めてみてください。

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ゆかりーぬ

ゆかりーぬ

レオパとニシアフを飼っている爬虫類好きライター。実家ではチワワ2匹と生活していた。
動物や神社仏閣などニッチなジャンルの記事執筆から、インタビューや飲食店取材も行う。好奇心くすぐる記事をお届けします。

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