動物にまつわるお祭り特集!インドのゾウ祭やタイのサル祭の内容は?

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まとめ
  • 海外のお祭りでは、動物が登場するユニークな内容も多い!
  • 各国と動物の関係性は、宗教観や国民性とも深く紐づいている
  • 動物のお祭りを通して、グローバルな視野を広げてみよう

世界にはユニークなお祭りがいっぱい!今回は、数ある海外のお祭りのなかでも動物が登場するお祭りや、動物に強い由来を持つお祭りを紹介します。

お祭りにかかわる動物から、国ごとの文化や歴史を楽しく学んでいきましょう!

目次

世界の『動物が実際に登場するお祭り・文化』7選!

まずは、本物の動物が参加するお祭りや文化を紹介します。

人間と一緒にパレードに参加したり、人間からご馳走が振る舞われたり!お祭り自体の内容だけではなく、参加する動物の種類にも、国ごとの思想や環境が強く表れています。

【インド×ゾウ】ジャイプール・エレファント・フェスティバル

※画像はイメージです

  • 開催日・開催期間:毎年10~11月の新月

ジャイプール・エレファント・フェスティバルは、インドの北部『ジャイプル』で開催されるお祭り。インドにおけるゾウは神聖な生き物であると同時に、王族にとって威厳を高めてくれる乗り物でもあります。

また商売繁盛や来福の神様としても崇められており、非常に縁起の良い動物です。お祭りではゾウにカラフルなペイントや装飾が施され、パレードを練り歩きます。インド人とゾウとの深い関わりを示す行事として親しまれています。

【スペイン×ウシ】サン・フェルミン祭

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  • 開催日・開催期間:7月6日の正午~7月14日の24時

サン・フェルミン祭は『スペイン3大祭り』のひとつ。毎年約100万人の観光客が集まる、世界的にも有名なお祭りです。

パレードや花火など数々の催し物が開催されますが、大きな注目を集めるのはやはり『牛追い』のイベント牛追いでは、闘技場までの875mの道を、牛が猛スピードで走り抜けます。

人間の参加者は牛を先導するように走るため、牛追いとは言うものの実際は牛に追われるかたちとなります。己の勇敢さや度胸を試せるイベントであり、見事牛の前を走り切れた人には大きな名誉が与えられるのです。

【モンゴル×ウマ】ナーダム祭

  • 開催日・開催期間:7月11~13日

ナーダム祭は、モンゴルで古くから続く歴史ある祭典です。モンゴル人の誇りを主張する文化的なイベントであり、遊牧民が伝統的におこなってきた競技が開催されます。いわば『国民的なスポーツイベント』のようなお祭りです。

ナーダム祭の花形種目として開催されるのが、9歳以下の子どもが騎手となる競馬。この日のために調教した愛馬とともに、子どもたちが約35kmの草原を競争します。ほかにもモンゴル相撲や弓・馬頭琴の演奏など、華やかな種目・演目が開催されます。

【タイ×サル】モンキー・ビュッフェ・フェスティバル

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  • 開催日・開催期間:11月の最後の日曜日

モンキー・ビュッフェ・フェスティバルは、町の近隣に生息するサルたちにご馳走を振る舞う祭りです。サルとヒトとの共生を祝うユニークな行事であり、当日は大量の野菜やフルーツがサルのために用意されます。

1989年に初開催された際は300匹程度だったサルの参加者も、今では4,000匹以上に。大量の野生のサルたちが我先にとテーブルに飛び乗り、食べ物を漁りながら掻き込む光景は、まさに無秩序!

修羅場を体現したかのようなお祭りですが、開催のたびに多くの観光客が訪れます。

【日本×ウマ】相馬野馬追

  • 開催日・開催期間:5月下旬

相馬野馬追は、福島県の相場地方でおこなわれる祭典です。国の重要無形民俗文化財に指定されている、伝統的なお祭りです。約400騎の騎馬武者が甲冑をまとい、街中を進軍する『お行列』は迫力満点。また人と馬が一体となり駆け抜ける『甲冑競馬』も見どころです。

もともとは、平将門が野馬を敵兵に見立てて軍事演習に応用した歴史から始まりました。現在は『地域の平和と安寧を祈る神事』として親しまれています。

列車との衝突事故や集団熱中症などが発生した過去がありますが、現在は進軍ルートの調整や開催時期の見直しなどが実施され、従来よりも安全な内容に改善されています。

【ペルー×コンドル】コンドル祭

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  • 開催日・開催期間:7月下旬(コンドルが捕まらなければ延期)

コンドル祭は、ペルーの先住民族である『インディヘナ』による伝統的なお祭りです。

生け捕りにしたコンドルを、雄のウシの背中に括り付け戦わせるという刺激的な内容となっています。原則としてコンドルもウシも死亡することはなく、お祭りの翌日にはコンドルは再び空に放されます。

コンドルは、ペルー文明のルーツ『アンデス文明』の神様として崇められる動物です。またペルーは、過去にスペインに征服された過去を持ちます。

お祭りでは、スペインの象徴である闘牛とコンドルを戦わせることにより、民族の繁栄と勝利を願うという背景も含まれています。

【イギリス×白鳥】スワン・アッピング

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  • 開催日・開催期間:7月の第3週

スワン・アッピングは、イギリスで数百年続く、英王室の伝統行事です。スワン・アッピングでは、イギリス中の水域に生息する白鳥の頭数を調べ、重さやサイズを測定し、健康チェックをおこないます。

イギリスの国王は、12世紀以降『白鳥の所有権を主張する権利』を所持しています。つまりイギリスでは、国中の白鳥はすべて王室の所有物なのです(印の付けられた個体を除く)。

もともとは白鳥の盗難や殺生を防ぐための文化でしたが、現代では環境保全や教育が主な目的となっています。

世界の「動物にかかわるお祭り・文化」4選!

ここでは、実際に動物は登場しないものの、動物との強い関わりを持つお祭り・文化を紹介します。

動物に込められた意味や、国民性との関連を学びながら、人と動物の関係について想いを馳せてみましょう。

【中国×獅子】獅子舞・龍舞

中国における獅子は吉兆のシンボル。獅子の動きをまねた獅子舞は、五穀豊穣を願う文化として農民の間で生まれました。現在の獅子舞は、厄を退け福を呼び込む伝統芸能として親しまれています。

また獅子舞は中国の北方と南方で特徴が異なります。北方の獅子舞は雌雄が明確であり、柔らかく優雅な動きが特徴。南方の獅子舞は男性的な動きで装飾も華美であり、山や谷などの障害を渡りながら舞います。

旧正月をはじめとするさまざまなお祭りにおいて、年間を通して見られる文化です。

【インド×ヘビ】ナーガ・パンチャミ

  • 開催日・開催期間:シュラヴァン(ヒンドゥー教の5番目の月。満月の最初の日から7月下旬~8月の第3週)中の、月の明るい2週間

ナーガ・パンチャミは、インド人口の8割の信者を持つヒンドゥー教のお祭りです。

ヘビの神様である『ナーガ』を崇拝し、自然との調和を祝うことを目的としています。ヒンドゥー教においてヘビは、その脱皮する能力から豊穣や再生の象徴とされているのです。

祝い方が地域によって大きく異なるのも特徴。たとえばコブラの像を崇拝したり、ヘビの生息地にミルクを奉納したり、断食をしたり。宗教色が濃いミステリアスな風習であるとともに、信仰の強さを感じられる文化でもあります。

【アフリカ×さまざまな動物】仮面舞踏祭「フェスティマ」

  • 開催日・開催期間:偶数年の2月下旬~3月上旬の約1週間

フェスティマは、2年に一度ブルキナファソ(西アフリカの共和制国家)で開催されるお祭りです。

お面と芸術の国際的なフェスティバルであり、伝統としての仮面文化を後世に引き継ぐことを目的としています。お面のデザインには、さまざまな動物たちのモチーフが取り入れられています。

西アフリカの人々の精神世界において、お面は重要な存在神様やご先祖様と交流するための手段であり、お面ごとに独自の物語を持ちます。装着するお面の動物によっても、豊作・子宝・社会的成功など、さまざまな意味が込められています。

【メキシコ×さまざまな動物】アレブリヘ祭

  • 開催日・開催期間:11月1~2日

メキシコ版のハロウィンである『死者の日』。この日には『アレブリヘ』という架空の動物のオブジェが制作されることから、アレブリヘ祭とも呼ばれます。

アレブリヘの特徴は、頭・胴体・耳・羽根・手足・尻尾などが『すべてバラバラの動物』であること。そして、非常にカラフルで華やかな色使いであること。

死者の世界に生きる動物であるアレブリヘは、1930年代に生まれて以来、現在ではメキシコの伝統彫刻として親しまれています。

メキシコの人々にとって、死は悲しいものではなく、次の人生。死がテーマであるアレブリヘ祭であっても、みな笑顔で賑やかにおこなわれます。街中では、色とりどりの動物のコスプレをした人もパレードに参加します。

お祭りには、各国の歴史やカルチャーが詰まってる!

今回は、動物と関連の深い世界のお祭りを紹介しました!

インドのゾウやタイのサルなどのように、各国にはそれぞれ『国民性や宗教観と深く根付いている動物』が存在しています。日本人にとっても、お稲荷様のキツネや招き猫のように、文化や信仰に根付いた動物が数多く存在していますよね。

そしてお祭りとは、信仰や神様との関連を持つ『神事』です。海外のお祭りについて知ることは、各国の価値観やカルチャーへの理解にもつながります。

ぜひこの機会に、各国における動物との関わり方やお祭りの背景などを調べ、グローバルな視野を広げていきましょう!

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あらゆるジャンルを縦横無尽に駆け巡る雑食系ライター。元ペットショップ販売員として表彰経験あり。SEOを中心に、執筆記事は2,000本以上。アニマル・メンタルヘルス・ウェルビーイングなどを中心に、毎日の充実度がちょっぴり高まる記事を発信中。

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