まるで恐竜！？オオトカゲとはどんな生き物？

夢の中にオオトカゲが出てきたら、それは『吉兆のサイン』といわれているのを知っていますか？古くから、オオトカゲのような巨大な爬虫類は『力強さ』や『再生』の象徴とされ、特別な存在として語られてきました。

そんな神秘的な一面を持つオオトカゲは、実際に目にするとまるで恐竜のような迫力で、見る者を圧倒します。大きな体に鋭い爪、鋭い眼差し。まさに現代に生きる恐竜と呼ぶにふさわしい存在です。

今回は、そんなオオトカゲの基本情報から代表的な種類・飼育のポイントまで、初心者にもわかりやすく紹介します。恐竜にロマンを感じる人や、ちょっと変わったペットに興味がある人はぜひ参考にしてください。

オオトカゲの基本情報　大きさや生息地は？

オオトカゲの生息地や寿命、大きさなど基本情報を解説します。まずはオオトカゲがどんな生き物なのかを見ていきましょう。

オオトカゲの生息地や生息環境

オオトカゲは東南アジア・オセアニア・アフリカにかけて広く分布しているトカゲです。熱帯から亜熱帯の森林や湿地・乾燥地帯まで多様な環境に適応して暮らしています。種類によって水辺を好むものや、乾いた岩場に生息するものもいます。

その適応力の高さから、さまざまな地域で生態系の上位を担っており、中には都市部にまで進出してくる例もあるほどです。

どれくらいの大きさ？寿命は？

オオトカゲの中でもっとも有名な『コモドオオトカゲ』は最大で3mを超える大きさになります。多くのオオトカゲは1～2mに成長し、小型種では40cmほどの種類もいます。

寿命は野生で10〜20年、飼育下で20～30年です。飼育する際には長期の付き合いになることを考慮する必要があります。

オオトカゲは肉食性

オオトカゲは基本的に肉食性で、小動物・鳥類・昆虫・卵・魚類などを食べます。種類によっては腐肉も食べるため、自然界では清掃役としての役割も持っています。狩りのスピードや判断力も高く、大きな体からは想像できないほど俊敏なハンターです。

オオトカゲに毒はある？危険性は？

一部のオオトカゲには毒があります。特に有名なのがコモドオオトカゲで、噛みつくことで毒成分を注入し、獲物を弱らせることが確認されています。

すべての種類が危険というわけではなく、人に対して積極的に攻撃してくることもほとんどありません。とはいえ、強靭なあごと爪を持つため、飼育する場合は取り扱いに十分な注意が必要です。

代表的なオオトカゲ５選

オオトカゲは世界で70種類ほどが確認されています。コモドオオトカゲのように厳重に保護されている種類もいれば、ペットとして流通している種類までさまざまです。今回はその中から代表的な5種類を紹介します。

最大のオオトカゲ│コモドオオトカゲ

コモドオオトカゲは、インドネシアの限られた島に生息しており『現存する最大のトカゲ』です。別名『コモドドラゴン』とも呼ばれ、最大で全長3mを超え、体重は100kg以上にもなる個体が確認されています。

獲物には鹿やイノシシ、さらには水牛を狙うこともあり、驚異的な噛む力と毒性のある唾液によって捕食します。その威圧感と迫力はまさに『現代の恐竜』と言える存在です。

最長のオオトカゲ│ハナブトオオトカゲ

パプアニューギニアを中心に生息するハナブトオオトカゲは、全長が4メートルを超えることもある種類です。身体の半分以上の長さの尾を持ち、最も長いオオトカゲと言われています。

その名前の通り、鼻がやや丸みを帯びて太いのが特徴で、黒地に黄色い斑点のある美しい体色をしています。樹上性が強く、大きな体でも高い木を登ることができるほどの身体能力です。

ペットとして人気のミズオオトカゲ

ミズオオトカゲは、タイやマレーシアなど東南アジアに分布するオオトカゲです。ペットショップでもよく取り扱われており、比較的人に馴れやすいことから飼育可能なオオトカゲの代表格です。全長は1.5〜2.5mに達し、名前の通り水辺や湿地帯などを好んで生活します。

泳ぎが得意でエサとして小動物・魚・鳥などを食べます。現地では民家の近くにも現れ、餌付けをしている人も多いです。

鮮やかな体色のアオホソオオトカゲ

アオホソオオトカゲは、2001年に新種記載されたばかりのオオトカゲです。インドネシアのバタンタ島だけに生息し、鮮やかな青い体色が魅力です。英名では『Cobalt Tree Monitor』と呼ばれ、その美しさから観賞用としても非常に人気があります。

全長は90cm前後とオオトカゲとしてはやや小型で、身体の半分近くを尻尾が占めています。樹上性で主に昆虫や小動物を食べます。

オーストラリアに生息するイワヒメオオトカゲ

イワヒメオオトカゲは、オーストラリア北部の乾燥した岩場や砂漠地帯に生息する、小型のオオトカゲです。最大でも40cm程度にしかなりません。小型で飼育しやすいことから人気がありますが、流通は少なくオオトカゲとしては高価な部類に入ります。

小型のオオトカゲは細身の種類が多いですが、イワヒメオオトカゲはガッシリとした体形です。小さいながらもオオトカゲらしく迫力があります。その反面、赤みがかったブラウンの体色に明るい斑点が散りばめられ、可愛らしい印象も受けます。

オオトカゲは飼育できる？

全てのオオトカゲを飼育できるわけではありませんが、種類を選べば家庭でも飼育できます。飼育をすればオオトカゲの魅力にさらに気がつくでしょう。

飼育できるオオトカゲとその値段は？

初心者にもおすすめの種類としては

• サバンナオオトカゲ
• コガネオオトカゲ
• ヨジリオオトカゲ
• ミズオオトカゲ

などがあげられます。初心者が飼育する場合、小型～中型で大人しい種類が飼いやすいでしょう。スペースさえ許すのであれば、ミズオオトカゲも飼育しやすいです。

サバンナオオトカゲやミズオオトカゲは1万円台から購入できます。コガネオオトカゲはやや高価で、5～7万円が相場です。

コモドオオトカゲ、ハナブトオオトカゲは特定動物に指定されているので、許可なく飼育できません。

種類にあった飼育環境の用意が大切

オオトカゲの飼育には、種類に合わせた飼育環境を用意することが大切です。水辺・砂漠・樹上など、飼育しようとする種類がどんな環境に生息するのか確認しましょう。それに合わせてケージの種類や大きさ、その他のアイテムを用意しなくてはいけません。

餌はコオロギなどの昆虫と冷凍マウスが基本となります。幼体は毎日、成長とともに数日から1週間に１回与えます。餌の与えすぎは肥満になるので注意してください。

絶対に脱走させないようにしよう

オオトカゲは力が強いため、ケージをしっかりとロックし、隙間ができないようにしましょう。大型個体になると、わずかなすき間でも、爪先や吻先をねじ込んで無理やり開けるだけの力があります。脱走は事故や近隣トラブルにつながる危険があるので、厳重に管理してください。。

動物園でも観察できる！

オオトカゲを展示している施設は少なくありません。特に大型の個体は動物園でないと飼育できないので、その迫力ある姿を見に行ってみましょう。間近で観察すれば、オオトカゲのさらなる魅力に気が付くはずです。

オオトカゲを展示している施設

2025年4月現在、オオトカゲを展示している施設の一を部紹介します。

• 東山動植物園（コドモオオトカゲ）
• 体感型動物園 iZoo（ハナブトオオトカゲ・メルテンスオオトカゲなど）
• 上野動物園（ミズオオトカゲ）
• 日本平動物園（ナイルオオトカゲ）
• 円山動物園（アオホソオオトカゲ）

展示内容が変更されることもあるので、確実に観察したい場合は事前に問合せるとよいでしょう。

オオトカゲの魅力に迫ろう

オオトカゲはその大きな体と力強い動き、美しい体色など、多くの魅力を備えた生き物です。まるで恐竜の生き残りのようなその姿は、古代にあこがれを抱く人にとって夢の生き物ともいえるでしょう。

オオトカゲは飼育もできますが、その際には大きな責任と知識が必要です。長寿な生き物なので、飼育を始める前にしっかりと考えなくてはいけません。興味を持った人は、まずは動物園やペットショップで間近で観察してみてはどうでしょうか？